恥をかかないパソコンスキルを身につける

「生産性」が求められる仕事のパソコンスキル

仕事のパソコンスキルには「生産性」が求められます。一定の時間でどれだけの成果が上げられるかが重要であり、⁠時間がかかってもよいから」という姿勢で仕事に取り掛かっていたのでは、周囲の人にどんどん後れを取ってしまうでしょう。

また、長時間労働が社会問題となっている昨今、労働時間を短縮させたからといって、成果を減らしてよい、ということにも当然なりません。これまでと同じか、それ以上の成果を、短い時間で上げられる生産性の高さが、より求められる世の中になっていくはずです。そうした時代にあって、本書は、これからのビジネスパーソンにとって役立つパソコンの知識・スキルを数多く収録しています。

初歩的なことでも悩むビジネスパーソンは、さまざまな階層に、数多くいる

本書の著者、中山真敬氏には、70万部超のベストセラー『たった3秒のパソコン術』⁠三笠書房)をはじめ、これまでパソコン仕事術に関する20タイトル以上の著作があります。そのパソコン仕事術に関する豊富な知識を活かし、さまざまな企業で人材教育の仕事にも携わっています。

例えば、新入社員のための研修で、受講生にレポートや数表などを作成させると、Wordの文書に貼り付けた画像の配置の整え方がわからない、Excelのセル内で改行するやり方がわからない、という人はかなりの数に上るそうです。また研修終了後に、受講生から受け取った感謝のメールの中には、⁠謹啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます~」といった手紙のような堅苦しい文面のメールや、不自然な表現で不愉快な思いにさせられるメールが、毎回必ずあるそうです。

しかし、初歩的なことでつまずいたり、ムダな操作で余計な時間を費やしてしまったりしているのは、新入社員だけではない、と著者は語ります。20年近く経験してきた人材教育の現場で、パソコンの操作方法で時間がかかって四苦八苦する、中堅社員、管理職といった人々は、今でも数多く目にするそうです。

大半のビジネスパーソンにとって、仕事のパソコンスキルとは、忙しい日常の仕事の中で、必要に迫られて身に付けていくもの。そのため、必要だが時々使う程度のアプリについては、効率的な使い方を知らないままでいる、という人は、新入社員、中堅・ベテラン社員など階層を問わず、たくさんいるそうです。

しかし、本当はショートカットキーを使って一瞬ですませられる仕事に、わざわざ多くの時間を費やしたままでいるのでは、とても非生産的です。

仕事に役立つパソコンスキル・知識を200以上収録!

本書では、幅広いビジネスパーソンに役立つように、パソコンの基本操作だけではなく、仕事を快適にする設定方法、メール、Webブラウザ、Word、Excel、そしてPowePointやPDF、ペイントの使い方まで、どんな仕事でも必要となるアプリについて、網羅的に解説しています。

それぞれのアプリについて、基本操作だけではなく、仕事がはかどる豆知識やテクニック、いろんな場面に応用できるショートカットキーなど、かかる時間を一気に短縮できる方法・ワザを多数紹介しています。生産性に直結する重要度の高い方法・ワザを厳選しました。

また、パソコンの操作だけにいくら精通しても、基本的なビジネスマナーや文章作法を理解できていなければ、仕事はスムーズに進められません。ビジネス文書やビジネスメールを、仕事の相手先と齟齬なくやり取りできるように、仕事の基礎知識やマナーに関することも多く盛り込んでいます。

本書はこれから仕事のパソコンスキルを学ぶ新入社員はもちろん、より生産性を高めるために基礎からパソコンスキルを勉強し直したい中堅・ベテラン社員まで、幅広い方に役に立つ内容になっています。基本的なことも解説しているので、お読みになると、すでにご存知であったこともあるかもしれません。

しかし、本書を読む前と読んだ後では、数倍の「生産性」をもたらす仕事のパソコンスキルが身につくことは間違いありません。また、さらに上のパソコンスキルを身に付けたいという人にとっても、本書で基礎が固まる分、その後の習熟も早くなるはずです。

本書は、仕事のパソコンスキルを、網羅的・体系的に解説した、まさに「教科書」です。