はじめに
今回はHappy Hacking Keyboard(以下、HHKB)のような形状の小型メカニカルキーボードを紹介します。小型メカニカルキーボードは、近年になっていくつか製品が発売されています。海外で販売されている製品が多いですが、日本でもいくつか販売されています。筆者が所持しているうち、日本でも比較的簡単に手に入るBLACK PAWN(写真1 ) 、Majestouch MINILA、Majestouch MINILA Airを紹介します。
写真1 BLACK PAWN
小型メカニカルキーボード
小型メカニカルキーボードは、おおむね次のような特徴を持ちます。
テンキーレスキーボードよりも小さいHHKBのような形状
Cherryのメカニカルスイッチを採用
DIPスイッチでの挙動変更
HHKBのような形状で、ファンクションキーのないキーボードが多いです。その代替としてと[Fn]いうキーが搭載されており、[ Fn]を押しながら[1]を押すと[F1]を押したのと同じ動作をします。もちろん、KBT Race 75%(注1 ・写真2 )のようにファンクションキーも搭載し、テンキーレスキーボードの隙間を詰めたような形状の小型キーボードも存在します。
写真2 ファンクションキー搭載の小型キーボード KBT Race 75%
ほとんどの製品がCherryのメカニカルスイッチを採用しており、たいていは黒軸、赤軸、青軸、茶軸とスイッチの異なる4バージョンが販売されています。黒軸と赤軸の特徴は、線形に重さが増す軸で黒軸のほうが重いです。青軸と茶軸の特徴は、キーを押したと認識する直前で荷重が強く、青軸にはクリック音があります。これらの中から好みのタッチを自分で選べます。Matiasのmini Quiet Pro[2] のようなCherry以外のメカニカルスイッチを採用している小型のメカニカルキーボードも、種類はかなり少ないですが存在します。
DIPスイッチを搭載しているキーボードが多く、細かく挙動が変えられます。[ CapsLock]と左[Ctrl]を入れ替えられるキーボードが多いです。
BLACK PAWN
BLACK PAWNはセンチュリー( 株) が販売するメカニカルキーボードで(写真1) 、日本語配列のUSBキーボードです。Cherryスイッチを採用し、黒軸、赤軸、青軸、茶軸それぞれのバージョンがあります。キーボードのキーひとつひとつにバックライトLEDが搭載されており、[ Fn]+[v]で点灯できるのが大きな特徴です。
DIPスイッチが搭載されており、[ CapsLock]と左[Ctrl]を入れ替えられます。
筐体はメタルでおよそ600gあり、ずっしりと重く、キーボードが安定します。センチュリーの直販サイトやAmazon.co.jpで販売されており、価格は約12,000円です。
Mejestouch MINILA
Majestouchシリーズで有名なダイヤテック㈱の小型メカニカルキーボードです(写真3 ) 。USB接続で、日本語配列と英字配列が存在します。Cherryスイッチを採用しており、黒軸、赤軸、青軸、茶軸それぞれのバージョンがあります。
写真3 Majestouch MINILA(日本語配列)
スペースバーの両隣に[Fn]があり、親指で[Fn]を押せるようになっています。[ Fn]とホームポジション周辺のキーを組み合わせることで上下左右の矢印キーや[BackSpace]を入力できるようになっています。そのため、ホームポジションを崩さずに矢印キーや[BackSpace]を入力できます。
写真4 DIPスイッチ
DIPスイッチを搭載し、[ CapeLock]と左[Ctrl]の入れ替えや、[ Fn]をスペースに変更することが可能です(写真4、5 ) 。
写真5 DIPスイッチの説明
重量は約700gと重くキーボードが安定します。価格は約12,000円で、ダイヤテック・オンラインショップやAmazon.co.jpで購入できます。
Mejestouch MINILA Air
MINILAのBluetoothバージョンです(写真6 ) 。MINILAと基本的に同じで、日本語配列と英字配列の両方が存在します。Bluetoothの小型メカニカルキーボードとなるとこれだけかもしれません。
写真6 Majestouch MINILA Air(英字配列)
Bluetoothキーボードですと、USB経由でバッテリーを充電して使う方式もありますが、これはバッテリーではなく、単三電池2本で動作します。USBポートは存在しないため、USBキーボードとしては使えません。
値段は約14,000円で、MINILA同様、ダイヤテック・オンラインショップやAmazon.co.jpで購入できます。
今回は、小型メカニカルキーボードの中でも日本で入手可能な日本語キーボードを中心に紹介しました。英字キーボードであれば、海外ではほかにKBT RaceやKBT PURE、KBC POKER2などが販売されています注3。小型のキーボードをお探しであれば、HHKBのProfessionalよりも安く、種類も多いので、探してみると自分にあったものが見つかるやもしれません。
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