ゲームデザインの「10」基本キーワード!

お気に入りのゲームはありますか? コンピュータ技術の進化で、家庭用ゲーム機、携帯ゲーム機器、スマートフォン等々、手軽に楽しめるゲームの幅が格段に広がりました。そんななか、試しに自分でもゲームを作ってみたいと思ったことがある方も少なくないのではないでしょうか。

ここでは、第一歩として、ゲームとゲームデザインの基本用語を見ていきましょう⁠。

1 ゲームデザイン

ゲームの内容を考えること全般を示す言葉。レベルデザインやゲームメカニクスのデザインの他、シナリオを執筆したり、題材となる対象を見つけ出すことまで含まれることもあり、言葉の範囲は相当に広い。

2 ジャンル

特色による分類。ゲームでは、プレイヤーの目的や行動による分類が一般的だが、似たゲームが一定数集まれば自然発生するため、例外も多く、複数を掛け持つことも多い。

3 プレイヤー

ゲームを遊ぶ人間や、時にコンピュータによる代役。ゲームの中でプレイヤーが動かすキャラクターも、プレイヤーと呼ぶことがある。

4 レベル

地形や敵、アイテムなどを配置したもの。この中でゲームを行う。フィールド、ステージなどの言い方もあるが、欧米流の言い方が広まりつつある。ロールプレイングゲームにおけるプレイヤーや敵の強さを表すレベルとは異なる。

5 レベルデザイン

レベルを設計する作業。地形を作り、敵や障害物を配置して難易度を調整するような、プレイヤーを楽しませるための空間や時間を構築する。

6 ゲームメカニクス

自機や敵、弾、アイテムといった、ゲームに登場する要素が持つ性質や、その間の関係を司るルールを集めたもの。ゲームのしくみ全体。ゲームのジャンルは、この内容によって決まることが多い。

7 ゲームエンジン

ゲームでよく使う要素が集まったもの。自作のプログラムから使うライブラリとは違って、ゲームエンジンの上で準備された要素を組み合わせてゲームを作ることになり、それほどプログラムは書かなくて良い。ただし、標準で用意されていない機能を作ろうとすると、相応の技術は必要となる。

8 難易度

ゲームを続行するためにプレイヤーに求められる要素の簡単さ、難しさを示すもの。たとえば、アクションゲームで高度な操作を要求される場合、難易度は高いと形容される。ゲームにおいては徐々に難易度を上げていく形が一般的。

9 ゲームオーバー

プレイヤーのミスや、時間切れなどにより、ゲームが終わってしまった状態。

10 エンディング

プレイヤーが一定の成果を上げてゲームが終了する状態を指すが、広義ではバッドエンドも含み、その場合はゲームオーバーに近い意味になる。

子供の頃から、あるいは、日頃、使うことはあったけれど、きちんと説明するとなると意外と悩ましい、なんて用語もあったのではないでしょうか。上記キーワードは、お気に入りのゲームについて、どのように作られているのか、知るための足掛かりにもなるはず。ゲームのことをきちんと知って、ゲームとゲーム作りをもっともっと楽しんでみませんか。

組み立て×分解! ゲームデザイン――ゲームが変わる「ルール」のパワー内、⁠Appendix 基本用語の整理」より。