こうなる!?2009年のMovable Type!――加速する“つどい”“つながり”

連載「チャレンジ! Movable TypeをCMSとして使ってみよう!」「くれま先輩」こと、Webデザイナーの黒野明子と申します。皆さま、今年もよろしくお願いいたします!

新しい年の始まりに際し、⁠今年のMovable Type界隈は、こんな風になるのでは?」という希望を込めた予測を書かせていただきますね。

「Motion」登場!

原稿執筆時点(2008年12月22日)でのMovable Type関連最大のニュースは、なんといっても「Motion」のベータテスト開始でしょう。

「Motion」とは、⁠Movable Type Pro(4.25ベータ版)+専用プラグイン+デザインテンプレート」のセットで、以下のようなことが可能になっています。

  • Twitterのようなマイクロブロギングができる
  • FriendFeedのようにさまざまなWebサービスのフィードを収集・閲覧できる
  • YouTubeなどの動画を簡単に投稿できる

さっそくベータ版をインストールして、試しに色々投稿してみましたよ。

図1 Motionで作成したサイトのトップページ
図1 Motionで作成したサイトのトップページ

一見そんな変わったところは無いかもしれませんが、実はこれ、管理画面からではなく、一般に公開されたWebページからアカウントを作って、⁠QUICK POST」欄を使って投稿しているのです。

図2 公開されたWebページからの投稿の様子
図2 公開されたWebページからの投稿の様子

画面の下部には、外部のWebサービスから収集したフィードが表示されています。

図3 テストで設定してみたTwitterのフィードが、画面上に表示されている
図3 テストで設定してみたTwitterのフィードが、画面上に表示されている

実際に触ってみるとおわかりになるかと思いますが、自分のサーバでTwitterやFriendFeedライクなコミュニティを簡単に作成できるというのは、かなり新鮮な気持ちになります。

MTCS(コミュニティソリューション)を使ったサイトが増えそう!

MTCSでは、専用のテンプレートセットを使用して、Movable Typeに掲示板やSNS的な機能を付加することができます。

2008年は、私自身もMTCSを使ったユーザ参加型サイトの制作に関わりました。周囲の同業者の方に伺っても少しづつMTCSでの事例が増えている気配ですし、勉強会などを立ち上げる動きも耳にしています。

ユーザがどんどんコンテンツを作成してくれる仕組みを上手く取り入れれば、サイト運営側のコンテンツ作成の負担が減るでしょう(もちろんチェック体制などの整備は必要ですが⁠⁠。そして、ユーザ同士が活発に議論が交わす仕組みを上手く作れば、コミュニケーションの楽しさを求めて人々はひきつけられるでしょう。

MTCSでWebサイトを作成する場合、サイトを公開するまでの準備に加え、公開した後のコミュニティ運営への心配りも重要なポイントになってくるでしょう。たとえばユーザ同士のトラブルや問題発言にどう対応するかなど、多数の人間が自由に書き込みできるサイト特有の問題に対応するルールを事前に制定しておくことが必要になります。

2009年は、Movable Typeを使った「つどい」「つながり」が、さらに加速する!

これまで見てきたように、2008年はMovable Typeの「人が集まりコミュニケートする仕組み」が非常に強化された年、と言えるでしょう。

これまでMovable Typeで構築運営されてきたサイトでは、⁠コメントを使ったサイトの運営者と閲覧者のつながり」や、⁠トラックバックを使ったブログ同士のつながり」が一般的でした。

これらに加えて、2008年後半から2009年にかけては、⁠サイトに登録したユーザが作成するコンテンツ」⁠登録ユーザ同士のコミュニケーション」を上手く活かす流れが強くなってくるのではないでしょうか?

というわけで、2009年の「極私的Movable Type標語」は、⁠つどい⁠⁠つながり⁠が加速する!」としたいと思います!

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