2014年4月9日にWindows XPのサポートが終了してから半年ほど経ちましたが、最近のニュースによると、未だに全世界のパソコンの4台に1台で、Windows XPが使われているそうです。
サポートが終了したOSはウイルスや罠サイトによる攻撃に対して無防備ですので、本来なら絶対にインターネットに接続してはいけません。にも関わらずWindows XPが使われている原因としては、アップデート予算が不足している、パソコンが新しいWindowsの動作要件を満たしていない、などが考えられます。要するに、OSやパソコンを買うお金がないのです。
そんなお金のない(お金がもったいない)皆さんに最近人気の無料OSが「Ubuntu」です。Ubuntuは、LinuxベースのOS(ディストリビューション)の1つですが、使いやすくサポートが手厚いため、Windows XPからの乗り換えに最適です。ここでは、主にWindows XPユーザーを対象に、Ubuntuに今すぐ移行すべき5つの理由を紹介します。
理由1:とにかく安全!
Windows XPは、サポート切れの前からセキュリティの甘さに定評があり、定期的に大量のセキュリティアップデートが行われていました。しかし、Windowsのアップデートは基本的に1ヵ月に1回しか行われないため、セキュリティホールが見つかってから対策されるまでの間に攻撃を受けると一巻の終わりです。一方、Ubuntuでは、セキュリティホールが見つかっても数日のうちにアップデートが行われるため、攻撃を受ける心配はほとんどありません。
また、WindowsではOS自体しかアップデートされませんが、Ubuntuではインストール済みのアプリもまとめてアップデートされます。アプリを経由した攻撃も完全に防ぐことができるのです。
理由2:無料で最新版が使える!
Windowsは、ほぼ2~3年に一度、大きなバージョンアップが行われます。最新のWindowsを使い続けるためには、そのたびに新しい製品を購入する必要があります。また、その際に古いハードウェアやアプリが非対応になることがあり、その場合は別途ハードやアプリの購入費もかかってしまいます。
一方、Ubuntuでは基本的にすべてが無料です。OSのバージョンアップやアプリの追加のためにお金を使う必要がありませんので、心置きなく最新バージョンを使えるのです。
理由3:動作が軽い!
Windows XPはなかなか軽快に動作するOSでしたが、その後発売されたWindows VistaやWindows 7、Windows 8/8.1は、動作に必要なハードウェア要件が厳しいため、Windows XPが動いていたパソコンでは動作しないケースが多々あります。
Ubuntuも、さすがにWindows XPと比べると動作要件が厳しいですが、ほとんどのWindows XP搭載パソコンで問題なく動作します(Windows XP登場時の2001年~2002年ごろのノートパソコンだと少々厳しいですが…)。
理由4:アプリの追加・削除が簡単!
以前のLinux系OS(Slackwareなど)は、アプリ1つ追加するのにも一苦労で、インストール後もライブラリの依存関係によるトラブルなどが頻発しました。しかし、今のUbuntuには洗練されたソフトウェア管理システムが搭載されているので、Windowsよりもずっと簡単にアプリを扱えます。アプリの検索・追加・削除を一元管理できるので、ほしいアプリを探してインターネットをさまようこともありません。
理由5:最新ハードに対応しない!
最近のパソコンはマルチメディア機能が向上しているため、TVやビデオデッキの代わりとして利用することも増えています。しかし、基本的にUbuntuではデジタル放送を受信する機器は利用できません。また、Blu-ray DiscやDVD-Videoのレンタル映画も観れません。さらに、プリンターやカメラなどの最新機種も、使えない(または機能が制限される)ことが多いです。
しかし、これも利点と考えましょう。Ubuntuを使えば、マルチメディアや最新ハードの誘惑を強制的に断ち切り、パソコンの本来の使い方である文書作成やインターネット閲覧に集中できるのです。
また、パソコンにかかる費用がゼロになるので、浮いたお金をパソコン以外の目的、自分磨きや旅行、家族サービスなどに投資できます。Ubuntuのおかげで人生までも豊かになるのです。
パソコンどころか人生までもリニューアルする可能性を秘めた「Ubutu」ですが、使いなれたWindowsと比べるとわかりにくい部分もあります。使いこなせるか不安な方は、『Windows → Ubuntu乗り換え100%活用ガイド』などの、Windowsからの乗り換え方法を丁寧に解説した入門書をご一読ください。