2007年のOSS

OSSとの出会い、そして2007年

私とオープンソースの出会い

私とオープンソースの出会いは高校生のころに購入したX68000にgccをはじめ各種GNU Toolsが移植されたことがきっかけでした。今から17年くらい前になるんですかね。

当時その各種GNU Toolsを移植された方、またオープンソースではありませんでしたがfish.xというシェル[1]をフリーウェアとして公開された板垣さんがいらっしゃらなければVGMをやってたりゲームの解析をしているタダのヲタだったと思います。感謝。

関係ないですけど昨年引越をしたときに関連資料[2]を発掘してしまいました(苦笑⁠⁠。

ちなみにその前後でSoftware Designが発刊(誌名変更というか確かリニューアルですよね)があったみたいです[3]⁠。

初めてさわったUNIX

初めてUNIXにさわったのは20歳のころに就職したカプコンでスーパーファミコンの開発用機材のSony NeWSを使ったことでした。そのNeWSはMC68030で動くテープドライブの付いた17xx番台だったと思います。サウンド関係はワンランクグレードが低かったんですよね。

当時ソフトバンクの『UNIX USER』が創刊され、FDcloneをビルドしたり、CD-ROMになってからは片っ端から仕事中にGNU Toolsをビルドして使っていました。

カプコンではその後MS-DOSでのMS-Cでの開発、System 7(いわゆる漢字Talk 7)上でのアプリケーション開発などをやっていました。オープンソースではなかったかもしれませんが、mintというSystem 7上でUNIXライクな環境を構築したフリーウェアがあり、かなりショックを受けました。

そのころもそれとMS-DOS上ではdjgppを使ってただのビルド猿になっていた気がします。ああi386早かった。

その後ゲーム業界はセガ(当時セガ・エンタープライゼス)に転職し『UNIX USER』⁠苦笑)についてきた期待の新星Slackwareを使っていました。Pentium 90MHzのころでした。

その後Debian(コード名忘れましたがboの前だったと思います)を使い出し、とても魅力的で今でいうIT業界で働きたくなりました。Pentium 166MHzぐらいでSCSI 5インチ660MBのHDD(SATURNの開発機材のあまり)を2つ使ってたんですよね。

まだdaemonとかApacheとか「うぇぶさーばー」とかなんとなく単語を使っていた程度でちゃんとわかっていなかったころです。もっとも、今でもちゃんとわかってるかは疑問ですが(苦笑⁠⁠。cygwinもそのころにかなりがっつり使うようになりました。

「オープンソースたのしー」というころでした。

さようならゲーム業界、はじめましてIT業界

Dreamcastの開発も一段落したときにちょっとしたきっかけでIT業界に飛び込みました。2000年のころです。

ホライズン・デジタル・エンタープライズで本格的にLinuxを使うようになり、徐々にオープンソースにどっぷりな生活になってきました。でもですね。

言語はPHP、Red Hat Linuxがメインだったんですよ。

実は私はRed Hat Linuxがすごい嫌いで(メジャーだったんで⁠⁠、しかも業務で主に使っていた言語PHPは(Perlも含めて⁠⁠、というか、当時動的なWebページ向けの言語がとても嫌いだったんです。あえて嫌いなものを使い続けてやる!!という感じでした。

実際にスクリプト系言語で大規模な案件をやったことがなかった私は、当時15万行前後のHDE Controllerの開発になれるのに1ヵ月かかってしまいました。

そんなこんなでLinuxとPHP

そんなこんなでLinuxとPHPは私には公私ともになくてはならないものになってしまいました。Red Hat Linuxを常用していた私は自然とFedora Coreを使用することにし、Fedora JPに参加し、日本PHPユーザ会へ参加するようになりました。

2007年のOSS

とりあえず2007年について私にとって、一番近いように見えるPHPとFedora、CentOS関連についてざっと書いてみようかと思います。

2007年のFedora

Fedora Projectの成果物はFedora CoreからFedoraと名前を変えました。今後はどうなっていくでしょう?おそらく多分基本ポリシーはそんなに変わらないと思います。

しかし生まれは同じ(?)のCentOSが徐々にメディアで取り上げられてきているので、メディア的露出度は徐々にCentOSもあがり、そして棲み分けができてくる気がします。

  • 安定した環境の上でサーバ構築をする記事や書籍は徐々にCentOSへ移行
  • より最新のものを特集する記事やムックはFedora

となっていくかもしれないですね。

Fedora、CentOS以外だと2006年はUbuntuがとても流行りました。openSUSEも含め、今後のシェアや棲み分けがどうなっていくかが楽しみです。

2007年のCentOS

北米ディストリビューションのなにがしなディストリビューションであるCentOSですが、元になっているディストリビューションが安定してきてるので、ぱっと見盛り上がっていないように見えるんじゃないかという気がします。しかし、2006年度で明らかに知名度は格段に上がりました。

2007年初旬にはCentOS 5が出てくると思います。

そこでまた新しい技術が取り込まれていたり、出だしとしては安定さが若干下がったりアップグレードに順番に失敗していく人が続出など、良くも悪くも盛り上がるんじゃないでしょうか?

個人的にはそういうワイワイした感じが楽しみです。あと今年こそCentOSユーザー会を立ち上げてまずは飲みに行きたいです!

2007年のPHP

2007年のPHPはどうなるでしょう?

個人的には2006年はPHP界隈ではフレームワークという単語が浸透していった時期だと思いました。2007年はフレームワークの事例がより多くなるでしょう。

ベタなところではSymfony、多分今年中には正式リリースされるであろうZend Framework。⁠多分自分では使いませんが)Zend Platformの動向も見逃せません。

日本ではEthnaはもっと流行るでしょうね。

その他だとチャネルサーバの環境も徐々に整備されてきているので、もしかしたらおそらく脱PHP4から苦労するであろうPEARが今より若干はやらなくなるかもしれません。

2006年は日本でもできるPHPエンジニアが勉強会などを通じてオンライン・オフライン問わずに交流をしっかり持つようになった年だと思います。2007年はそういった人々が新しい価値を日本から発信していくかもしれません。

ちなみにPHP6についてはそんなに期待していません。自分の中でPHPは半分PHP5系で終わりです。しいていうとICUがどういうものか?という辺りはとても興味がありますが…。

2007年のOSS系イベント

彼女連れ、奥さん連れの参加者が増える。いや増えましょうよ!

現地でエンジニアの奥さん同士が、旦那や彼氏を肴にわいわい騒いでいるのは見ていておもしろいですから。

2007年のOSSと私

今年の私の業務的ミッションの1つに大規模サイトを安定して動かすということがあります(多分⁠⁠。

ということで今年はこの辺を今までより攻めてみたいと思います。

  • Apache HTTP Server
  • PostgreSQL(場合によってはMySQLも)
  • 各種ロードバランサー、クラスタリング系OSS
  • 各種監視系

毎年そうですが、2006年も多くの皆さんにお世話になった年でした。感謝です。

2007年も引き続きお世話になると思いますが、もしよかったらまだお会いしたことのない読者の皆さまも含めいろいろ情報交換や交流をお願いしますね。

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