第2回勉強会開催
今回で2回目となるWebSig24/7MT4分科会は、参加者が実際に参加して企画・実装などを行うワークショップが含まれていることが特徴です。
最初に、開催に先立ち、今回のイベントのモデレータである有限会社ITプロフェッショナル の蒲生トシヒロ氏からイベント開幕の挨拶が行われました(写真1 ) 。
同氏は今回の勉強会について「MTユーザによるMTユーザのための勉強会」であり「技術は座学で身につくものではない」というコンセプトのもと開催されている、と紹介しました。
続いて、シックス・アパート株式会社上ノ郷谷太一氏より、イベントに向けて今回の参加者を含めたMTに関わるWeb制作者、Web開発者の方たちへの感謝と期待のコメントがありました(写真2 ) 。同氏は「今後もMTはコミュニティとともに成長していくツールである」とまとめました。
写真1 蒲生トシヒロ氏
写真2 上ノ郷谷太一氏
第一部:MTOS開発への誘い(小川宏高氏)
前半のセミナーは、独立行政法人産業総合研究所の小川宏高氏 (写真3 )による「MTOS開発への誘い」というテーマのセミナーが行われました。同氏は『Web Site Expert #18 』の特別小冊子でも、「 MTOSとは―その魅力とMTとの違い」と題した記事の執筆を担当しており、日本におけるMTOSのキーパーソンの1人です。
写真3 蒲小川宏高氏
MTOSとは
MTOSはMovable Type Open Sourceの略で、2007年12月にオープンソース化されたMTのコアの総称です。セミナーではまず「MTOS概要~はじめにMTOSありき」というテーマで、MTOSとMTの関係について、ライセンスの違いや機能について解説されました。
まず、MTOSについて「MTのオープンソース版ではなく、MTOSというオープンソースのコアから派生した商用製品がMTになる」というように、MTOSの位置付け、オープンソースとしての意味について説明されました。
また、小川氏は、MTOSの強みとして、最新のMTコアが使える、無制限にMTコアが使用できるといった点を挙げ、「 ( MTOSを使うことで)最強のソフトウェアにしていくことができる」と述べました。
MTOS開発者求む!
講演の後半では、MTOS開発のゴールやオープンソースソフトウェア開発に参加するポイントなどについて紹介し、セミナー参加者に向けてMTOS開発への参加を進めました。
まず、MTOS開発のゴールとして、「 Webパブリッシングプラットフォームへの要求が本質的に多様化する」という前提のもと、
多様な利用目的に合致するblogシステムを実現するための基盤ソフトウェア
が、MTOSになると紹介しました。
その際、合理的かつ高性能で、拡張性の高い実装はソフトウェアのあるべき姿であることや、トラックバックやXML-RPC、AtomPub、OpenID 2.0など、最新の技術を実装しているロールモデル(お手本)であることなどが、MTOSの最大の魅力でもあり、特徴であると紹介しました。
そして、「 こうした魅力を出していくためには、持続的な開発や革新的なアイデアを採用するために、開発者が必要であり、そのためには皆さんにも開発に参加してもらいたいです」と、MTOS開発への参加を勧めました。
最後に、
などの関連コミュニティを紹介し、聴講者のMTおよびMTOSへのアテンションを最大限に高める形で、第一部のセミナーが幕を閉じました。
バースデイのお祝い
第二部開始前に、本勉強会開催日である6/21が、ワークショップのテーブルリーダーの1人でもある野田純生氏の誕生日ということで、バースデイケーキの贈答と参加者全員によるバースデイのお祝いがされました(写真4 、5 ) 。
写真4 野田純生氏の誕生日
写真5 バースデイケーキ
ワークショップ開始
第二部は、3つのターゲット向け、全6種類のテーマによるワークショップが行われました(写真6 ) 。各テーマごとに、テーブルリーダーを据え、参加者全員で考え、手を動かし、最後にプレゼンテーションを行うというスタイルで行われました。6つのテーマは以下の通りです。
写真6 全6種類のテーマによるワークショップ
プログラマ、マークアップエンジニア向け
1.ユーザー指向管理画面の設計と実装
写真7 担当:野田純生(Junnama)氏
2.簡単なプラグイン作成
写真8 担当:藤本壱氏
3.テンプレートタグカスタマイズ(初級者対象)
写真9 担当:難波田実香(キアズマ)氏 副担当:小野崎直昭(Oscar)氏
Webデザイナー、マークアップエンジニア向け
4.MT-FCKeditorを使ったテンプレートカスタマイズ
写真10 担当:蒲生トシヒロ(Dakiny)氏
企画管理者向け
5.CMS基本設計の初歩
写真11 担当:八木明子氏
6.中小企業のマーケティングをMT(OS)で強化する
写真12 担当:小山智久(とみぃ)氏
約1時間30分にわたるワークショップの中、各テーブルとも非常に活発な議論や、参加者自身の熱心な取り組みにより、とても濃い時間が流れました。
続きは今後の連載で
さて、ワークショップの中身やプレゼンの結果、事後フォローアップについては、これから各テーブルリーダーの方たちを中心に、リレー連載形式でレポートしていただきます。これから数回の間、当日の熱い時間と濃い内容がわかる記事をお届けしますので、お楽しみに!