知りたい情報をすぐに探せるヘルプサイトの作り方

縁の下の力持ち

普段利用しているWebアプリケーションのほとんどには、初めて使うときやわからないことがあったときのためにヘルプサイトが用意してあります。このヘルプサイトがわかりづらいと、ユーザーが知りたい情報を探せなかったり、プロダクトの魅力的な機能を伝えられなかったりして、ユーザーがプロダクトの利用をやめてしまう可能性もあります。プロダクトほどは目立ちませんが、ヘルプサイトは開発者とユーザーをつなぐ縁の下の力持ちなのです。

ヘルプサイトをわかりやすくするためには、数々の注意点があります。ここではその一部を紹介します。

ナビゲーション

今自分がどのページを読んでいるのかや、ほかにどのような情報があるのかなどを明確にすると、ユーザーは現在位置を知ることができ、目的の情報を探しやすくなります。たとえばサイボウズが提供しているクラウドサービス「kintone※注⁠」のヘルプサイトでは、図1のようにして、現在のページの情報や周辺の情報などが一目でわかるようにしています。

図1 kintoneのヘルプのナビゲーション
図1 kintoneのヘルプのナビゲーション
※注)
のちほど紹介する書籍『ヘルプサイトの作り方』がサイボウズのヘルプ制作チームに所属するエンジニアによる執筆で、書籍でもkintoneなどの事例を紹介しながら解説しています。

文章の表現

ヘルプサイト中の文章の表現も、読みやすさに大きく影響します。

主題から書く

大事なことをできるだけ早く伝え、そのあとに理由などを書くようにしましょう。

  • 改善前:システムを正常に起動できなくなる恐れがあるので、アップデート中は電源を切らないでください。
  • 改善後:アップデート中は電源を切らないでください。システムを正常に起動できなくなる恐れがあります。

二重否定を使わない

二重否定を使うと文意が取りづらくなるので注意しましょう。

  • 改善前:ファイルA以外は削除しないでください。
  • 改善後:ファイルAのみ削除してください。

ごく一部しか紹介できませんでしたが、もし興味を持たれたらヘルプサイトの作り方を手にとってみてください。目的の情報を検索サービスからヒットしやすくする方法や、ユーザーの閲覧記録やアンケートなどをもとにヘルプを改善していく方法も解説しています。