Windows Azure Platformは主に表1の左側の3つで構成されており、赤間氏曰く「ものすごくおおざっぱに言うと」それぞれの役割は表1の右側のキーワードで表せるとのことです。
Windows Azureコンピュートサービスには「Web Roleサーバ」と呼ばれるIIS(Internet Information Services)が搭載されたWebサーバと、「Worker Roleサーバ」と呼ばれるバッチアプリケーション用サーバの2種類があります。通常のホスティングサービスは同一のマシンやOS上でユーザアカウントを分けて共用する方式をとっていますが、Windows Azureコンピュートサービスは各ユーザのアプリケーションが仮想マシンレベルで分離されていることが特徴的です。そのため仮想マシンのインスタンス数を簡単に増減させ急激な負荷に対応できる一方、マシンに直接ログインできないという制約もあります。
Windows Azureストレージサービスはディスク上に記録しておきたいデータやログなどを保存しておくのに適しており、ファイルの読み書きはHTTP RESTプロトコルという独特なプロトコルを使って行います。
Windows AzureはMicrosoftが提供するサービスなので「C#などの.NETしか動かないのでは」と勘違いしてしまう人も多いでしょうが、実際はPHPやRuby on Rails、TomcatベースのJavaアプリケーションを稼働させることもできます。またGoogle App Engineのようにデータストア面で手間をかけることもないため、中小規模システムの構築プラットフォームとしてかなり現実的な選択肢になり得るでしょう。