はじめに
楽しそうなことをしてる会社はきっと楽しいはずだ。そう思って始めた個人的な趣味がこの会社訪問です。それが編集者の目にとまり、いつの間にか連載を始めることになりました(自分たちが一番驚いています)。
これから1年間、楽しい会社を訪問しまくってきますので、お付き合いのほどよろしくお願いします。
さて、記念すべき第1回は、Flash制作のトップクリエイター集団である「ザ・ストリッパーズ株式会社」さんにお邪魔しました。
社名由来
まず、社名がとてもユニークなんですが、由来を聞かせてください。
遠崎:友達の結婚式の帰りにバイクで疾走しているときに思いついたんです。
大塚:それ、由来になってない(笑)。
――社名を考えている途中だったんですか?
遠崎:特にそういうわけではなかったんですけど、ちょうど独立するときで。
――大塚さんと高岡さんは、遠崎さんから「ザ・ストリッパーズだよ」と言われて驚きませんでしたか?
高岡:私が案を出す前にそう言われてたので……。
大塚:高岡さんがそれでいいんならいいよって……。
――領収書もらうときに恥ずかしくないですか?
大塚:最初は抵抗あったんですけど、2年経って、もう全然恥ずかしいとは思わないですね。三軒茶屋にいたときは、逆に名前を覚えてくれる店もあったりして。
高岡:ハンバーガー屋さんね。「ザ・ストリッパーズさん、お帰りでーす!」みたいに言われたり。
遠崎:で、なんだっけ? ザ・ストリッパーズの名前でしたっけ?
――ちゃんと話が戻りましたね(笑)。
高岡:いちおう、ちゃんとした説明の逃げとしてはアレだよね。油絵の。
遠崎:そうそう、油絵の固まったところを剥がす薬剤があって、それが「ストリッパー」っていう商品なんですよ。そこから、ボロボロになったものを剥がし取って、僕らが新しいものを作っていこうみたいな、ちゃんとしたきれいな建前があるんです。スキャンダラスな響きも持たせつつ、一度聞いたら忘れにくい名前という。
研修旅行
――ラスベガスにストリップショーを観に行ったと聞きましたが。
高岡:はい、研修旅行で(笑)。
――どうでしたか? 本場のストリップショーは。
大塚:本場しか観たことがないから比べようがないんだけど(笑)。
――なるほど!(笑)。場末のストリップショーなんか観たことがないというわけですね。
高岡:私、越後湯沢で観たことあるよ?
――(あるのかよと思いながら)ポールとか使うんですよね。
遠崎:すごい動きするよね。
大塚:あんなのよく登れるなぁっていう。
遠崎:まぁ、でも、普通のショーですよ。いやらしい感じもあんまりしなかったです。
高岡:どっちかというと、スゲー!っていう。
大塚:踊り終わったストリッパーが客席のほうに来てくれて、30ドルくらい払うと個室でプライベートダンスしてくれるんですけど。
――当然、申し込みましたよね?
大塚:え? ……あぁ、ううん、まあ、申し込みましたけど(笑)。
人事採用
――去年1年で社員さんの数が一気に増えましたよね。
遠崎:それまで僕ら3人とアルバイトだけでやってきて、あまりにもいっぱいいっぱいだったので、一気に採用しました。それで事務所も今の場所に移したんです。
――作品を拝見すると、かなりレベルの高いことを要求されてる感じなんですけど、人材はすぐに見つかりました?
遠崎:Flashのプログラマは応募があるんですけど、システムがまるでダメだったり。
大塚:今はシステムが絡むところがあまりないので、僕一人でも大丈夫なんですが、今後は課題ですね。
――どれくらいの技術レベルが要求されるんですか?
大塚:僕の上司になれるくらい(笑)。
――サーバ構築ができて、プログラミングもできて、という感じですよね。
大塚:そうですね、一通り全部できてほしいですね。
――Flash側はどうですか? 具体的な要求レベルはあるんですか?
遠崎:いやーそんなにないですよ。オブジェクト指向でちゃんと書ければ。それより自分の作品をちゃんと持っているかが重要なポイントですね。それがおもしろければ、別にプログラミングが下手でも別にいいかなぁ。あとで勉強すればいい話なんで。
――給与の決め方ってどうしてますか?
遠崎:まだ会社設立して2年だし、社員らしい社員が入ってきたのもここ1年なんで、まぁどうしようかなぁと思ってますけど。今は僕がスキルを独善的に判断して給与を決めてますね。
大塚:今年から予備校の模試を受けさせて給与を決めようかと(笑)。偏差値70以上取れば……。
高岡:100円アップ!
――たった100円!(笑)。
大塚:でも、マークシートだから勘がいい人はいけるんじゃないですか(笑)。
(つづく)