コロナ禍で普及が進んだGoogle Workspace
2020年からはじまったコロナ禍によって、仕事のスタイルは大きく変わりました。会社のオフィスに出勤して仕事をしていたのが、自宅にこもって仕事を進めなければならなくなったのです。面と向かって打ち合わせをしたり、書類を印刷して直接手渡したり……、これまで当たり前だったことができないようになりました。そのような課題を解決するために利用が広がっているのがGoogle Workspaceというサービスです。
Google Workspace利用者側のメリット
Google Workspaceとは、かんたんにいえば、仕事に必要なソフトがまとめられたグループウェアのことです。Google Workspaceは、パソコンにWebブラウザーが入っていて、インターネットにつながっていれば自宅からでも手軽に利用することができます。
また、それぞれのソフトが連携していて、作業を効率的に行うことができます。たとえば、ほかの会社の人とオンライン打ち合わせについてメールでやりとりしていたとします。これまではメールソフトでメールのやりとりをして、日時が決まったらスケジュール管理アプリに入力、打ち合わせはビデオ会議ソフトで行っていました。Google Workspaceであれば、Gmail(メール)でのやりとりの中で、Meet(ビデオ会議)の予定を送付することができます。その予定は自動でGoogleカレンダー(スケジュール管理)に登録され、Googleカレンダーからクリック1つでMeetを起動して打ち合わせを行うことができるのです。
図1 打ち合わせの予定はカレンダーに登録され、クリック1つでビデオ会議を起動することができる
Google Workspace管理者側のメリット
社内のパソコンやシステムを管理している管理者にもメリットがあります。これまでは社員のパソコンにソフトをインストールしたり、メールサーバーやファイルサーバーを設置していましたが、Google Workspaceを導入すれば、それらの手間が不要になります。また、一括で管理できる管理者画面が用意されていますので、社員の追加・削除、利用可能な権限の変更なども、この画面からかんたんに行うことができます。
図2 Google Workspaceの管理者画面
Google Workspaceを構成する主なサービス
Google Workspaceは非常に多くのサービスで構成されています。主なものは以下に挙げています。
- Gmail(メール)
- Google Meet(ビデオ会議)
- Google Space(チャット)
- ToDoリスト(タスク管理)
- Googleカレンダー(スケジュール管理)
- Googleドライブ(ファイル共有)
- Googleドキュメント(文書作成)
- Googleスプレッドシート(表計算)
- Googleスライド(プレゼンテーション)
これ以外にも多くのサービスが用意されており、ほとんどの会社で困ることはないでしょう。Google Workspaceの利用には、毎月のコストがかかりますが、自前でシステムを用意するためのコストより安く済む場合が多いです。導入や移行の手間を乗り越えれば、その後は必ずメリットが生まれてくるはずです。