2018年のiPhoneの特徴は

すべてのモデルがホームボタンを廃止

2018年9月にiPhoneの今年のモデルが発表されました。新モデルはiPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XRの3モデルで、いずれも昨年のiPhone Xに続き、ホームボタンがないモデルです。現行機種としてはiPhone 7/8がまだ販売中で(iPhone Xは販売終了⁠⁠、これらのモデルにはホームボタンが搭載されていますが、2年後ぐらいにはホームボタンを搭載したモデルはなくなりそうです。

ホームボタンをなくした最大の理由は、ディスプレイの面積をなるべく大きく取るためだと思われます。ただし、前面のカメラや各種センサーは背面に移動するわけにはいきませんから、新モデルのiPhoneはいずれも「ノッチ」と呼ばれる、カメラやセンサーが配置された切り欠きが画面上部にあります。

iPhoneは、毎年標準の壁紙が変わるのですが、今年の壁紙は黒い背景になっているので、ノッチがパッと見では目立たなくなっています。

デュアルSIMとは?

皆さんは「SIM」「SIMカード」という言葉はご存知でしょうか? SIMとは、携帯電話の契約者情報を記録した小さいカードです。このカードを携帯電話やスマートフォンに装着することによって、通話やデータ通信ができるようになります。

最近のSIMフリーのAndoroidスマートフォンの中には、このSIMカードを本体に2枚装着でき、2つの電話番号を利用できるものがあります。2つの番号で待ち受けや通話ができるので、こうしたものは「DSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ⁠⁠」と呼ばれています。

2つの電話番号を利用できることで、1つの端末でビジネスとプライベートで異なる電話番号を利用したり、電話は基地局が多く電話を受けやすいドコモ、au、ソフトバンクなどの電話番号(SIM)を利用し、データ通信は格安SIMを利用したりすることで、快適さを保ちながら全体の通信料金を抑えることもできます。また、海外旅行のときなどに、日本の電話番号を待ち受け状態にしながら、データ通信は現地の安いSIMを使うということもできます。

今年のiPhoneはデュアルSIM

実はiPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XRの3モデルもデュアルSIMになっています。ただし、日本で発売されるこれらの機種は、物理的なSIMカード(nanoSIM)と本体に内蔵のeSIMのデュアルSIMです。

物理的なSIMカードであれば、ユーザーがSIMカードを入手して自由に入れ替えができるのですが(SIMフリー端末であれば⁠⁠、eSIMは携帯電話会社が対応サービスを提供しないと利用することができません。また、現在日本の携帯電話会社はeSIMに対応するプランはありません。加えて、現在はまだeSIMを利用することができず、年内のiOSのアップデートで対応予定となっています。

なお、iPhoneがDSDSに対応し、日本でeSIM対応のプランが提供されても、ドコモ、au、ソフトバンクの各社が販売するiPhoneはSIMロックがかかった状態なので、先に述べた他の会社のSIMを利用したいのであれば、SIMロックの解除が必要になります。

ちなみに、iPhoneは全世界で販売されていますが、中国と香港、マカオで販売されるiPhone XS MaxとXRに関しては、物理的なデュアルSIM(デュアルスタンバイ)となっています。日本で販売されているiPhoneとは対応周波数が異なるため、日本で使う場合はいささか不便を感じるかもしれませんが、仕事などで海外に行く機会が多い人などには魅力的でしょう。