医用画像を3Dで、研究から教育まで活用しよう
近年の技術進展により、3Dプリンターによる立体模型の作成は、もう珍しいものではなくなりました。また、3Dモデリング技術が活用される、「 VR」といわれる仮想現実の技術も、さらに盛り上がってきています。今年2016年こそ、VR元年と呼ばれるのにふさわしい年になるのではないか、ともいわれています。一般ユーザーが当たり前にVRを楽しむことができる時代は、もう間近なのかもしれません。そんな最近の3D関連技術ですが、これらは医療分野でも活かされるようになってきています。
本書『医用画像3Dモデリング・3Dプリンター活用実践ガイド 』では、医療分野において研究や教育で3D技術を効率的に活用できるよう、多くのノウハウが解説されています。
「第1章 OsiriXと3Dアプリケーションの基本操作」「 第2章 3Dモデリング入門」「 第3章 3Dモデリング実践編」では、OsiriX、Meshmixer、MeshLabなどの無償ソフトウェアを活用し、DICOM医用画像データから3D画像処理をし、ポリゴンデータを作成するまでの流れを、ていねいに手順をとばさず解説しています。これらソフトを一度も触ったことがない方でも、手順通りに操作することで、簡単に本書掲載のポリゴンデータを作成することができるでしょう。
また、「 第4章 3Dプリンターによる臓器模型の造形と活用」では、著者が実際に作成してきた臓器模型の具体例を紹介しています。その際得られたノウハウも解説していますので、実践に役立てることができるでしょう。「 第5章 3Dモデリングのイノベーション」では、医療分野での3Dモデリングの活用について、現在の状況から未来までを見据えた内容を解説しています。
さらに付録として、オリジナル医学教育用アプリ『VR Body Guide』が、本書付属のVRゴーグルを使って体験できます。『 VR Body Guide』は、本書で実際の人体CT画像から作成した頭部と体幹の骨や内臓の中を、ツアー形式で飛びまわることができるアプリです。ぜひいますぐ立体視を体験してみてください。
「第2章 3Dモデリング入門」より。3Dアプリケーションによるポリゴンデータの作成手順を、端折ることなくていねいに解説しているため、迷うことなく作成することができます
「第4章 3Dプリンターによる臓器模型の造形と活用」より。著者が実際に作成してきた臓器模型の具体例を、そのノウハウとともに多数解説しています
オープンソースの電子カルテが迷いなく導入できる
医療分野でのIT活用に関連し、誰でも迷いなく導入・活用できるマニュアルとして『無料電子カルテ OpenDolphinパーフェクトガイド 』も発刊されています。ていねいなインストールの解説から医療事務における細かい操作方法、OpenDolphin導入事例まで網羅していますので、ご興味があればぜひお手に取ってみてください。