はじめに
チームプレーはうっとうしいだけだと思ってはいませんか。動物的な能力に劣っている人類が他の動物に勝利したのは集団として行動する能力に優れていたからでしょう。この能力は人間集団同士の競争においても、
#57:困っている者同士はよく譲り合う
世の中は皮肉なことに貧乏な人がより貧乏な人に譲りを行う。金持ちが貧乏人に譲ることはあまりない。貧乏人は他の貧乏人の気持ちがよくわかるが、
いずれにしろ富や知恵は持てる者から持たざる者へと譲りを行わなければ、
- 講
飢饉に対する
「対抗戦略」 としての講は、 村が存続するために不可欠だった。すでに論じたように、 講という相互扶助組織の実践に埋め込まれた個人と個人の信用は、 念仏を唱えるという初期の集まりでの個人同士の信仰の上に成り立っていた。神や菩薩は手を差し伸べてくれる寛大な存在かもしれないが、 命を救うために行動しなくてはならないのは人間だった。人が神に感謝し、 信奉するのは、 神が他者を助けるために行動するよう導いてくれるからだ。大いなる恐怖にさらされながらも、 講をとおして村人が主導権を握り、 共同体の人びとを助け、 村のだれをも死なせないという絶対的な道徳上の約束は、 信用と契約の重要な土台となっていた。
テツオ・
#58:カビ同士でも助け合う
共同は皆に富をもたらす。一人で獲物を探すより、
- 原始的生命体でも共同する
キイロタマホコリカビは百分の1ミリの大きさの粘菌だ。食べ物がなくなったとき10万匹以上が集まり集合体となり胞子を作り他の場所へ飛ばす。生き残る可能性のあるのは飛び出した胞子のみである。しかし集合体をつくれるのは同じ遺伝子のグループのみだ。人間は違う。人間だけが乗り越えた。
NHKスペシャル
#59:捨てる神あれば拾う神あり
余裕がないと他人を助けられないか。他人を助けるか否かは、
- 倒れた仲間を救う
例えば、
ラグビーにおいては各々のポジションの役割は明確に決められているが、 いったん体制が崩れた場合には各メンバーはその役割を超えて臨機応変な対応が求められる。メンバーは自分の役割と組織を補い合う自律性が要求されると言われている。仲間が守るべきポジションが崩れた時には、 巨漢のフォワードもバックスに参加し、 体の小さいスクラムハーフも、 相手の巨漢に果敢にタックルを仕掛ける。
SQUSE通信Vol80、
#60:行動できないのは性格のせいではない
人間は感情の動物だと言われるとおり自然に湧き起こる感情を抑えることはできない。怖いことは怖いのであり、
自分の感情はどうあれ、
- 逆説的志向
不安を面と向かって見ることを、
いやそれを面と向かってあざ笑うことを学ばねばならない。そのためには笑うことへの勇気が必要である。 「あなたがこれらのことを自分に言い聞かせる時には、 あなたはほほえむでしょうし、 また勝利をつかむ見込みもあります。」 ユーモアは神の属性として位している。
ヴィクトール・
#61:この世の渡り方
「お願いします」
対人関係に臆病なことを自分の性格のせいにしてはいけない。人と接する場合に大きな緊張を伴う人は基本的に誠実な人であると言える。人に接するに当たってことさらに積極的になどと自分に余計なプレッシャーをかけることは害を及ぼすだけだ。対人関係が苦手だと思っている人においては、
- 他人との垣根を低くする方法
- 相手の話に熱心に耳を傾ける
- 相手の話に口をはさまない
- 初対面の人の名前はすぐ覚えて、
できるだけ使う - もし相手の言い分が間違っていても、
そっけなくやりこめるのはよくない - 自分のほうが偉いといった態度を見せない
- 自分の考えが間違っていれば、
素直にあやまる
デール・
#62:自律した人・組織
良い仕事は他者を尊重する自律した人間から、
真に自律した人や組織は、
- 啓蒙されたリーダー
日本軍は、
設立当初はメンバー同士が自由闊達に議論する組織であった。ところが、 時間の経過と共に制度が完備され、 特に人事制度が明確になると、 制度上、 どうすれば昇進できるのかが明確になった。こうした状況で、 昇進制度に忠実な他律的エリートたちが育成され、 実権を握っていった。彼らは、 前例主義を踏襲し、 既定路線を走ることにのみ汲々とし、 けっしてみずからの意志と責任の下に行動することはなかった。 こういう他律的エリートが統率する組織では、
メンバーは容易に取引コストを計算し、 合理的計算の下に全員一致で 「空気」 を読み取ることになる。そして、 合理的に非効率的で不正な結論に導かれることになる。この意味で、 海軍は、 不条理に陥ったエリート集国の典型であった。取引コストにとらわれた人々の、 他律的な意思決定に対し、 一石を投じることのできる人物、 それが、 自律的な意志を実践する 「啓蒙された人」 である。このようなリーダーが帝国海軍に数人いれば、 組織の不条理から救われたはずである。
菊澤研宗
#63:連携プレー/コンビネーション・プレー
連携とは連絡提携のこと。コンビネーションとは結合、
サッカーの10の力のうち、
6は実際に選手が持っている力。コンビネーション (連携プレー) を密にすることで自分たちでやるサッカーが膨れあがる。だから、 選手で話し合えと求めた。
佐々木則夫
おわりに
チームプレーを阻害する主な要因は次のとおりです。
- 自己防衛的姿勢
- 連帯・
連携不足 - 余裕のなさ
チームプレーの精神は