使い慣れたExcelでWebデータを自動取得できる!
Webは情報の宝庫です。ビジネスのヒントや、その裏付けとなるデータなど、探し方次第でいろいろな「お宝」を見つけ出すことができます。Web上のデータを業務で利用するには、まず自分のパソコンに取り込み、目的に合ったアプリケーションで各種の処理や分析を行います。1つのWebページ内に必要なデータがすべて含まれている場合は、Webブラウザーでそのページを表示し、目的の部分をコピーして、使用するアプリケーションに貼り付けるだけでOKです。
しかし、必要なデータが、1つだけでなく複数のWebページに存在している場合もあります。また、Webページの内容が更新され、せっかく取得した情報が、いつの間にか古くなってしまっていることも少なくありません。このような場合、そのつどWebブラウザーで目的のページを1つ1つ開き、必要な部分をコピーし直していくのは面倒です。
Excelの基本機能だけでWebデータを取得する!
「ExcelでWebデータを取得する」と聞くと、Excelのマクロ言語であるVBAを使ったプログラミングを思い浮かべる人も多いでしょう。Excelをある程度使いこなしていても、「プログラミング」や「VBA」という言葉には尻込みしてしまう人も少なくないかもしれません。しかし、VBAを使わなくても、ExcelにはWebクエリやXMLテーブルなど、Webデータをワークシートに取り込むための機能が標準で用意されています。
これらは、さまざまなWebページから自動的に各種のデータを取り込むというよりも、あらかじめ特定のページとその中のデータを指定してワークシートに取り込んでおき、そのデータを自動的に最新の情報に更新できる機能です。
プログラミングが未経験の人や苦手な人でも利用できるのは大きなポイントであり、用途によってはこれらの機能だけでも十分実用性はあります。
VBAプログラミングでワンランク上のWeb活用!
Excel標準のWeb関連機能でできることは限られていますが、VBAを利用し、プログラムの中でこれらの機能を使用することで、たとえば対象のWebページを切り替えてWebクエリを実行したり、古いデータを別の場所にコピーしてから最新データに更新したりといった処理の自動化も可能になります。
もっとも、ExcelのVBA自体が備えている機能では、WebクエリやXMLテーブルを利用する方法でしかWebデータを取り込むことができません。これらの機能の枠を超え、より柔軟にWebデータをワークシートに取り込みたい場合は、外部的なプログラム用意して、VBAから利用する必要があります。
『Excelでできる! Webデータの自動収集&分析実践入門』は、Excelを使ってWeb上のデータを収集し、さらに取得したデータを加工・分析するテクニックを紹介している本です。ここで紹介したExcelのWeb関連機能を使ったWebデータの取得方法と、VBAによるデータ取得プログラミングの作成について、詳しく解説しています。さらに、実際のWebサイトを対象としたデータの取得と処理・分析の具体例を数多く紹介し、さまざまな機能の実践的なサンプルを通して、ExcelのWeb関連機能を業務で活用するためのヒントを提供しています。いずれの方法も、一般的なWindowsパソコンとExcelがあれば試すことができますので、ぜひ一度、いつものパソコンでWebデータを収集&分析にチャレンジしてみてください!