今回も測定したデータと他サービスとの連携という観点で考察していきたいと思います。
メールシステムとの連携
検索連動型広告が盛んになった今でも、インターネットで顧客とコミュニケーションをとる手段はいまでも、メールが有効とされています。
特に顧客一人に対するOne To Oneマーケティングを実施するにあたって、メールには利点があります。メールシステムとの連携では送付履歴データと開封・サイト訪問データとコンバージョンデータを分析レポートに取り込みます。
メールにより、プロモーションサイトやスペシャルサイトへ呼び込み、会員制のサイトであれば、連載記事や特集・特典などのキャンペーン単位で分析をおこなうことができます。
連携の発展形
今後、実装され、事例が出てくる、または期待される連携例を挙げてみたいと思います(すでに事例があるものもあります)。
リコメンデーション
コンバージョンに至るまでの閲覧ページや、この商品を購入した人はこの商品も購入していますといったリコメンデーション機能です。
これまでは売上データといった確定データを利用することが多いと思われますが、これからは特定のキーワードで訪問した場合や、サイト内検索をおこなったユーザに閲覧履歴からリコメンデーションするといった仕組みが活用されてくるのではないでしょうか?
また、測定ツールからアクセスランキングデータを入手して、今日の人気商品ベスト10などを表示させることもできるでしょう。
コンテンツ配信システムとの連動
会員ではないが、ウエブサイトを訪問したユーザは見込み客とみなすことができます。
見込み客に対して、同一コンテンツを表示するのではなく、訴求する内容を変更することによって、コンバージョンを促す仕組みです。行動ターゲティング広告の一つである「リターゲティング」に近い仕組みです。
例えば、
- 資料請求フォームまで到達したが、請求にはいたらなかったユーザが再訪問した場合に会員登録を促すクリエィティブを表示する
- 会員登録はしたが、まだ商品を購入していない顧客に対して、購入することの利点(ポイントアップなどの優遇措置)を訴える
などが考えられます。
広告システムとの連動
現在では、検索連動型広告がウエブサイトの集客のかなりのウエイトを占めていることは疑いのない事実です。ただし、課題があります。それは検索連動広告への出稿作業、効果測定システムとの同期、ランディングページの作成等です。
部分的に実現しているサービスもありますが、現実にはかなりの作業を人に頼っているのが実情です。これらの一連の流れがある程度自動的にできるようになれば、人は分析と意志決定に時間をかけることができ、さらに効果的なウエブマーケティングが展開できるのではないでしょうか?
次回は「携帯サイトの効果測定」について説明します。