Webプログラマ/デザイナが本気で遊べるガジェット登場!―au渾身のこだわりスマホ「Fx0」開発者にお勧めなワケ

auから鳴り物入りで登場したスマートフォン「Fx0 LGL25」は、Mozillaが開発した「Firefox OS」を搭載したスマートフォンです。Webプログラマやデザイナにはお馴染みのHTML5/CSS/JavaScriptなどの技術でネイティブアプリを開発できます。Webテクノロジに関わっているギークであれば、必ず1台は持っておきたいスマートフォンです。

細部までこだわり抜いたFirefox OS搭載スマートフォン

HTML5、CSS、JavaScriptといったWeb標準技術をベースに開発されたスマートフォン/タブレット端末向けのまったく新しいOSとして、大きな注目を集めてきたのが「Firefox OS」です。すでに海外のいくつかの国では搭載端末がリリースされていましたが、日本でもついにauから「Fx0 LGL25」⁠以降、Fx0)がリリースされました。

写真1 Fx0の発売に合わせて開催されたハッカソン
写真1 Fx0の発売に合わせて開催されたハッカソン

Fx0を実際に手に取ったとき、まず驚くのはその筐体デザインでしょう。もともとauは、携帯電話において単に性能を追い求めるだけではなく、デザインも重視した製品をリリースする目的で「au design project」を立ち上げるなど、デザインに強いこだわりを見せてきました。今回のFx0は、そのau design projectにも関わった吉岡徳仁氏がデザインを担当しています。

デザイン面での大きな特長は、内部が透けて見えるボディ素材が使われている点です。さらに、何度も試作を重ねて作られたホームキーや、部品として使われている高価な特注品のネジなど、細部に至るまでこだわって作り込まれています。ガジェット好きであれば、間違いなく物欲がそそられる部分です。

こだわりのハードウェア
内部の基板が見える透明なボディ。Firefox OSが持つオープン性を表現している
内部の基板が見える透明なボディ。Firefox OSが持つオープン性を表現している
1回30万円の試作を10回も繰り返し、ようやく完成したというホームボタン
1回30万円の試作を10回も繰り返し、
ようやく完成したというホームボタン
筐体に合わせて作られた特注のネジ
筐体に合わせて作られた特注のネジ

このハードウェア上で動作するFirefox OSは、前述のようにWeb技術がふんだんに盛り込まれています。これにより、HTML5やCSS、JavaScriptを使ってアプリケーションが開発できるため、これらを普段から使用しているWebプログラマやWebデザイナであれば気軽にスマートフォン向けアプリを開発できる、遊び甲斐のあるガジェットです。

Web標準技術を使って自由にアプリを開発可能

アプリケーションを開発するための環境としては「WebIDE」が提供されています。これはFirefox 34以降が標準で備えるアプリ開発環境であり、Firefoxが動作すればOSの種類は問いません。つまり、現在使っている環境でそのままアプリ開発に取り組めるわけです。

写真2 auのFirefox OSのポータルサイト
写真2 auのFirefox OSのポータルサイト
ご利用できるサービスに関する詳細はau Firefox OSポータルサイトでご確認ください。

このWebIDEでは、開発したアプリの実行やデバッグがFirefox OSのシミュレータあるいはUSBで接続したFx0でできるほか、コード補完やJavaScriptのドキュメントを表示する機能も盛り込まれています。テンプレートのしくみもあり、最低限必要なHTMLやJavaScriptを自動的に生成してくれるのも便利です。

なおFirefox OSでは専用のデバイスAPIが用意されており、JavaScriptでオーディオやビデオのキャプチャ、カメラを使った撮影、住所録(コンタクト)へのアクセスが可能です。単なるWebアプリでなく、Firefox OSやFx0が持つ機能を活かしたアプリを開発することができます。

 Firefox OSに用意されているデバイスAPI(一部)
デバイスAPI名機能
alarms端末のアラームを鳴らす
audio-captureマイクなどから音声を入力
browserアプリにWebブラウザを組み込む
camera端末のカメラにアクセス
contacts端末のアドレス帳にアクセス
device-storage:music音楽ファイルの追加や読み込み、更新
device-storage:pictures写真の追加や読み込み、更新
video-captureカメラから映像を取得

Web技術を使ってアプリを開発できる大きなメリットとしては、世界中で多数公開されているJavaScriptのライブラリを使えることが挙げられます。さらにブラウザゲームや業務アプリケーションなど、既存のWebアプリをFx0のネイティブアプリにしたいときに、大きな手間をかけることなく移植できるのもメリットでしょう。

スマートフォンアプリを誰でも手軽に開発できるFramin

Fx0には、レイアウトした画像/テキストを天気予報や加速度センサーなどと自由に組み合わせ、簡単にアプリを作ることができる「Framin」というアプリが標準で組み込まれています。このFraminはタップ操作だけでアプリを作れるため、空いた時間を使って手軽にアプリを開発できます。まずFraminで開発してみて、より高度なものを作りたくなればWebIDEを使って本格的なアプリ開発に挑戦するとよいでしょう。このようにFx0では、段階的にアプリ開発の世界に踏み込めるように配慮されています。

開発したアプリを世界に向けて発信するためのしくみとしては「Creator Showcase」「Firefox Marketplace」があります。Creator Showcaseはユーザの作品を共有するための場としてKDDIが提供するものです。KDDIが開発したアプリに加え、ユーザが開発した作品も共有することができます。さらに個性豊かなアプリが続々と登録されるようになれば、Fx0の楽しみ方がグッと広まります。そしてFirefox Marketplaceは、Firefox OSを開発するMozillaが運営するマーケットプレースであり、すでに数多くのアプリがここで提供されています。自分で開発したアプリを登録することもできるので、自信のある作品を世界に向けて公開してみてはいかがでしょうか。

このように、Fx0はWebプログラマやデザイナの⁠モノ作りのココロ⁠をくすぐるだけでなく、スマートフォンとしても便利に活用できます。Webサイトの閲覧やメールの送受信に対応するのはもちろん、LINEやFacebookなど基本的なアプリも揃っています。

現在、市場には数多くのスマートフォンが溢れていますが、Web標準技術を使って手軽にネイティブアプリを開発できる点はほかのスマートフォンにはない特長であり、Webエンジニア/デザイナにとって魅力的な1台です。また、ほかのスマートフォンでのアプリ開発よりも敷居が低いため、スマートフォンで自分の作ったアプリを動かしてみたいと考えているなら、ぜひFx0でチャレンジしてみましょう。

協力:KDDI株式会社

問い合わせ先:お客さまセンター(年中無休)
オペレータ対応 9:00~20:00
au携帯電話からは局番なし157(無料)
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