前編ではAlfrescoとIBM WatsonのVisual Recognitionを組み合わせて、インポートした画像に自動でタグ付けをするアクションをフォルダに設定しました。
ルールを試す
それではいよいよ、設定されたフォルダに画像データを入れてみます。フォルダを開き、画像データをドラッグ&ドロップでAlfrescoにインポートすると、画像データにタグが付きます。図1の例ではダンプリング、デザート、栄養、食物、軽食、アラバスター(色)、ベージュ色というタグが付いています。
検索機能を使うと、検索キーワードが画像に付けられたタグにヒットしたときに、検索結果としてそれが取り出せるようになります。
そうすると、画像がファイル名や作成者名からだけでなく、画像が持つ意味で検索ができるようになり、情報の再利用性が向上します。また画面の左側にそのサイトのタグリストが並んでいますが、タグをクリックすると関連する画像が表示されるようになるので、ブラウジングでも必要な情報にたどり着きやすくなる利点があります(図2)。
おわりに
これまでのコンテンツ管理製品は、企業で取り扱う文書を法令や文書管理規定に遵守して管理することがおもな目的でした。文書の管理については機能が充実している反面、文書以外の情報(例:動画、音声、画像、操作ログなど)の再利用に関しては、ブラウジングや、ファイル名等の数少ないプロパティに頼った検索の手段しか持つことができず、再利用性が低下した状態を余儀なくされています。
また、現在では多種多様な文書フォーマットに対応しなければなりません。
オープン性に優れたコンテンツ管理製品「Alfresco」をAmazonやGoogle、IBM WatsonなどのAIサービスと連携させることで、今回紹介した画像データだけではなく音声や動画データに対しても、その内容を解析し、プロパティやタグの追加、フォルダへの分類・複製・移動などを行うことが、ユーザに負担をかけることなく実現できます。これにより検索しやすくなり、コンテンツを再利用できるしくみを実現することができます。
今回は、AlfrescoとAIサービスを連携した自動判断+自動タグ付けを紹介しました。次回はタグ付けされた結果からワークフローやフォルダ分類などを行った業務プロセスへの応用をお伝えしたいと思います。
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