マネージドサーバーのメリットとは?
目的を明確にして、効果的な活用を!
今回は、これまでの12回の連載を振り返ります。マネージドサーバーのメリットを再確認しながら、どのような目的を持つユーザーにメリットがあるのか、また、マネージドサーバーを巡る新しい動きとは、そして、どのようにサービスを提供するホスティング業者を選択していくべきかを考えていきます。
マネージドサーバーを使うとこれだけ便利!
これまで何度も繰り返してきたマネージドサーバーのメリットですが、あらためてそのメリットを以下に整理してみました。
●運用面
- 高い知識とノウハウを持つ技術者を必要とせずに専用サーバーを運用できる
- サーバーのノンストップ運用が可能
- システムの安定稼動(高可用性)
- 障害時の復旧が早い(ダウンタイムの削減)。
- システムが持つパフォーマンスを最適化できる。
実際、これまでの事例でも見てきたように、一度は専用サーバーを選択しながら、後に運用上のトラブルや障害対応の難しさから、マネージドサーバーに移行するユーザーも少なくありません。その点、専用サーバーのメリットを享受し、運用管理や障害対応を一貫して任せられる専用マネージドサーバーは、専用サーバーの進化系ともいえるサービスなので、多様なニーズに応えることができます。
●マネージドサーバーがお勧めのユーザー
- 自社に技術と知識のあるシステム管理者がいない企業
- サーバーの24時間安定稼動が業務に不可欠な企業
- サーバーの初期導入コストを圧縮したい企業
- 新規システムの立ち上げ時など、時間がない時に面倒な設定作業をアウトソースしたいユーザー
- セキュアかつ安心な環境でサーバーを運営したい企業
運用管理の一部をユーザーが行えるサービスも登場
マネージドサーバーは、運用管理の代行と24時間365日の監視を標準サービスとしていますが、サービスを提供する業者によって、さまざまなオプションが用意されています。例えば、
- ユーザーが利用するアプリケーションのインストールや設定といった各種作業の代行
- サーバーのアクセス解析、データのバックアップ
- セキュリティ強化のための専用のファイアウォール、アクセスブロック、独自SSLなど
- システム開発、デザイン制作など、ユーザーの業務とも直結するトータルサービス
など、幅広い内容が用意されています。
最近は、新しいサービスとして、頻繁に変更することが多いメールアカウントの管理などをユーザー側でも行えるようにした「ライトタイプ」のマネージドサービスが登場してきました。価格的にもライトタイプのサービスはリーズナブルで、使いやすいサービスとなっています。
用途やニーズを明確にサービス選びを!
ユーザーが何を優先し、どのような用途やニーズを求めるかで異なりますが、サービスの拡充に伴って、システムの拡張やニーズへの柔軟な対応がより容易に実現できるようになってきました。しかし、何より大切なのは、ユーザー自身がマネージドサーバーを導入する目的を明確することです。その上で、確かな技術力があるか、特に夜間や休日などにおける緊急時の体制はどうか、導入実績はどうかなどをしっかりと調べて、サービス選びをすることを是非、お勧めしたいと思います。
さて、これまでマネージドサーバーについて紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。継続的な運用に欠かせないサーバー管理の負荷を軽減し、安定したサービスを提供する、その実現に効果的なマネージドサーバーという選択肢を加えることはきっとプラスになるはずです。今回で連載は終了です。それでは、またの機会にお会いしましょう!