概要
電気が動くためには電気回路が必要です。そして,電気回路がどのように働くのかを知るためには,電気回路のそれぞれの部位にどのくらいの電流が流れ,どのくらいの電圧がかかるのかを考える必要があります。本書は電気の基本や直流と交流の違いを考え,なぜ交流の電気回路の解析に複素数が必要なのかを考え,複素数について説明します。
こんな方におすすめ
- 電気部品・電気回路関連の仕事に携わる人,第ニ種電気工事士の資格取得を目指している方,電気・電子工学系の学生
 
    
    
      目次
1章 電気のしくみ
- 1 懐中電灯のしくみ
 
- 2 原子と電子
 
- 3 電子の振る舞い
 
- 4 電流は正電荷の流れ
 
- 5 電流の特徴
 
- 6 電子はノロノロ動く
 
- 7 電気を流す力<電圧>(1)
 
- 8 電気を流す力<電圧>(2)
 
- 9 電気の流れを妨げる力<抵抗>(1)
 
- 10 電気の流れを妨げる力<抵抗>(2)
 
- 11 電気のエネルギー<電力>
 
- 12 電力量
 
2章 直流回路入門
- 1 直流とは
 
- 2 電圧,電流,抵抗の関係(オームの法則)
 
- 3 ショートとは
 
- 4 抵抗の直列接続
 
- 5 抵抗の並列接続
 
- 6 電圧の配分(分圧)
 
- 7 分流
 
- 8 キルヒホッフの法則(電流則)
 
- 9 キルヒホッフの法則(電圧則)
 
- 10 電池の直列接続
 
- 11 電池の並列接続
 
- 12 豆電球の直列接続と並列接続の違い(1)
 
- 13 豆電球の直列接続と並列接続の違い(2)
 
3章 静電気と磁気
- 1 動く電気と動かない電気
 
- 2 電界
 
- 3 クーロンの静電界の法則
 
- 4 静電誘導
 
- 5 コンデンサの仕組み
 
- 6 静電容量
 
- 7 磁石
 
- 8 磁界
 
- 9 クーロンの静磁界の法則
 
- 10 磁気誘導
 
- 11 コイル
 
- 12 フレミング左手の法則
 
- 13 フレミング右手の法則
 
- 14 自己誘導作用
 
- 15 相互誘導作用
 
4章 交流回路入門
- 1 交流とは
 
- 2 正弦波交流
 
- 3 周波数
 
- 4 瞬時値
 
- 5 実効値
 
- 6 最大値と平均値
 
- 7 交流回路の抵抗,コンデンサ,コイル
 
- 8 コンデンサ
 
- 9 容量リアクタンス
 
- 10 コイル
 
- 11 誘導リアクタンス
 
- 12 位相
 
- 13 位相差
 
- 14 インピーダンス
 
- 15 交流の電力
 
- 16 力率
 
- 17 力率改善
 
- 18 単相交流の配電方式
 
- 19 三相交流の配電方式
 
- 20 三相の特徴
 
5章 複素数入門
- 1 複素数とは
 
- 2 複素数とベクトル
 
- 3 複素数の合成
 
- 4 三角関数
 
- 5 単位円
 
- 6 いろいろな三角関数
 
- 7 極座標表示
 
- 8 極座標表示の和差積商
 
- 9 60分法,弧度法
 
- 10 正弦波交流の瞬時式
 
- 11 リアクタンスのベクトル
 
- 12 インピーダンスのベクトル
 
- 13 電力のベクトル
 
- 14 さまざまな複素数の表し方
 
- 15 複素数の活用(1)<力率>
 
- 16 複素数の活用(2)<三相交流>
 
    
    
      サポート
正誤表
本書の以下の部分に誤りがありました。ここに訂正するとともに,ご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。
P.156 「●位相差の表し方」の式で,-と+が逆でした。下記のように訂正いたします。
太字部分が間違いです。
	| 誤 | 
		[rad]とすると、 
	e = Em sin ωt 
	i = Im sin(ωt−Φ) 
となります。 
反対に、コイルに電圧をかけると、電流の位相が遅れます。このように、 
電圧より電流の位相が遅れているときの電圧と電流の瞬時式は、 
	e = Em sin ωt 
	i = Im sin(ωt+Φ) 
となります。 | 
	
	| 正 | 
		[rad]とすると、 
	e = Em sin ωt 
	i = Im sin(ωt+Φ) 
となります。 
反対に、コイルに電圧をかけると、電流の位相が遅れます。このように、 
電圧より電流の位相が遅れているときの電圧と電流の瞬時式は、 
	e = Em sin ωt 
	i = Im sin(ωt-Φ) 
となります。 | 
	
P.157 図5-10-2の-と+が逆でした。下記のように訂正いたします。
太字部分が間違いです。
	| 誤 | 
		i=Im sin(ωt−Φ) 
Φ[rad]進み 
i=Im sin(ωt+Φ) 
Φ[rad]遅れ | 
	
	| 正 | 
		i=Im sin(ωt+Φ) 
Φ[rad]進み 
i=Im sin(ωt-Φ) 
Φ[rad]遅れ | 
	
P.75 図3-6-1 左側の⊕と⊖の位置関係
赤い破線で囲んだ部分が誤りです。
	| 誤 | 
		 
  | 
	
	| 正 | 
		 
  |