今年も開催が決定したWebSig1日学校。
ありがたいことにたくさんのお申し込みをいただいております。
前回は、今年のテーマである「温故知新」と、佐々木俊尚先生による共通授業「帝国とノマド」についてご紹介しました。今回は、選択クラスとしてご用意した3つのクラス、「社会・生活クラス」「ものづくりクラス」「ビジネスクラス」についてご紹介します。
生活・社会クラス
このクラスは、Webを生業とする方、Webを使う方、また普段それほどWebを使わないという方にも、広くおすすめのクラスです。
というのも、この「社会・生活クラス」では、インターネット/Webのことを「直接」は扱いません。
インターネットがまたたく間に社会に普及したことによって、私たちの社会、私たちの価値観にはどのような変化が生じたのでしょうか。またその中でも変わらずに残ってきたもの、今後、残るであろうものは何でしょうか。それらを見つめ直すことで、今を生きる私たち自身を、改めてよく知ろうというクラスです。皆さんの生活や仕事に活かせる気付きを得ていただければと思います。
まず、1時間目を担当するのは、思想家・作家の東浩紀先生。「インターネット時代の空気について」というテーマでお話いただきます。ここで言う「空気」とは「空気を読む」の「空気」です。予習教材として、「空気の可視化」について書かれている東先生の著書『一般意思2.0』を読んでいただけると、当日の授業をより深くご理解いただけるかと思います。
2時間目、株式会社ロフトワークの林千晶先生には「“個”と“Co”を考えるワークショップ」と題し、“個”としての働き方についてお話いただきます。授業内ではワークショップとして、生徒の皆さんと即興のチームビルディングに取り組んでくださるとのこと。楽しい授業にご期待ください!
3時間目は荒井尚英先生。昨年に引き続き本年度もご登壇いただけることとなりました。月の半分をシンガポールオフィスで過ごされるという、ご自身のリアルな体験をもとに「アジア出稼ぎ生活者から見た日本と世界」というテーマで、近年の日本とアジアの情勢についてお話いただきます。
ものづくりクラス
続きまして、ものづくりクラスのご紹介です。このクラスは、Webでのものづくりに携わる方、またWeb以外のものづくりに携わる方にもおすすめのクラスです。
Webに関わる人たちの中には、クリエイター、いわゆるエンジニアやデザイナーと呼ばれる方たちが多くいらっしゃいます。ここ数年、とくにソーシャルメディアの台頭やスマートフォンの普及により専門性が高まり、専門領域として確固たる地位を築いているのは事実です。しかし、それらの根底にある「ものづくり」の考え方や技術は、Web以外の分野から活かせる部分も多分にあり、インターネット/Webの登場により、洗練された面も多々あるでしょう。
「エンジニアリング」「スキル・マインド」「有形・無形」「デザイン」などの視点において、ものづくりの本質、これまでと変わったこと・変わらないこと、これからに活かせることについて考えます。
1時間目の担当は、株式会社アンティー・ファクトリー代表取締役/アートディレクターの中川直樹先生。「デザイン思考のアウトプット」というテーマでお話いただきます。デジタル、アナログ、デジタルとアナログのハイブリッドなど、アウトプットの形が多様化した昨今、「ユーザ体験」をふまえながら、改めてデザインの本質とは何かについてお話いただきます。
2時間目は、777interactiveの福田敏也先生による授業。テーマは「テクノロジーとドラえもんの間」です。
過去10年にわたり、ネット広告からリアル店舗での映像装置開発まで、様々な「インタラクティブ」の企画、製作に携わってこられた福田先生。そんな福田先生の考えるドラえもん「そんなこといいな。できたらいいな」とは? 福田先生流「リアル」との向き合い方についてお話いただきます。
3時間目は株式会社バスキュール朴正義先生にお話いただきます。テーマは「誰のためにつくるのか? ―ものづくりの原動力」。
刺激的で面白いけれど、簡単には思うようにいかないストレスフルな「ものづくり」。この授業では、過去12年にわたってWebでのものづくりに取り組んでこられた朴先生が、どのようにそのモチベーションを維持してこられたか、何を原動力としてこられたのかについて、お話を伺います。
ビジネスクラス
最後に、ビジネスクラスのご紹介です。このクラスはWebを使ったお仕事に従事されている方、今後Webを仕事に活かしたいと考えていらっしゃる方、マーケティング、広告を学びたい方におすすめのクラスです。
現在、インターネット/Webをビジネスツールとして活用している私たちが、改めて、ビジネスの根幹となる「人」「マーケティング」「広告」「ブランド」といったテーマと向き合い、変わること、変わらないこと、これからに活かせることについて考えます。Webにまつわるビジネスに、従来のビジネスの考え方や技術を活かせるかにフォーカスを当てたクラスです。
1時間目は株式会社JOWWOW、鈴木由歌利先生による授業です。テーマは「企業と生活者コミュニケーション「売る理由ではなく、買う理由から、全体を見直してみる!」」。
インターネットの普及に伴い、従来の企業と生活者のコミュニケーションを根本から見直す必要があると仰る鈴木先生。「売る理由」ではなく「買う理由」という視点で考えることについてご教授いただきます。
2時間目は「えふしん」こと藤川真一先生による授業、テーマは「クラウド、プラットフォーム、ITで生きる。えふしん流サバイブ術」です。
ユーザ数100万人を超えるTwitterクライアント「モバツイ」の生みの親であるえふしん先生には、自分の強みを活かして、会社として、人として、これからの社会を生き残るにはどうしたらよいかについてお話いただきます。
3時間目を担当するのは『ウェブはバカと暇人の物』の著書でお馴染み、中川淳一郎先生です。テーマは「江戸、昭和、最近 買ってもらうための情報伝達法の変遷」
今回、Webを舞台に活躍される中川先生に、あえてWebが普及する前(昭和)、マスメディアがない時代(江戸)、そして最近とで、それぞれ商品をPRし、売ってください、というお願いをさせていただきました。ここから、「モノの売り方とメディアの使い方」や「お客さまにモノを買ってもらう(という行動を引き出す)インセンティブ」がどう変わってきたか?についてご教授いただきます。
以上、各授業1時間×3コマ、3つのクラスのご紹介でした。
また、すべての授業の後には、「グループワーク」として、その日学んでいただいたことをカジュアルな形で振り返る時間もご用意しております。
各分野の第一線でご活躍される多彩な先生方とともに、社会・生活、ものづくり、ビジネスの未来を考えるWebSig1日学校にぜひお越しくださいね。
また、お申し込みに際しては、複数クラスの授業を受けたい!というありがたいお声も数多くいただきますが、クラスごとのそれぞれのテーマをより深めていただきたいと考えておりますので、大変恐縮ながら1つのクラスをお選びください。
最後までお付き合いくださってありがとうございました。
次回は、お勉強だけではない!WebSig1日学校だからこそ体験できるお楽しみあれこれについて紹介します。