プレゼンをするために不可欠なのがPowerPoint。でも、見栄え良くかっこいいスライドを作り、いざ本番! というときに、レイアウトが崩れたり、うまく動作しないといったトラブルが……。せっかくのプレゼンを台なしにしないために、事前に気をつけるべきことがあります。
バージョンが異なるとうまく動作しない!
PowerPointの最新バージョンは2016となりましたが、企業ではまだ旧バージョンが使われているところのほうが多かったりします。バージョンごとの互換性は、[ファイル]→[情報]→[プレゼンテーションの検査]の[問題のチェック]から[互換性チェック]を選択することでチェックできますが、ここにも落とし穴が。じつは、互換性チェックでは、旧バージョンといってもPowerPoint97-2003(.pptファイル)との互換性をチェックしているのです。たとえばPowerPoint2016では、PowerPoint 2007、PowerPoint 2010、PowerPoint 2013は互換性チェックの対象外。特に、アニメーションや画面切り替え効果はバージョンごとに大きな違いがあったりするので、思わぬトラブルになりかねません。
Windowsでは大丈夫だったのに、Macだとダメ……
PowerPointは、2016になってWindows版とMac版のインターフェースもほぼ同じとなりましたが、両者を行き来するときに問題が起きることがあります。以下の違いを押さえておきましょう。
- Windowsでファイル名に使用できない文字(*、¥、/、:、>、<、?、"、|)は使用しない
- 拡張子「pptx」をつけておく(PowerPoint for Mac 2011、PowerPoint 2008 for Mac、Microsoft PowerPoint 2010 for Windows、およびPowerPoint 2007 for Windows)
- ファイル名は、Windowsは半角255文字まで、Macは半角31文字まで
- MacとWindowsのどちらのOS環境でも使用できるフォントを選ぶ(Arial、Verdana、Georgia、Times New Romanなど)
- QuickTimeムービーを使用しない
- 画像のファイル形式はJPEG、PNG、GIFいずれか(ベストはPNG)
ちなみに、フォントがOSにないためにレイアウトが崩れる問題を回避する方法として、[ファイル]→[オプション]→[保存]で[次のプレゼンテーションを共有するときに再現性を保つ]で[ファイルにフォントを埋め込む]にチェックを入れることが挙げられます。ところが、フォントの埋め込みには落とし穴があります。まず、TTF(トゥルータイプフォント)は埋め込むことができますが、OTF(オープンタイプフォント)は埋め込むことができません(フォントの種類は、フォント名の頭にTTやOTFと表示されています)。さらに、TTFには埋め込めないものもありますし、埋め込むことができても綺麗に表示されないものもあります。デザイン上どうしてもそのフォントが必要なのであれば、画像に変換してしまう、できれば互換性の高いフォントを選択するほうがまちがいありません。
余計な作業やトラブルに時間をとられないためのノウハウを知っておこう
ほかにも、PowerPointのトラブルはたくさんあります。「図形がうまくそろわない……」「色の変更指示が出た……」など、作業のやり直しが必要になることもしばしばです。
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