これまで、コミュニティ活動を行うためのポイントをいくつか紹介してきました。最終回となる今回は「あなたもコミュニティで活動してみませんか?」というお話をしようと思います。
初心者のあなたへ ~まずは気になるコミュニティに参加してみよう!~
コミュニティ活動に慣れていないうちからあれこれ考えすぎてしまい、参加が億劫になってしまうのはもったいないことです。もし「楽しそうだから、とりあえず参加してみたいな」と思ったら、その時点で参加表明してみましょう。はじめのうちは、情報が欲しいとか興味を持ったとか、そんな簡単な理由でも良いでしょう。コミュニティ参加の勇気が出ないうちはメールマガジンを購読するのもよいと思います。メールマガジンにも勉強会やコミュニティ紹介の記事があったりします。そういうことをきっかけとして気軽に参加していくとよいでしょう。
やりたいことを実現できるコミュニティを選ぼう!
これまでお話してきましたように、コミュニティは活動する人がいて成立します。コミュニティに慣れてきたら、より自分が活動できるコミュニティを選んでみましょう。
これまでも紹介してきましたが、改めて目的別にTEF(ソフトウェアテスト技術者交流会)のコミュニティを分類してみます。
タイプ |
参加に適した条件 |
該当するコミュニティ |
目的達成志向型 |
目的達成に関わる意欲がある |
TestLink日本語化部会 |
地域密着型 |
その地域で生活している(オフ会に参加できる) |
TEF札幌勉強会 |
てふかん(TEF関西勉強会) |
TEF東海勉強会 |
TEF九州メーリングリスト |
専門分野型 |
その分野に関わっている、または興味がある |
ツール部会 |
プリンタ部会 |
WEB部会 |
AV部会 |
テストに関する社内研修部会 |
- オフ会に参加するのを楽しみとするなら、地域密着型のほうが適しています。
- メールでの意見交換を楽しみたいなら、自分が話題提供できるもののほうがよいでしょう。
- 何かの目的を一緒に達成したいなら、TestLink日本語化部会のような、活動内容が詳細にわたり明確なものを選びましょう。
コミュニティは他にもたくさん存在します。たとえばmixiのコミュニティにもソフトウェアテストに関するものがあります。また、テストに関するコミュニティでなくてもテストエンジニアとして必要な知識や経験を得られるコミュニティもあります。最近は、IT勉強会カレンダーを公開してくださっている方がいらっしゃいますので覗いてみてはいかがでしょうか。また、検索エンジンに「コミュニティ」「勉強会」と自分が興味のある分野のキーワードを適当に入力して探してみるのもひとつの手段です。
参加する前に自己分析しておこう!
参加したいコミュニティが見つかったら、コミュニティで自分がどんなことをしたいのか? あらかじめ自己分析してみましょう。
- どんなことを学びたいのか
- どんな仲間を増やしたいのか(相談相手・勉強仲間・目標とする人など)
- どんな相談や意見交換がしたいのか
- どんなことを経験してみたいのか(スキルアップにつながること・仕事で経験できないことなど)
参加する前に必ず、自分がそのコミュニティで何をしたいのか? 何の目的で参加するのか? を明確にしておくことをお勧めします。そのことでコミュニティ活動に参加しやすく、また長続きしやすくなります。
思い切り活動してみよう!
コミュニティの活動は仕事ではありません。金銭的な報酬を目的としていません。これは逆に、失敗を恐れず、思い切って活動できる場であるとも考えられます。活動した結果があまりよろしくない場合にも、必ず他のメンバーが指摘やフォローをしてくれます。また、失敗することでたくさんのことを学べます。他のメンバーが失敗したときに思いやる気持ちが生まれます。それは今後の仕事にも大きく役立つことです。
また、仕事ではなかなかやらせてもらえないことに挑戦することも可能です。そしてコミュニティ活動で得た経験をアピールすることで、仕事においても挑戦できる可能性が増えるでしょう。こんな風に、コミュニティを利用することで自身の可能性を確実に広げることができます。
ひとつだけ注意していただきたいのは、「コミュニティだから」と、自分が担当している事を簡単に途中で投げ出さないように心がけることです。そのようなことはメンバーに少なからず迷惑をかけてしまいます。コミュニティにも「責任」が存在することを意識しながら、できる限りの努力や配慮を忘れずに活動していきましょう。逆に誰かが途中で活動できなくなってしまった場合には、責めることなく積極的に引き継いでいきましょう。
最後に
今回で連載は最終回となります。参考になりましたでしょうか?
この連載を読んでいただいたことで「コミュニティに参加してみようかな?」「もっと積極的にコミュニティに関わっていこうかな?」と感じてくださったなら、私たちの思いが伝わったことに深く感謝いたします。
これからもTestLink日本語化部会はいろんなことに挑戦し、成長していこうと思っています。「おもしろそう」と思った方は、ぜひ一緒に活動してみませんか? まずはTEFに入会していただき、TEFのML上で部会への参加表明をしていただくだけで、会員になれます!!
以上で連載を終わります。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。