LLで未来を発明する
「LLで未来を発明する」セッションを担当するえんどうと申します。LLに関わったのは第2回のLLWeekendから。私はKahuaプロジェクトというオープンソースプロジェクトに当初から参加しています。Kahuaプロジェクトは今年3月にオライリージャパンから「プログラミングGauche」という本を出版しました。表紙の魚(フムフムヌクヌクアプアアというハワイの魚です)が目印です。
「LLで未来を発明する」セッションでは、Perl、Ruby、Moshといった言語処理系の設計者、実装者の方に集まっていただき、未来の言語、100年後の言語を一緒に考えていきます。以下の方の出演を予定しています。
- Larry Wall(Perl)
- まつもと ゆきひろ(Ruby)
- ひげぽん(Mosh)
「未来を予測する最良の方法は、未来を発明してしまうことだ」というアラン・ケイの有名な言葉があります。また、ポール・グレアムは『百年の言語-The Hundred-Year Language』というエッセイを書き、100年後を予想して現在どの選択肢に賭けるべきかを考察しています。
このセッションでは次の3つの質問をパネラーにぶつけ、未来の言語、100年後の言語を一緒に考えてみようと思っています。
- 百年後の言語はどうなっていると思いますか?
- 1のために、あなたは今まで何をしてきましたか?
- 1のために、あなたはこれから何をしますか?
言語の未来を発明するセッションにご期待ください。
実行委員会の舞台裏
さてここからは実行委員会の舞台裏について少し書いてみます。まず実行委員会で交わされる用語について。実行委員会では、プロレス由来の用語が多数使われています。まずイベントそのもののことを「試合」、その年の最初に確認されるスタッフの参加宣言のことを「闘魂宣言」といったぐあいです。これはプロレス好きの某実行委員の影響が色濃く現れている,と実行委員の間では信じられています。
次に、今年の「興行」の最大のテーマは「外人選手の招聘」にありました。私も何人かの大物外人選手に出演交渉を行いましたが、都合が悪くご出演いただけませんでした。お名前は書きませんが非常に有名であり、計算機業界に多大な影響を与えた方ばかりです。
そんな苦闘の結果、今年はLarry Wall氏の招聘に成功しました。実は当初LLFutureとYAPC::Europeの日程と重なることが判明し、Larry Wall氏の招聘は絶望とされていた時期もあったのですが、幸いにもYAPC::Europeの日程が変更になり、来日が決定しました。この外人選手招聘の成功は、今後の「興行」を左右する重要な第一歩であると確信しております。
実行委員になった感想
最後に、2年目のLLWeekendから実行委員に参加してみての感想を述べます。
実行委員に応募した動機は、最初の年にGauche、Haskellといった言語がまったく登場しなかったということです。これらの言語は2年目に初めて取り上げられ、4年目のLLRingでは「関数型言語」セッションが開催されるまでになりました。
個人的に達成感があったのは3年目のLLDNです。このときのLLNightイベントでは、念願の新宿歌舞伎町ロフトプラスワン進出を果たしました。この経験が2007年と2008年のgauche.nightに生かされることになりました。LLイベントの中心になっているjus(日本UNIXユーザ会)は数々のイベントノウハウを持った団体です。機会があればぜひLLイベントの裏方にまわってみると良いかも知れませんよ。