書籍概要

Software Design plus

[改訂3版]内部構造から学ぶPostgreSQL
―設計・運用計画の鉄則

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概要

本書では「PostgreSQLを学習,もしくは利用したことがある人」「今後,本格的にPostgreSQLの運用・管理や技術力の向上を図りたいと考えている人」を主な対象読者とし,現場で培われてきたPostgreSQL設計・運用計画の鉄則を徹底解説! PostgreSQLのコアな技術力を持つ専門家の視点から,システム構築や運用時に重要な要素を,PostgreSQLの内部構造と照らし合わせる形で解説します。内部構造を知っているからこそわかる運用ノウハウやチューニング方法が満載です。本書はPostgreSQL 14をベースに解説しています。

こんな方におすすめ

  • PostgreSQLのシステム設計をする技術者,開発者
  • 運用計画を作成する管理者

サンプル

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目次

Part1 基本編

第1章 PostgreSQL“超”入門

  • 1.1 呼び方
  • 1.2 データベースとしての分類
  • 1.3 歴史
    • Column メジャーバージョンとマイナーバージョン
  • 1.4 ライセンス
  • 1.5 コミュニティ

第2章 アーキテクチャの基本

  • 2.1 プロセス構成
    • 2.1.1 マスタサーバプロセス
    • 2.1.2 ライタプロセス
    • 2.1.3 WALライタプロセス
    • 2.1.4 チェックポインタプロセス
    • 2.1.5 自動バキュームランチャと自動バキュームワーカプロセス
    • 2.1.6 統計情報コレクタプロセス
    • 2.1.7 バックエンドプロセス
    • 2.1.8 パラレルワーカプロセス
  • 2.2 メモリ管理
    • 2.2.1 共有メモリ域
    • 2.2.2 プロセスメモリ
  • 2.3 ファイル
    • 2.3.1 主なディレクトリ
    • 2.3.2 主なファイル

第3章 各種設定ファイルと基本設定

  • 3.1 設定ファイルの種類
  • 3.2 postgresql.confファイル
    • 3.2.1 設定項目の書式
    • 3.2.2 設定の参照と変更
    • 3.2.3 設定項目の反映タイミング
    • 3.2.4 設定ファイルの分割と統合
    • Column コマンドラインパラメータによる設定
    • 3.2.5 ALTER SYSTEMコマンドによる変更
  • 3.3 pg_hba.confファイル
    • 3.3.1 記述形式
    • 3.3.2 接続方式
    • Column SSL接続
    • 3.3.3 接続データベース
    • Column ログイン属性
    • 3.3.4 接続ユーザ
    • Column 特殊な名前のデータベースとユーザ
    • 3.3.5 接続元のIPアドレス
    • 3.3.6 認証方式
    • Column pg_hba_file_rulesビュー
  • 3.4 pg_ident.confファイル

第4章 処理/制御の基本

  • 4.1 サーバプロセスの役割
    • 4.1.1 マスタサーバプロセス
    • 4.1.2 ライタ
    • 4.1.3 WALライタ
    • 4.1.4 チェックポインタ
    • 4.1.5 自動バキュームランチャと自動バキュームワーカ
    • 4.1.6 統計情報コレクタ
    • 4.1.7 バックエンドプロセス
    • Column バックグラウンドワーカプロセス
  • 4.2 クライアントとサーバの接続/通信
  • 4.3 問い合わせの実行
    • 4.3.1 パーサ
    • 4.3.2 リライタ
    • 4.3.3 プランナ/オプティマイザ
    • 4.3.4 エグゼキュータ
    • 4.3.5 SQLの種別による動作
  • 4.4 トランザクション
    • 4.4.1 トランザクションの特性
    • 4.4.2 トランザクションの制御
    • 4.4.3 トランザクションの分離レベル
    • Column postgres_fdwのトランザクション分離レベル
  • 4.5 ロック
    • Column 勧告的ロック
  • 4.6 同時実行制御

Part2 設計/計画編

第5章 テーブル設計

  • 5.1 データ型
    • 5.1.1 文字型
    • Column 内部的に使用される文字型
    • Column char型に対する文字列操作の注意点
    • 5.1.2 数値データ型
    • 5.1.3 日付/時刻データ型
    • Column アンチパターン:文字型で日時を管理する
    • 5.1.4 バイナリ列データ型
    • Column JSON型とJSONB型
    • Column 型名のエイリアス
  • 5.2 制約
    • 5.2.1 主キー
    • 5.2.2 一意性制約とNOT NULL制約
    • 5.2.3 外部キー制約
    • 5.2.4 検査制約
    • Column 検査制約の適用順序
    • Column 生成列
  • 5.3 PostgreSQL固有のテーブル設計
    • 5.3.1 TOASTを意識したテーブル設計
    • Column TOAST圧縮方式
    • 5.3.2 結合を意識したテーブル設計
    • Column 遺伝的問い合わせ最適化
  • 5.4 ビューの活用
    • 5.4.1 ビュー
    • 5.4.2 マテリアライズドビュー
  • 5.5 パーティションテーブルの活用
    • 5.5.1 パーティショニング概要
    • 5.5.2 宣言的パーティショニングでサポートされる分割方式
    • 5.5.3 パーティショニング利用要否の判断
    • 5.5.4 パーティションテーブルの設計方針

第6章 物理設計

  • 6.1 各種ファイルのレイアウトとアクセス
    • 6.1.1 PostgreSQLのテーブルファイルの実体
    • 6.1.2 テーブルファイル
    • Column テーブルアクセスメソッド
    • 6.1.3 インデックスファイル
    • 6.1.4 テーブルファイルに対するアクセス
  • 6.2 WALファイルとアーカイブファイル
    • 6.2.1 WALファイル
    • Column WALセグメントサイズ
    • 6.2.2 アーカイブファイル
  • 6.3 HOTとFILLFACTOR
    • 6.3.1 HOT
    • 6.3.2 FILLFACTOR
    • Column FILLFACTORの確認方法
  • 6.4 データ配置のポイント
    • 6.4.1 base領域
    • 6.4.2 WAL領域
    • 6.4.3 アーカイブ領域
  • 6.5 テーブル空間とテーブルパーティショニング
    • 6.5.1 テーブルパーティショニングとの組み合わせ
    • Column 別のテーブル空間へのデータベース・オブジェクトの一括移動
  • 6.6 性能を踏まえたインデックス定義
    • 6.6.1 インデックスの概念
    • 6.6.2 更新に対するインデックスの影響
    • 6.6.3 複数列インデックス使用時の注意
    • 6.6.4 関数インデックスの利用
    • 6.6.5 部分インデックスの利用
    • Column インデックスの種類
  • 6.7 文字エンコーディングとロケール
    • 6.7.1 文字エンコーディング
    • 6.7.2 ロケール

第7章 ロール設計

  • 7.1 データベースセキュリティ設計の概要
  • 7.2 PostgreSQLにおけるロールの概念
    • 7.2.1 PUBLICロール
    • 7.2.2 定義済みロール(Predefined Roles)
    • Column publicスキーマに対するセキュリティ強化(PostgreSQL 15)
  • 7.3 ロールの設計方針
    • 7.3.1 PostgreSQLにおける職務分掌・最小権限の対応機能
    • 7.3.2 管理者ユーザと一般ユーザの分離の例
    • 7.3.3 設計が必要な要素
    • Column 監査のためのロールの分離
  • 7.4 ロール設計のサンプル
    • Column createuser/dropuserクライアントユーティリティ

第8章 バックアップ計画

  • 8.1 最初に行うこと
  • 8.2 PostgreSQLのバックアップ方式
    • 8.2.1 オフラインバックアップ
    • 8.2.2 オンラインバックアップ
  • 8.3 主なリカバリ要件/バックアップ要件
    • 8.3.1 要件と方式の整理方法
  • 8.4 各バックアップ方式の注意点
    • 8.4.1 コールドバックアップの注意点
    • 8.4.2 オンライン論理バックアップの注意点
    • 8.4.3 オンライン物理バックアップの注意点
    • 8.4.4 データ破損に対する注意事項
  • 8.5 バックアップ/リカバリ計画の例
    • 8.5.1 バックアップの取得方法
    • 8.5.2 バックアップファイルの管理
    • Column バックアップ世代管理機能について

第9章 監視計画

  • 9.1 監視とは
  • 9.2 監視項目の選定
    • 9.2.1 「サーバに問題が起きていないか」の監視
    • 9.2.2 「PostgreSQLに問題が起きていないか」の監視
  • 9.3 サーバログの設定
    • 9.3.1 ログをどこに出力するか
    • 9.3.2 ログをいつ出力するか
    • 9.3.3 ログに何を出力するか
    • 9.3.4 ログをどのように保持するか
  • 9.4 異常時の判断基準

第10章 サーバ設定

  • 10.1 CPUの設定
    • 10.1.1 クライアント接続設定
    • 10.1.2 ロックの設定
  • 10.2 メモリの設定
    • 10.2.1 OSのメモリ設定
    • 10.2.2 PostgreSQLのメモリ設定
    • 10.2.3 HugePage設定
  • 10.3 ディスクの設定
    • 10.3.1 OSのディスク設定
    • 10.3.2 PostgreSQLのディスク設定

Part3 運用編

第11章 高可用化と負荷分散

  • 11.1 サーバの役割と呼び名
  • 11.2 ストリーミングレプリケーション
    • 11.2.1 ストリーミングレプリケーションの仕組み
    • Column pg_resetwalコマンド
    • 11.2.2 可能なレプリケーション構成
    • 11.2.3 レプリケーションの状況確認
    • 11.2.4 レプリケーションの管理
    • 11.2.5 設定手順の整理
  • 11.3 PostgreSQLで構成できる3つのスタンバイ
    • 11.3.1 それぞれのメリットとデメリット
    • 11.3.2 コールドスタンバイ
    • 11.3.3 ウォームスタンバイ
    • 11.3.4 ホットスタンバイ
  • 11.4 ホットスタンバイ
    • 11.4.1 ホットスタンバイで実行可能なクエリ
    • 11.4.2 ホットスタンバイの弱点はコンフリクト
  • 11.5 ストリーミングレプリケーションの運用
    • 11.5.1 フェイルオーバ時の処理
    • 11.5.2 プライマリ/スタンバイの監視
    • 11.5.3 プライマリ/スタンバイの再組み込み時の注意点
    • Column pg_rewindによる巻き戻し
    • 11.5.4 コンフリクトの緩和策
    • Column レプリケーションスロット

第12章 論理レプリケーション

  • 12.1 論理レプリケーションの仕組み
    • 12.1.1 ロジカルデコーディングとバックグラウンドワーカ
    • 12.1.2 論理レプリケーションの制限事項
    • Column 長時間続くトランザクションのレプリケーション
  • 12.2 パブリケーションとサブスクリプション
  • 12.3 可能なレプリケーション構成
  • 12.4 レプリケーションの状況確認
    • 12.4.1 サーバログの確認
    • 12.4.2 プロセスの確認
    • 12.4.3 レプリケーション遅延の確認
  • 12.5 レプリケーションの管理
    • 12.5.1 レプリケーションスロットの対処
  • 12.6 論理レプリケーション構成の構築例
    • 12.6.1 パブリッシャの設定
    • 12.6.2 サブスクライバの設定
    • 12.6.3 動作確認
  • 12.7 論理レプリケーションの運用
    • 12.7.1 コンフリクトの対処

第13章 オンライン物理バックアップ

  • 13.1 オンライン物理バックアップの仕組み
    • Column pg_basebackupコマンドのメリット
    • 13.1.1 pg_start_backup関数の処理内容
    • Column 並行したバックアップ取得の制御
    • 13.1.2 pg_stop_backup関数の処理内容
    • 13.1.3 backup_labelとバックアップ履歴ファイルの内容
    • 13.1.4 WALのアーカイブの流れ
  • 13.2 PITRの仕組み
    • 13.2.1 WALレコード適用までの流れ
    • 13.2.2 pg_controlファイル
    • 13.2.3 リカバリ設定
    • Column タイムラインとリカバリ
  • 13.3 バックアップ/リカバリの運用手順
    • 13.3.1 バックアップ手順
    • 13.3.2 リカバリ手順

第14章 死活監視と正常動作の監視

  • 14.1 死活監視
    • 14.1.1 サーバの死活監視
    • 14.1.2 PostgreSQLの死活監視(プロセスの確認)
    • Column プロセス確認の落とし穴
    • 14.1.3 PostgreSQLの死活監視(SQLの実行確認)
  • 14.2 正常動作の監視
    • 14.2.1 サーバの正常動作の監視
    • 14.2.2 PostgreSQLの正常動作の監視

第15章 テーブルメンテナンス

  • 15.1 なぜテーブルメンテナンスが必要か
  • 15.2 バキュームの内部処理
    • 15.2.1 不要領域の再利用
    • Column VACUUMのオプション
    • 15.2.2 トランザクションID(XID)周回問題の回避
  • 15.3 自動バキュームによるメンテナンス
    • 15.3.1 自動バキュームの進捗状況の確認
  • 15.4 VACUUM FULLによるメンテナンス
    • 15.4.1 VACUUMが機能しないケース(例)
    • 15.4.2 VACUUM FULL実行時の注意点
    • 15.4.3 VACUUM FULLの進捗状況の確認
  • 15.5 テーブル統計情報の更新
    • 15.5.1 自動バキュームによるテーブル統計情報の更新
    • 15.5.2 テーブル統計情報の個別設定

第16章 インデックスメンテナンス

  • 16.1 インデックスメンテナンスが必要な状況
    • 16.1.1 インデックスファイルの肥大化
    • 16.1.2 インデックスファイルの断片化
    • 16.1.3 クラスタ性の欠落
  • 16.2 【予防策】インデックスファイルの肥大化
  • 16.3 【改善策】インデックスファイルの断片化
  • 16.4 【改善策】クラスタ性の欠落
    • 16.4.1 CLUSTER実行時の基準となるインデックス
    • 16.4.2 CLUSTER実行時の注意点
    • Column CREATE INDEXやCLUSTERコマンドの進捗確認
  • 16.5 インデックスオンリースキャンの利用
    • 16.5.1 インデックスオンリースキャンの利用上の注意
    • Column カバリングインデックスの利用

Part4 チューニング編

第17章 実行計画の取得/解析

  • 17.1 最適な実行計画が選ばれない
    • 17.1.1 PostgreSQLが原因となる場合
    • 17.1.2 PostgreSQL以外が原因となる場合
  • 17.2 実行計画の取得方法
    • 17.2.1 EXPLAINコマンド
    • 17.2.2 ANALYZEコマンド
    • 17.2.3 統計情報取得のためのパラメータ設定
    • Column システムカタログ「pg_statistic」とシステムビュー「pg_stats」
    • 17.2.4 実行計画を自動収集する拡張モジュール「auto_explain」
    • 17.2.5 拡張統計情報(CREATE STATISTICS)
  • 17.3 実行計画の構造
    • Column JITコンパイル(Just-In-Time Compilation)
    • 17.3.1 スキャン系ノード
    • 17.3.2 複数のデータを結合するノード
    • 17.3.3 データを加工するノード
    • 17.3.4 そのほかのノード
  • 17.4 パラレルクエリ
    • 17.4.1 パラレルクエリとは
    • 17.4.2 パラレルクエリのチューニング
    • 17.4.3 集約関数・集約処理の使用
  • 17.5 実行計画の見方
    • 17.5.1 処理コストの見積もり
    • 17.5.2 処理コスト見積もりのパラメータ
  • 17.6 処理コスト見積もりの例
    • 17.6.1 シンプルなシーケンシャルスキャンの場合
    • 17.6.2 条件付きシーケンシャルスキャンの場合
    • 17.6.3 ソート処理の場合
    • 17.6.4 インデックススキャンの場合
    • 17.6.5 見積もりと実行結果の差

第18章 パフォーマンスチューニング

  • 18.1 事象分析
    • 18.1.1 PostgreSQLログの取得
    • 18.1.2 テーブル統計情報の取得
    • 18.1.3 クエリ統計情報の取得
    • 18.1.4 システムリソース情報の取得
  • 18.2 事象分析の流れ
  • 18.3 スケールアップ
    • 18.3.1 【事例1】SSDへの置き換えが有効なケース
    • 18.3.2 【事例2】メモリ容量の拡張が有効なケース
  • 18.4 パラメータチューニング
    • 18.4.1 【事例3】work_memのチューニング
    • 18.4.2 【事例4】チェックポイント間隔のチューニング
    • 18.4.3 【事例5】統計情報のチューニング
    • 18.4.4 【事例6】パラレルスキャン
  • 18.5 クエリチューニング
    • 18.5.1 【事例7】ユーザ定義関数のチューニング
    • 18.5.2 【事例8】インデックスの追加
    • 18.5.3 【事例9】カバリングインデックスの利用
    • 18.5.4 【事例10】プリペアド文による実行計画再利用の設定
    • 18.5.5 【事例11】テーブルデータのクラスタ化

Appendix PostgreSQLのバージョンアップ

  • A.1 PostgreSQLのバージョンアップポリシー
  • A.2 バージョンアップの種類
    • A.2.1 マイナーバージョンアップ
    • A.2.2 メジャーバージョンアップ
  • A.3 マイナーバージョンアップの手順
  • A.4 ローリングアップデート
  • A.5 メジャーバージョンアップの手順
    • A.5.1 ダンプ/リストアによるデータ移行方式
    • A.5.2 pg_upgradeコマンドによるデータ移行方式
    • A.5.3 論理レプリケーションによるデータ移行方式
    • A.5.4 拡張機能を使った場合の注意点

サポート

正誤表

本書の以下の部分に誤りがありました。ここに訂正するとともに,ご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。

(2023年3月9日最終更新)

P.47「4.4.2:トランザクションの制御」本文1行目

BIGIN
BEGIN

P.58 図5.1内 中央左のフキダシ

ヘッダサイズ(1バイト)とデータ長(9バイト)を加算した値(10)に(以下略)
ヘッダサイズ(1バイト)とデータ長(8バイト)を加算した値(9)に(以下略)

P.98 図6.5内 「FILLFACTORなし」の図の4列目

アイテム2
(不要領域)

P.98 図6.5内 「FILLFACTORあり」の図の4列目

アイテム2
(不要領域)

P.98 図6.5内 「FILLFACTORあり」の図の8列目

アイテム
アイテムX

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