概要
「Androidアプリ開発に必要なものは?」
「Kotlinはどうやって書くのか?」
「アプリのデザインはどうなっている?」
「開発現場で使われているOSSは?」
Androidアプリエンジニアとして業務をこなすには,ただAndroidアプリが開発できるだけでは足りません。現場で使われている技術や知識を学ぶ必要があります。
本書では,「これからAndroidアプリ開発を始める = スタートダッシュする」ことを目的に,開発環境の知識からKotlinの基本はもちろん,UIデザイン,現場でデファクトとも言えるOSSの使い方,テストの基礎まで,スタートダッシュするために本当に必要な情報を濃縮。現場のエンジニアが,チームに入る新人に「とりあえずコレだけは押さえておいて」という生きたノウハウを伝授します。アプリエンジニアを目指す方はもちろん,これからアプリ開発にも業務の幅を広げたいエンジニアにとっても必携の1冊です。
こんな方におすすめ
- Androidアプリ開発のエンジニアをこれから目指す人,開発チームにこれから参加する人
- 現場の生きたノウハウを知って,新たに参加するチームの開発に活かしたいエンジニア
著者から一言
この本は,これからAndroidアプリ開発を始める人に向けた入門書です。
まず,「Androidアプリ開発を始める」とはどういうことかを少し考えてみます。Androidが誕生してからすでに10年以上になり,いくつものアプリが世の中にリリースされています。Androidアプリが少なかった時は,基本的な機能しか持たないアプリや少し動作が不安定なアプリでも,ある一定のダウンロードがされていました。しかし,アプリがあふれる現在ではより高い品質が求められています。
また,電話やメール,タスク管理といった一般的な用途以外に,Androidは業務用の端末にも広く普及しています。たとえば,飲食店のレジや注文端末としてAndroid端末が使用されています。そうした業務用のアプリを開発するには,その業界の知識も必要です。
開発側の視点でも考えてみましょう。Android SDKやAndroid StudioといったAndroidアプリ開発に欠かせないツールやサービスは,日に日に進化を遂げています。しかし,進化の中で追加された機能と古く使えなくなった機能が積み重なり,Androidアプリ開発を始めるうえで必要な知識やノウハウは,かなり膨大な量となりました。
こうした状況から,これからAndroidアプリ開発を始めることは,非常にハードルが高くなっています。
本書では「これからAndroidアプリ開発を始める=スタートダッシュする」ことを目的に,数多くのAndroidアプリ開発の知識やノウハウから「スタートダッシュするために本当に必要な情報」を濃縮して構成しています。
本書は,読者のみなさんがAndroidアプリ開発をするデスクの脇に置いてもらい,何度も見返しながら開発を頑張る姿をイメージしながら執筆しました。執筆者一同,同じようにしてスタートダッシュを切ってきました。その時を思い返しながら「開発を始める時にはどのような情報があると理解できるのか」をポイントに,掲載する内容を吟味しました。
開発のスタートダッシュに寄り添う本として活用いただけたら幸いです。
(本書「はじめに」より)