まずはコンパイル・実行
Hello Worldプログラムとは
C言語を勉強するには、まずは数行程度の簡単なC言語のサンプルプログラムを用意し、これをCコンパイラで実際にコンパイルして実行してみるのがよいでしょう。簡単なC言語のプログラムとしては、単に画面(正確には標準出力)に何らかのメッセージを表示して終了するような、"Hello World"と呼ばれるプログラムがよく使用されます。
"Hello World"のプログラム例をリスト2.1(hello.c)に示します。なお、C言語のソースファイルのファイル名は、hello.cのように拡張子を「.c」とします。
このhello.cは、目的のメッセージ表示のほかに、C言語のプログラムとして最低限必要な要素を含んでいます。hello.cを実際にテキストエディタで入力し、gccのコマンドラインを打ち込んでコンパイルし、そしてできあがった実行バイナリファイルを実行してみるという作業を、これから行います。
この作業はC言語、およびCコンパイラの第一歩の理解の役に立つでしょう。
プログラムの入力
任意のテキストエディタを使って、リスト(hello.c)のとおりにプログラムを入力し、ホームディレクトリの下に、hello.cというファイル名でソースファイルを保存してください。
テキストエディタは、KDE上ではkedit、GNOME上ではgeditが初心者でも使いやすいでしょう。UNIXになれた人ならば、もちろんviエディタを使用して構いません。
プログラムの入力の際には次のような点に注意してください。
- 大文字と小文字は区別されるため、間違えないように入力してください。
- C言語のプログラムの大部分は小文字です。
- 漢字変換はオフにして、すべて半角英数記号で入力してください。
- 全角の文字(全角スペースを含む)は使用できません。
- バックスラッシュ(\)記号は、OSや環境設定によっては円(\)記号として表示されます。
- 円記号で表示される場合は円記号で入力して構いません。