はじめに
「目標なんてわかっている」
#29:仕事の最初にやるべきこと
仕事の最初にやるべきことは、
プロジェクト開始時に、
何事でも、
それを成し遂げようと思うならば、 初めに、 その終わりの姿がどうあるべきかを見定めておかなければならない。たとえば木を切る場合でも、 切る前に、 木の倒れるところをはっきりと決めておかなければ、 倒れてしまった後ではどうすることもできない。
二宮尊徳、
#30:データドリブン~データに基づく仕事を
データに基づいて開発を遂行するということは、
「指揮官は明確に目標を示せ」
は、 指導の原則であり、 それを示し得ないものは指導者ではあり得ない。そしてこれだけは、 過去も現在も変わりはない。
山本七平、
#31:「なぜ?」の問いかけはコミュニケーションの質を深める
「なぜ?」
自己組織化とはメンバーの自律性を確立するということであり、
チームは要件と技術をプロダクトの機能に変換するように自己組織化する。このように地位やエゴがない開発チームは、
柔軟性が高く、 必要なあらゆる作業を行うことができる。
ケン・
#32:喉元過ぎれば熱さを忘れる~失敗に学べない
客先にて大障害が発生した。開発チームは総がかりで原因の究明を徹夜で行い、
- 自分自身の問題として考えないとどうなるか
- 今の日本には、
ニヒリズムが蔓延しているのではなかろうか。ニヒリズム (※) は、 無力感の裏返しだ。これが嵩じると思考が停止する。 (目の前に自分の問題が山積していても) 自分の問題として考えない。いや、 自分の問題として考えたくない。だから目をそらす。その問題に対して素朴な疑問を発しようとしない。自分自身の問題として考えないからである。こうして、 無知な多重債務者の奈落への行進は続く。無知とは、 知識がないことではない。無知とは問いを発することができない状態を指す。ロシアのことわざにもある。最後に死ぬのが希望だ、 と。すべてを失っても希望は残る。希望まで失ったときが、 ご臨終。
森巣博
※ニヒリズム;既存の価値体系や権威をすべて否定する思想や態度。
#33:自分に対する評価を捨てるべし
他人からの評価で動くのではなく、
行動を起こすためには動機づけしなければならない。だが、
動機づけされていない人は多い。そういう人は哀れである。自分の人生を生きようという気があまりないのだ。私はいつも人が自分で思っている以上のものをその人の中に見出そうとしている。自分に対する評価を捨てるべし。たいていは、 そうあるべきもの、 そうでなければならないもの以下にしか自分を見ていないし、 質が落ちているのはそのせいなのだ。自分のやっていることに専念し、 自分自身を愛して欲しいと思う。 社会には手本となるような人がいて欲しいものだが、 今日それは難しい。
ピータ・
#34:どこに向かって歩いているの?
目標の設定はプロジェクト活動の最初のもっとも重要な仕事だ。達成すべきあるいは達成したい目標が明確でなければ目標は達成できない。明確な目標はチームの力を結集させ、
何を目的としているかが把握できないから、
どこに 「当面の目標」 を設定すべきかさえ不明だと言うだけである。
山本七平、
実際に会社に利益をもたらしてくれるのは、
現場で働いている人たちですから、 そこにしっかりと思いが伝わらないと、 改革は進みません。 「壁」 というのは物理的な壁、 組織の壁…といろいろあるのですが、 突き詰めていくと人の 「心の壁」 に行きあたると思います。これを壊すのが一番たいへんです。
吉川廣和
#35:塵も積もれば山となる
積小為大
途中であきらめてしまうから本当の失敗になる。あきらめずに挑戦し続ければ最後にはできる。
「もうダメだ。やめた」 これが本当の失敗。でも、 やめないで続ける。いくつも材料を無駄にする。でも、 そのうちできる。絶対できる。これは失敗ではない。
岡野雅行、
おわりに
目標の設定および実行方法は次のとおりです。
- 失敗の振り返りによりQCDの目標値を見つけること
- 納期・
コスト・ 品質に優先順位はないということ - スローガンではない具体的な数値で示される目標の設定をすること
- 目標の条件は、
- 現実的で達成可能であること
- 測定可能な数値で示されること
- 目標の立て方
- 現状の問題点を洗い出し、
その数値化を行うこと - 問題点の真因を明確にし、
改善策を立案すること - 改善策の期待効果に見合った目標値を設定すること
- 現状の問題点を洗い出し、
- 目標達成に向けて開発業務の中で改善活動を実行すること
目標の設定とはたとえで言えば、