私は職場ではチーム全体を見渡すような位置づけにいます。チーム内で各メンバーごとに機能やサブシステムを担当しており、私はそれぞれの内容を大まかに理解し全体として良い方向に進んでいるかをチェックします。ミーティングでそれぞれが進捗や問題点などを報告するのですが、時折ある人の言っていることがわからなくて「置いてけぼり」状態になってる人を見ます。私もたまになります(こらこら)。これは自身が担当する部分に集中し、ほかの部分は十分に把握できていないことから起こりうるものです。全員がすべてにおいて詳細に理解するのはハードルが高いですが、全員がある程度知っておかなければならないこともあります。
そこで私は話をする際、置いてけぼり感を与えないよう「全員が知っている当たり前のことから話し始める」ように気をつけています。知ってる人同士で話すのに比べてかなり冗長になってしまいますが、どの段階でついていけない人が出るのかを把握できるメリットがあります。また「知ってるのにわざと知らないかのように質問する」という手もたまに使います。置いてけぼりになった人は「自分だけが知らないんじゃないか」と質問しづらい心境になりがちですが、知ってる人は「実は知ってるもんね」という自信があるので質問しやすいのです。
この手法は全体を統括するような役割の人が行うと特に効果的で「そんなアホな質問していいんだ」という空気を与えることができます。ちなみに、この手法の匠は関口宏さんだと勝手に思っています。