プロジェクト管理ツールの必要性
みなさんのプロジェクトは上手に運営できていますか?
プロジェクトメンバーのタスクの進捗管理はできていますか?
問題・
進捗報告ミーティング用の会議資料作成やチームメンバとの情報共有のために、
ファイルサーバには必要かどうか判断できない無駄な資料があふれかえっていませんか?
ソースコードはきちんと管理されていますか? リリース用のソースコードに、
プロジェクトが混沌としてくると、
プロジェクト管理ツールは、
また、
「そんなの導入しなくても、
例えば、
開発に関わる人間が多くなればなるほど、
今回紹介するプロジェクト管理ツールはデータの管理をデータベースで行っており、
「そんなにうまくいくもんかね」
本連載では、
その便利さに、
Tracとの比較
redMineと同じWebベースのプロジェクト管理ツールにTracというものがあります。Trac はredMineよりも先にメジャーになったプロジェクト管理ツールなのでご存じの方も多いのではないでしょうか。
ここでまず、
- 言語の比較
redMineはRuby on Rails
(以下RoR)、 TracはPythonで実装されています。どちらもオープンソースですし、 RubyとPythonというスクリプト言語で書かれているので、 それぞれ言語が読める方は、 ソースレベルで仕様を把握することができます。 - 構築のしやすさ
WindowsとLinuxでredMineとTrac両方の環境を構築した経験を踏まえて言うと、
redMineの方が環境構築しやすいです。Tracは動作に必要なものが多く、 特にWindowsに環境を構築する際、 色々と手間取りました (最近は、 オールインワンのインストールツール (Trac月やAll-In-One Tracなど) が登場していて、 インストールしやすくなっています)。
一方で、redMineに関しては、 RubyとRails 、 MySQLの環境さえあれば動きますので、 簡単に環境を構築することができます。それほど大きな差はありませんが、 RedMineの方が利用するアーキテクチャが少ない分、 扱いやすいと思います。 - 日本語化
redMineは多言語対応で設計されており、
日本語もバージョン0. 5.0から正式にサポートされました。Tracは、 インタアクト社が日本語版を作成し配布しています。最新版がリリースされてから日本語化対応まで若干タイムラグがありますが、 気にならない程度です。 - 日本語リファレンス
redMineについては、
残念ながら日本語の情報がまだ少ないのが現状です。Tracはインタアクト社がサポートしていることもあり、 redMineよりは多くの情報をWeb等から得ることができます。また、 いくつかの書籍でTracを利用したプロジェクト運営の方法も紹介されています。 - バージョン管理システムとの連携
両者ともバージョン管理システムSubversion(SVN)との連携を売りにしています。SVNのリポジトリブラウザで、
ソースコードの変更点を見ることができます。redMineは、 バージョン0. 5.1からCVSやMercurial、 Darcsといったバージョン管理システムにも対応しました。 - 複数プロジェクトへの対応
redMine は1つのサイトで、
複数のプロジェクトを管理することを想定して設計されています。あるユーザが複数のプロジェクトに属している場合、 ログインする場所は1箇所で良いですし、 自分のタスクも1箇所で管理できます。
Tracの場合、1つのサイトで1つのプロジェクトを管理することを想定して設計されてますので、 複数のプロジェクトを掛け持ちする場合はその数だけサイトを利用しなければなりません。 - 総評
redMineが色々な機能を最初から備えているのに対して、
TracはPluginによってカスタマイズしより使いやすい形にしていきます。ブラウザでたとえるならば、 IEがredMineでFireFoxがTracと言ったところでしょうか。
Tracに比べてredMineの情報がまだまだ少ないのでその点が不安かも知れませんが、Google グループに日本語のredMineの情報交換コミュニティがありますので、 そこを活用していただければ良いかと思います。
redMineがオススメな理由
今回redMineをオススメする理由は次の3点です。
- 構築/
インストールが簡単 - Ruby on Rails
(RoR) で作られている - 複数のプロジェクトを管理できる
1点目の環境構築・
2点目のRoRで作られているという点は、
3点目の複数プロジェクトが管理できると言う点も先ほど述べましたが、
いかがでしょうか、
次回は、