Googleとはじめる クラウド時代のセキュリティ管理術

「どこでも働ける時代」に相応しいGoogleのアプリ&デバイス

皆さんは普段どこで働いているでしょうか?会社のオフィスという人が多いでしょうが、それだけでもないはずです。出張先でパソコンを広げることもあるでしょう。在宅勤務を継続して行っている人もいるでしょう。私たちは「どこでも働ける時代」で生きていると言えます。

そんな「どこでも働ける時代」で存在感を増しているのが、Googleが提供するブラウザ上で利用するオフィスアプリ群「Google Workspace」と、やはりブラウザ上でアプリを利用するノートPC「Chromebook」です。いずれもクラウド前提で設計されています。コロナ禍や2021年のGIGAスクール構想の影響もあり、注目されました。

Google Workspaceの素晴らしい点としては、需要に応じてセキュリティ設定をサービス・端末の管理者がカスタマイズできるところが挙げられます。設定は「Google管理コンソール」と呼ばれる管理画面から行います。端末登録さえしておけば、Chromebookの設定も一括で管理できます。

「どこでも働ける」ということは、組織のメンバーや利用端末は往々にして、管理者から物理的に離れたところに存在することになります。目に見えないところに管理すべき人やものがあると不安を感じる人もいるでしょう。それでも確実にセキュリティを保つために、管理コンソールは管理者を大いに手助けしてくれるでしょう。

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管理コンソールでセキュリティ設定も思いのまま

管理コンソールで設定できる項目は多岐にわたります。その一例として、ここではダウンロード設定を紹介します。

組織の脅威となる存在の典型のひとつとしてはランサムウェアなどのマルウェアが挙げられます。感染経路はさまざまですが、攻撃目的で用意されたWebサイトからダウンロードするという方法も考えられます。

となれば、危険なファイルによる脅威を排除する方法として、ファイルのダウンロードに制限をかけることが考えられます。Google Workspaceの管理コンソールには「ダウンロードの制限」という設定項目があります。ダウンロードの制限の設定には段階がありますが、⁠危険性のあるダウンロードをブロックする」を選択すれば、危険性があるファイルに対しては警告が表示されます。警告を無視してダウンロードできません。こうした設定を重ねることで、組織のセキュリティ能力を向上できるのです。

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安全な環境は、効率化を加速させる

セキュリティという言葉には、どこか「面倒くさい」⁠手間がかかる」といったニュアンスを与えがちです。つまり、セキュリティのため「やってはいけないことリスト」ばかり増えて、快適な業務が妨げられるというイメージです。

しかし、本来セキュリティと効率は相反するものではないはずです。むしろ、セキュリティについて正しい知識と手法を身につけることで、後方の憂いをなくし、効率化を推し進めることが可能になるはずなのです。今すぐ使える! Google Workspace & Chromebook 情報セキュリティ管理術〜学校・オフィスを守るクラウド時代の新常識では、安全性と利便性の両立を掲げて、クラウド時代にふさわしいセキュリティのノウハウを存分に解説しています。Google WorkspaceやChromebookを利用しているのであれば、セキュリティの悩みを解決してくれるはずです。