プログラミング言語Javaは、1996年にJava 1.0が正式リリースされて以来、長らくWebシステムを中心にさまざまなシステムで利用されています。言語としてはかなりの歴史を持った「枯れた言語」であり、すでに古い言語になっているという印象を持つ方もいるようです。
では2022年の今、Javaを学ぶ理由はどこにあるのでしょうか。ここではJavaがどんな場面で利用されているのかを見ながら、Javaは学ぶに足る言語なのか、見ていくことにします。
Webアプリケーションはどのようにできているか
Webアプリケーションは「Web」という名前が付いていることでもわかるようにネットワーク通信を利用してインターネット上にあるWebサーバーと連携して動作します。Webアプリケーションのプログラム本体は、パソコンやスマートフォンなどの手元の端末ではなく、インターネット上のWebサーバーの上で動作します。そしてユーザーは、ブラウザを使ってそれらWebサーバー上のアプリケーションの機能を利用します(図参照)。近年では、インターネットで公開されているWebサイトの大半がWebサーバー側でなんらかのプログラムが動作する仕組みになっているので、実は多くの人が生活の中でごく当たり前にWebアプリケーションを利用していることになります。
図
Webアプリケーションに使われる言語
Webアプリケーションを動かす技術としては、さまざまなプログラミング言語が使われています。今回解説しているJava以外にも、PHP、Ruby/Ruby on Railsや最近ではPythonなどさまざまな選択肢があります。そうした中でも、言語として着実にバージョンアップを重ね、またフレームワークとしても、最近人気のSpring Bootや企業システムでは根強い支持のあるJava EE/Jakarta EEなどを持つJavaは、開発者にとって、またシステム提供側にとって、十分な実績、環境が揃っていると言えます。
Javaを習得するための知識
これまでみてきたように、Javaは多くのシステムでこれからも使われると見込まれる、重要な技術です。もしあなたがエンジニアとしてシステム開発に携わってみたいのでしたら、Javaはそのためのスキルとして、重要な選択肢になると言えると思います。
こうしたJavaですが、知識として習得するには、プログラミング言語Javaの知識を学ぶほか、先ほど見てきたSpring BootのようなWeb開発の知識や、ほかにも開発環境やテスト、バージョン管理システムGitなどさまざまな知識が必要となります。そんなときにお薦めしたいのが「プロになるJava」です。この本では、ここで触れたような知識の解説はもちろん、さらに最近のプログラミング書籍で解説されることが少ない「プログラムを組むための知識」として、処理の書き方、ループや条件分岐なども丁寧に解説しています。プログラミングをゼロから学びたい方にもわかるように平易な解説になっているので、ぜひ手にとって眺めてみてください。