AutoCADの「あれ⁠どうやるんだっけ?」答えます!

よく使う操作とあまり使わない操作

どんなソフトを使っていても、よく使う操作もあれば、あまり使わない操作もありますよね。例えばExcelなら、セルに文字を入れるのは「基本のキ」としても、関数を使ってデータを整形する、または条件に合った項目だけに色付けするなんてことは「あれ、どうやるんだっけ?」となりがちではないでしょうか? とりわけ、AutoCADというソフトではそんな状況がよく起こります。

「AutoCAD」は、建築、土木、機械などのさまざまな業界で使用されている、図面を描くためのCADソフトです。非常に高機能なソフトで、製図作業はこのソフト1つで行うことが可能。2次元CADの分野ではNo.1のシェアを誇ります。

AutoCADで作成した図面の例
AutoCADで作成した図面の例

覚える操作の多すぎるAutoCAD

ではなぜ、AutoCADでは「あれ、どうやるんだっけ?」が起こりがちなのでしょうか?その理由の一つに、⁠まともに使えるようになるまでに、覚えなければならない操作が多すぎる」ということがあります。

例えば、AutoCADで「水平線」を描くためには、⁠線分」という直線を描くためのコマンドと、⁠直交モード」という図形を水平垂直に描くための補助的なコマンドを組み合わせる必要があります。一発で「水平線」が描ける便利なコマンドは用意されておらず、細分化されているのです。

このようにコマンドが細分化されていることは、高い自由度を求めるプロにとっては使いやすいものと言えるかもしれません。しかし、これから学ぶ初心者にとっては、なかなかハードルが高いことでしょう。つまりは、覚えなければいけないことが多い、ということですから。

基本的なコマンドの例0

作図

線分コマンド、円コマンド、長方形コマンド、ポリゴンコマンド、構築線コマンド、ハッチングコマンド、塗り潰しコマンド、etc.

修正

複写コマンド、ストレッチコマンド、回転コマンド、鏡像コマンド、尺度変更コマンド、トリムコマンド、長さ変更コマンド、削除コマンド、部分削除コマンド、etc.

作図補助

オブジェクトスナップ、直交モード、極トラッキング、ダイナミック入力、etc.

その他

寸法や文字を描くための「注釈」のコマンド。レイヤーとして図面を管理する「画層」のコマンド。⁠印刷」のコマンドなど

使いこなすための「お供」

あらゆる機能を網羅し、AutoCADを使いこなすには時間が必要です。しかし、そこに至るまでの道中、この本ならきっとお役に立てます。本書は、AutoCADを使う上で必要な操作を、基本から応用までバッチリ網羅しました。また、⁠やりたいこと」で引けるので、知りたい操作がすぐにわかるように構成しています。ぜひ、スキルアップのための「お供」としていかがでしょうか。