コレクターが独断で選ぶ! 偏愛キーボード図鑑

第13回小型メカニカルキーボード―BLACK PAWN & Majestouch MINILA

本記事の内容はSoftware Design掲載当時の内容であり、現在では変わっている場合があります。

はじめに

今回はHappy Hacking Keyboard(以下、HHKB)のような形状の小型メカニカルキーボードを紹介します。小型メカニカルキーボードは、近年になっていくつか製品が発売されています。海外で販売されている製品が多いですが、日本でもいくつか販売されています。筆者が所持しているうち、日本でも比較的簡単に手に入るBLACK PAWN写真1⁠、Majestouch MINILA、Majestouch MINILA Airを紹介します。

写真1 BLACK PAWN
写真1 BLACK PAWN

小型メカニカルキーボード

小型メカニカルキーボードは、おおむね次のような特徴を持ちます。

  • テンキーレスキーボードよりも小さいHHKBのような形状
  • Cherryのメカニカルスイッチを採用
  • DIPスイッチでの挙動変更

HHKBのような形状で、ファンクションキーのないキーボードが多いです。その代替としてと[Fn]いうキーが搭載されており、⁠Fn]を押しながら[1]を押すと[F1]を押したのと同じ動作をします。もちろん、KBT Race 75%注1写真2のようにファンクションキーも搭載し、テンキーレスキーボードの隙間を詰めたような形状の小型キーボードも存在します。

写真2 ファンクションキー搭載の小型キーボード KBT Race 75%
写真2 ファンクションキー搭載の小型キーボード KBT Race 75%

ほとんどの製品がCherryのメカニカルスイッチを採用しており、たいていは黒軸、赤軸、青軸、茶軸とスイッチの異なる4バージョンが販売されています。黒軸と赤軸の特徴は、線形に重さが増す軸で黒軸のほうが重いです。青軸と茶軸の特徴は、キーを押したと認識する直前で荷重が強く、青軸にはクリック音があります。これらの中から好みのタッチを自分で選べます。Matiasのmini Quiet Pro[2]⁠ のようなCherry以外のメカニカルスイッチを採用している小型のメカニカルキーボードも、種類はかなり少ないですが存在します。

DIPスイッチを搭載しているキーボードが多く、細かく挙動が変えられます。⁠CapsLock]と左[Ctrl]を入れ替えられるキーボードが多いです。

BLACK PAWN

BLACK PAWNはセンチュリー⁠株⁠が販売するメカニカルキーボードで(写真1⁠⁠、日本語配列のUSBキーボードです。Cherryスイッチを採用し、黒軸、赤軸、青軸、茶軸それぞれのバージョンがあります。キーボードのキーひとつひとつにバックライトLEDが搭載されており、⁠Fn][v]で点灯できるのが大きな特徴です。

DIPスイッチが搭載されており、⁠CapsLock]と左[Ctrl]を入れ替えられます。

筐体はメタルでおよそ600gあり、ずっしりと重く、キーボードが安定します。センチュリーの直販サイトやAmazon.co.jpで販売されており、価格は約12,000円です。

Mejestouch MINILA

Majestouchシリーズで有名なダイヤテック㈱の小型メカニカルキーボードです写真3⁠。USB接続で、日本語配列と英字配列が存在します。Cherryスイッチを採用しており、黒軸、赤軸、青軸、茶軸それぞれのバージョンがあります。

写真3 Majestouch MINILA(日本語配列)
写真3 Majestouch MINILA(日本語配列)

スペースバーの両隣に[Fn]があり、親指で[Fn]を押せるようになっています。⁠Fn]とホームポジション周辺のキーを組み合わせることで上下左右の矢印キーや[BackSpace]を入力できるようになっています。そのため、ホームポジションを崩さずに矢印キーや[BackSpace]を入力できます。

写真4 DIPスイッチ
写真4 DIPスイッチ

DIPスイッチを搭載し、⁠CapeLock]と左[Ctrl]の入れ替えや、⁠Fn]をスペースに変更することが可能です写真4、5⁠。

写真5 DIPスイッチの説明
写真5 DIPスイッチの説明

重量は約700gと重くキーボードが安定します。価格は約12,000円で、ダイヤテック・オンラインショップやAmazon.co.jpで購入できます。

Mejestouch MINILA Air

MINILAのBluetoothバージョンです写真6⁠。MINILAと基本的に同じで、日本語配列と英字配列の両方が存在します。Bluetoothの小型メカニカルキーボードとなるとこれだけかもしれません。

写真6 Majestouch MINILA Air(英字配列)
写真6 Majestouch MINILA Air(英字配列)

Bluetoothキーボードですと、USB経由でバッテリーを充電して使う方式もありますが、これはバッテリーではなく、単三電池2本で動作します。USBポートは存在しないため、USBキーボードとしては使えません。

値段は約14,000円で、MINILA同様、ダイヤテック・オンラインショップやAmazon.co.jpで購入できます。


今回は、小型メカニカルキーボードの中でも日本で入手可能な日本語キーボードを中心に紹介しました。英字キーボードであれば、海外ではほかにKBT RaceやKBT PURE、KBC POKER2などが販売されています注3。小型のキーボードをお探しであれば、HHKBのProfessionalよりも安く、種類も多いので、探してみると自分にあったものが見つかるやもしれません。

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