残業では仕事の成果を上げられない
働き方改革、ワークライフバランスなどの言葉と共に、残業しない働き方や効率が良い働き方が注目されています。昨今のコロナ禍によっても、テレワークやより効率的な働き方に注目が集まっています。
しかし、ITの現場では、残業という非効率な働き方がまだまだ蔓延しています。特にシステム開発を下請けするITベンダーのエンジニアたちは、非常に多くの作業を強いられ、残業して仕事を終わらせることがあたりまえになってしまっています。
どうすれば、ITエンジニアが残業をなくして、効率良い働き方で成果を出せるのでしょうか?まず、仕事の成果とは何か考えてみましょう。
仕事の成果とは、単純には次のような数式で考えることができます。
残業とは、仕事の「時間」を増やすことで成果をあげようという取り組みです。ところが、残業で成果を上げるには、「どんなに働いても効率が変わらない」という前提が必要です。機械のように一定の効率で常に働けるのであれば、時間に比例して成果を上げることができます。
しかし、残業をすれば疲れが溜まり、仕事の効率はどんどん悪くなってきます。すると、働く時間はもっと必要になり、残業をくり返してしまいます。その結果、効率はどんどん落ちて、時間はどんどん増えていくのに、仕事の成果は少ないという負のスパイラルに陥ってしまいます。
つまり、仕事の成果を最大限上げるには、ある程度決められた時間で、効率良く働く必要があるのです。
仕事効率化に必要なもの
仕事の効率を上げるには、以下の3つの観点が必要です。
- ① 時間をうまく使う
- ② 作業量を減らす
- ③ コミュニケーション能力を上げる
①の時間については、世の中のさまざまな仕事術本でもノウハウが紹介されています。集中力を最大限引き出すためのポモドーロテクニック、時間割を作ったタスク処理、メモを最大限利用した仕事術など、たくさんの時間術があふれています。自分に合ったものを取り入れていけば良いでしょう。
②については、仕事術本ではあまり扱われませんが、仕事の効率を上げるには当然取り組むべきことです。自分の作業量を減らしたり、仕事にかかる手順を減らしたりできれば、時間を他の仕事に使えるので、より成果を出すことができます。
そして、最も盲点になりやすいのが③のコミュニケーション能力です。自分の時間をうまくコントロールしたり、仕事に必要な作業を減らしたりするには、周りとのコミュニケーションが欠かせません。仕事で成果を出すには、人との協力は必要不可欠ですが、しっかりとした人間関係がなければ、かえって仕事を邪魔するものになってしまいます。
ITエンジニアが残業ゼロを実現するために
世の中にはさまざまな仕事術・時間術の本がありますが、ITエンジニアにとっては合わないものも多くあるでしょう。また、業界の特殊性から「自分たちの現場は違う」と思いこみがちです。
そこで、日々残業に苦しむITエンジニアにおすすめなのが、本書『ITエンジニア残業ゼロの働き方』です。
本書では、実際にITエンジニアとして下請けから元請けまで経験し、月100時間だった残業を0&有給全消化の働き方を実践した著者が、現場で本当に必要な心構えやノウハウを95の法則にまとめています。特にプロのエンジニアとしての心構えやコミュニケーション術は、ほかの仕事術本では身につけられないものです。
効率的な仕事でエンジニアとしての成果を最大限に出し、充実した働き方をぜひ実現してみましょう。