クラウドは新しい形のインターネットサービス全般を指しますが、なんでもかんでもクラウドといっていいわけではなく、主に以下の3点がクラウドの特徴として挙げられます。
- 複数のコンピュータを1つのコンピュータ資源と見なす
- 必要な時に必要なだけ使える
- いつでもどこからでも使える
では、それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
①複数のコンピュータを1つのコンピュータ資源と見なす(グリッド・コンピューティング)
クラウドの1つの特徴として、複数のコンピュータを1つのコンピュータ資源と見なし、効率的にインターネット上のコンピュータを利用できるにする、ということが挙げられます。このように複数のコンピュータを連携させ、1つのコンピュータと見なすことをグリッドコンピューティングといいます。
グリッドコンピューティングは、1台のコンピュータや計算センターでは処理能力が足りない場合、あるいはより素早く処理を終わらせたい場合などに利用された形態で、ネットワーク上にあるコンピュータを結びつけ、ネットワーク全体を1つのコンピュータ資源として扱うことで、効率的に大規模なコンピュータシステムを利用できるようにする、というものです。
②必要な時に必要なだけ使える(ユーティリティコンピューティング)
ハードウェアやソフトウェアを、必要なときに必要な分だけ使えるというのもクラウドの特徴の1つで、これをユーティリティコンピューティングと言います。たとえばCPUやメモリなどのサーバ資源(サーバリソース)は、いままでであればこのくらいのCPUとメモリが必要、といったように最初に決めて契約する必要がありましたが、ユーティリティ・コンピューティングでは、必要なときに必要なだけ、CPUやメモリを増加することができますので、効率的にサーバリソースを利用することができます。
③いつでもどこからでも使える(ユビキタス)
ユビキタスとは「普遍的」と言った意味で、世の中のありとあらゆるものにコンピュータが組み込まれ、無意識のうちにさまざまな情報やサービスを利用できることを指します。
デスクトップパソコンやノートパソコンだけでなく、携帯電話やゲーム機といったインターネットに接続可能なインターネット端末であればなんでも、さまざまなインターネットサービスを何の不都合もなく使えること、そのような世の中にすることをユビキタスと言います。
最近では、iPhoneなどのスマートフォンの大流行で、どんどんユビキタス化が進んできていますね。