新試験で何が変わる

サイバーセキュリティ分野 初の国家資格「情報処理安全確保支援士」制度が開始!

情報技術の浸透に伴い、サイバー攻撃は増加傾向にあり、企業や組織におけるサイバーセキュリティ対策の重要性は日々高まっています。そこで2016年10月より、サイバーセキュリティ対策を担える専門人材の育成と確保を目指して、国家資格「情報処理安全確保支援士」制度が創設されました。

情報処理安全確保支援士は、企業や組織におけるサイバーセキュリティ確保支援業務を実施できます。情報処理安全確保支援士になるためには、⁠情報処理安全確保支援士試験」に合格して、⁠情報処理安全確保支援士登録簿」へ登録する必要があります。

平成29年4月より新試験がスタート!

「情報処理安全確保支援士試験」は、平成28年度秋期まで実施されていた「情報セキュリティスペシャリスト試験」をベースに開始される試験で、平成29年度春期(2017年4月16日)に第1回試験が実施されます。情報処理技術者試験とともに、独立行政法人情報処理推進機構(略称IPA)が実施します。試験の形式は「情報セキュリティスペシャリスト試験」と同じです。

新試験では合格者が新資格の登録対象者になる!

「情報処理安全確保支援士試験」がこれまでの「情報セキュリティスペシャリスト試験」と大きく異なる点は、試験合格者が国家資格「情報処理安全確保支援士」の登録対象になることです。

「情報処理安全確保支援士」は登録制の名称独占資格です。登録事務はIPAが行います。登録の際には、登録申請書や戸籍謄本などの書類、申請費用19,700円(登録免許税:9,000円、登録手数料:10,700円)を用意して、⁠情報処理安全確保支援士登録簿」に登録する必要があります。

また情報処理安全確保支援士は登録すれば完了、ではなく資格を維持するために講習の受講が義務付けられています。IPAがサイバーセキュリティに関する有料講習(知識・技能・倫理)を継続的に実施します。資格の有効期間は原則、3年間で14万円の費用がかかります。

その他の登録可能な対象者、登録手続き・必要書類・申請期間、講習制度など、これから始まる新制度の詳細については、IPAのWebサイトに公開されています。

難解な用語をやさしく解説!新試験にも完全対応!

名称を変え、制度としては新しい試験になりましたが、新試験のシラバスは廃止になった「情報セキュリティスペシャリスト試験」とほぼ同一です。これまでの試験と同様、受験者は、セキュリティ分野をしっかりと理解した上で全体を俯瞰してセキュリティデザインを考える能力があるかが問われます。本書では、NHKでおなじみの岡嶋裕史氏が、難解なセキュリティ用語・概念をやさしく、詳しく解説!そして多くの人が苦手としている午後問題も、詳細な解説付きの演習問題を多く収録しているので、自力で解答を導く応用力が着実に身につきます。付属の学習ソフト「DEKIDAS-2」⁠CD-ROM)では、⁠情報セキュリティスペシャリスト試験」午前I・II問題を16回分も収録!自己採点機能も付いているので、苦手範囲の確認や直前対策に役立ちます。