はじめに
インスタントラーメンを煮るのに普通は3分かかります。これは常識。この常識が通用しない不思議な世界があります。どう考えてみても3ヵ月かかる仕事を1ヵ月で納入しろと迫る顧客や営業もいます。権力者の圧力やどうしても受注したいという欲によって、
このようなプロジェクトは、
#22:不条理な要求への対抗策
敵を知り己を知れば百戦危うからず。
自分の弱みにばかり気を取られていると敵が見えなくなる。敵の弱みにも注目するところからタフな交渉が可能となる。
- もの柔らかなお断り
- 言葉、
口調、 しぐさを使って、 心から感謝を示し、 残念そうに、 しかしはっきりと、 言い訳せずにノーと言う。将来、 別の関係を作るきっかけを示す。
G.
#23:納期優先とは見切り発車のこと?
腹をくくらずにケツをまくる。
“納期優先”
- タイムベース競争
- タイムベース競争の基本原理は明快である。それは、
時間こそが顧客と企業の双方にとって最も貴重な資源であるという考え方である。時間を短縮し、 スピードや柔軟性を高めて 「顧客が求めるときに直ちに求めるものを提供せよ」 という考え方に立つと、 さまざまなご利益が生れる。
ジョージ・
#24:溺れるものは必ず藁をつかむ
焦っている場合、
- 段取り
- 土台をしっかりしておけば、
その時は時間がかかるようでも、 あとの仕事に入ってからすべて段取りよく進む。
庄野潤三、
#25:出来ないのなら出来るようにする
転ばぬ先の杖。忙しいから焦って急ぐのではなく、
- 本当はできるのに
- 本当はね、
大きな会社ならウチが開発したような製品は、 挑戦すればできる。なぜできないか。責任をとる人間がいないからだ。優等生ばっかしだから。難しい仕事っていうのは失敗の連続だ。でもサラリーマンは自分が先走って結局できなかったら、 月給少なくなったり、 とばされたりさ、 大変だろ。怖いから、 やらないほうがいいもんな。違うかい?
岡野雅行、
#26:「俺たちに明日はない」のか?
喉元過ぎれば熱さを忘れる、
- 後ろ向き
- 我々は後ろ向きに未来へ入って行く。未来に入って行く我々の視野には未来はない。過去と現在だけが大きく見えている。
ポール・
#27:過酷な状況を乗り越える
危機的なプロジェクトにおいて、
- プロジェクト期間の鉄則
- 計画とは予測である。計画を早い段階で何度も確かめ、
修正する予定を立てておく。依頼主が、 「すべてうまくいけば」 プロジェクトは予定どおりに進むと話すのをよく耳にする。私はプロジェクト・ ビジネスに足を突っ込んで40年以上になり、 何千件というプロジェクトを見てきたが 「すべてうまくいく」 プロジェクトには、 まだ一度もお目にかかったことがない。かならず予定より時間がかかる。
G.
#28:笑えない状況下で笑えるか
きつい中のもうひと手間。そのとき、
- Everybody smile!
- 中東での実話。民衆を前にして一触即発の場面で米軍の司令官が兵に出した命令は、
皆笑顔になれ! だった。危機は回避された。言葉の壁があっても笑顔は通じる。人々は笑顔に反応する。人は人の表情に反応する。この能力はブラインドサイト (blind sight) と呼ばれる。
NHKスペシャル
おわりに
時間を失う行為の排除に必要な活動は次のとおりです。
- 無理な短納期に妥協せず、
合理的なアプローチによるタフネゴシエーションを行うこと - 要求仕様の全貌およびリスクの把握により必要期間・
コストの見積もり間違いをなくすこと - 開発着手前に基本部の要求仕様の凍結を行うこと
- 仕様検討期間中に要求仕様の疑問点・
不明点をすべて解消すること - 開発対象システムの仕様・
機能を体系的に理解すること - 過去の失敗に学び同様の失敗による手戻り起さないこと
- プロジェクトマネジメント能力を磨くこと
- 技術力の向上に努めること
最初から間に合っていない納期とは、