皆さまこんにちは, 赤木と申します。
本連載では、
今回は第1回ということで, Evernote APIの概略と, この連載でカバー予定の内容について記載します。
Evernoteについて
Evernoteはユーザがクラウド上にノートを作成して保存, 共有することのできるWebサービスです。ノートには画像やpdf, 音声なども添付することができ, 公式で提供されている
さらにAPIを一般に公開することで, 誰でもEvernoteと連携するアプリを開発することを可能としており, 自らのプラットフォームとしての位置づけも強化しています。
優れた連携アプリについてはEvernote自身もDevcupの開催, 自社サイトでの公開などプレゼンスを上げる仕組みを用意しており, またEvernoteの6,500万人を超えるユーザ基盤にリーチできることを考えると, EvernoteのAPIを活用してEvernoteと連携したアプリを開発するメリットは大きいのではないでしょうか。
Evernoteの開発者向けの公式情報は以下のデベロッパーサイトからアクセスできます。
ここでも簡単なチュートリアルやドキュメントの閲覧ができ, 連携アプリを作るのに必要なAPIキー等の発行もこちらから行います。またEvernoteの基本的な使用方法や連携アプリ作りの指針等については以前の連載
Evernote APIの概要
EvernoteのAPIは大きく分けて以下の2種類があります。
- ローカルAPI
- クラウドAPI
ローカルAPIはPC, スマートフォンといったクライアント内で動作するもので, 既に同じクライアント内にEvernoteのアプリケーションがインストールされていることが前提です。ローカルAPIを利用することで自分のアプリからEvernoteのアプリケーションを呼び出し, 必要な処理を行ってもらうというものです。
現在提供されているローカルAPIはAndroid, Windows,Macのクライアントを対象としており, AndroidではIntentとよばれるアプリ間連携機能を用いることで実現しています。具体的な実装は以降の章で解説します。
一方, クラウドAPIはEvernoteアプリケーションに処理を委ねるローカルAPIとは異なり, 自身で直接Evernoteのサーバと通信して必要な処理を行うためのAPIです。Evernoteの公式クライアントもクラウドAPIを使ってサービスを提供していますので, ローカルAPIでは実現できないような複雑な機能を実現したい, Evernoteのクライアントに頼らず自身のアプリで処理を完結したいという時にはこちらを利用することになります。
本連載でカバーする内容について
本連載では, Androidを題材にEvernoteの提供する以下の機能の概要と, 具体的な実装と注意点を見ていきたいと思います。
- Evernoteへの認証
- ノートブック, ノートの情報取得, ノートの新規作成
- ノートの編集, リソース等付加情報の追加
- 読み取り専用ノートについて
- ノートの検索
- ノートの共有
- ノートブックの共有
- EvernoteビジネスのAPIについて
- リマインダーについて
- ローカルAPIについて
事前準備
次回以降で実際にAndroidを使ったEvernote連携アプリの開発を始めますので, 事前準備として以下の2つを行っておいてください。
- APIキーの取得
- サンドボックスのアカウント取得
1. APIキーの取得
EvernoteのデベロッパーサイトからAPIキーを取得しておいてください。
右上の
最後にライセンスに同意のチェックを入れて
- Consumer Key
- Consumer Secret
の2つの情報を取得できます。
これらの情報は大切に保存しておき, 他人に公開しないようにしてください。
2. サンドボックスのアカウント取得
APIキーの2つの情報を使って, Evernoteの開発用サーバ
次章からのアプリ開発では, サンドボックスを使用して実際のアプリの動作を確認しますので, サンドボックスで自身のアカウントが無い方は以下のリンクから作成しておいてください。
※ サンドボックスは開発用に特化した環境ですので, 普段ユーザとして利用されている商用サーバのご自身のアカウントとは独立したものです。商用でアカウントをお持ちでも, 開発時にはサンドボックスのアカウントを別に登録する必要があり,ます。
Evernote連携アプリの開発は, まずサンドボックスを使ってアプリを完成させ, 公開前にEvernoteに連絡してAPIキーを商用サーバ
以降の機能追加や修正時も, まずサンドボックスで試験してから商用版にリリースするようにしましょう。
アクティベートの申請は開発者用サポートページから可能です。
現段階ではこれからアプリを作るところですので, アクティベートの申請は必要ありません。
ここまでできたら、
- 参考サイト
- Evernote開発者向けサイト
【公式】
http://dev. evernote. com/ intl/ jp/