書籍概要

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標準SQL+データベース入門
——RDBDB設計、基本の力[MySQL/PostgreSQL/MariaDB/SQL Server対応]

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発売日
更新日

概要

「標準SQL」&「データ設計」を土台に,SQL&データベースの基本を学べる入門書。

「SQLでどんなことができるのか」「どんなときに便利なのか」「なぜそんなしくみになっているのか」一つ一つ,ステップアップしながら解説します。

本書の特徴は「標準SQL」準拠である点と文法の背景にある「データ設計」を丁寧に扱っている点です。SQL学習時の頻出ケースである,思ったように操作できない……この書き方のどこが便利なのか実感がかない……そんなとき,標準SQLとデータ設計について少しでも知ってることが大きな力になります。

動作確認環境は幅広い読者の方々を想定し,学習に取り組みやすいようMySQL, PostgreSQL,MariaDB, SQL Serverと多様な製品/無償版に対応。サポートサイトではオンラインのSQL実行環境もフォローし,サンプルを活用して試しながら独学で学びやすいを用意しました。

広くSQLとデータベースを学んでいきたい方々に向けて,長く役立つ技術知識を凝縮してお届けします。

<特別収録「標準SQL+データ設計 Quickリファレンス」>

※本書は『基本がわかるSQL入門 データベース&設計の基礎から楽しく学ぶ』(西村めぐみ著,技術評論社,2020)を元に,対応環境の拡充,大幅な加筆/修正,目次構成の変更,最新情報へのアップデートを行ったものです。

こんな方におすすめ

  • これからSQL&データベースについて学ぶ方々
  • 標準SQLとデータベースの基本を習得したい方々
  • 各種データベースの実装で動かしながら学習したい方々
  • データベース利用者の方々

本書の動作確認環境について

本書掲載のSQL文は,以下のデータベース管理システム(ソフトウェア)を使用して動作確認を行いました。サンプルデータによる実行結果は,MariaDBによるものを掲載しています。

  • MySQL 8.0.37(一部の例を除き,5.7でも実行可能)
  • MariaDB 11.3
  • PostgreSQL 16.4
  • SQL Server 2022 Express

上記はいずれも無償で使用できます。それぞれ,ビジネスの現場でも広く利用されており,Linux,Windows,macOSにも対応しています(本書のサポートページから辿れるURLにて,Linux/Windows/macOSにおける環境構築について補足解説を参照できます)。

サンプル

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目次

本書について SQLって何だろう? どのように学ぶ?

本書の構成

本書の動作確認環境

本書の補足情報について

第1章 SQL&データベースの基礎知識
SQLって何だろう?

1.1 データベース用の言語「SQL」
まずはどんな姿か見てみよう

  • データを管理する「テーブル」
  • SELECT文の構造
  • 複数のテーブルからデータを取得する
  • 新しい列を作って表示する
  • なぜ複数のテーブルに分かれているのか

1.2 DBMSの基本機能
データベース管理システムの役割って何?

  • データ操作機能
  • 同時実行制御
  • トランザクション管理
  • 機密保護
  • 障害回復

1.3 RDBの特徴
リレーショナルデータベースってどんなDB?

  • 常に「表」で考える
  • 一意性制約と参照制約
  • RDBと3層スキーマ

第2章 スタートアップSQL
実際に書いて試してみよう

2.1 標準SQLと基本的な書式
書き方のルールを確認しよう

  • 標準SQLの基礎知識 標準SQLと,実装ごとに異なる対応状況や独自機能について
  • SQLにおける5つの記述ルール
  • ❶各単語は半角スペースまたは改行で区切り,文末には「;」を付ける
  • ❷キーワードは大文字でも小文字でもよい
  • ❸テーブル名や列名には(原則として)半角英数字と「_」を使う
  • ❹文字列や日付は「'〜'」で囲む
  • ❺コメントは「--」の後ろか,「/*」と「*/」の間に書く

2.2 テーブルの作成と削除
CREATE TABLE,DROP TABLE

  • テーブルの作成 CREATE TABLE
  • テーブルの削除 DROP TABLE

2.3 参照制約(外部キー)の設定
FOREIGN KEY,REFERENCES

2.4 データの追加
INSERT INTO

  • 外部キーがあるテーブルにデータを登録する

2.5 データの変更
UPDATE

  • 更新できないデータが含まれていた場合

2.6 データの削除
DELETE

  • 参照されているデータの削除

2.7 データの問い合わせ
SELECT

  • テーブルを表示する 問い合わせ❶
  • データを並べ替える 問い合わせ❷
  • データを集計する 問い合わせ❸
  • 集計結果で並べ替える 集計補足❶
  • 別の列名で表示する 集計補足❷
  • テーブルを結合する 問い合わせ❹
  • 結合した結果を絞り込む,並べ替える 結合補足❶
  • 結合した結果を集計する 結合補足❷

2.8 ビューの作成と削除
CREATE VIEW/DROP VIEW

  • ビューの作成
  • ビューの削除

2.9 バッカス記法(BNF)
読めると便利! マニュアルの書式

第3章 CREATE TABLE詳細
[DB設計❶]テーブルではどんなことを定義できるのか

3.1 実表と導出表
SELECTできる2つの「表」

  • テーブルとビューの定義

3.2 「列」(カラム)の設定
どんなデータを保存したいか考えよう

  • データの「型」とは何か
  • 列の初期値 DEFAULT句
  • 登録できる値の制限 CHECK制約
  • 文字列/数値/日付時刻以外のデータ型
  • ドメイン(定義域)とは何か

3.3 特別な値「NULL」
わからない値だって保存したい

  • NULLの禁止

3.4 キー(識別子)
PRIMARY KEY,UNIQUE,NOT NULL

  • 主キーと候補キー
  • 主キーとそのほかの候補キーの宣言
  • 複合キーの宣言

3.5 参照制約(外部キー)
FOREIGN KEY,REFERENCES

  • 参照制約(外部キー)の宣言
  • キーの値を変更したらどうなるか

3.6 テーブル定義の変更
ALTER TABLE

  • 列と制約の追加
  • 列と制約の変更/削除
  • 参照制約(外部キー制約)の追加と削除

3.7 インデックスの作成と削除
CREATE INDEX,DROP INDEX

  • インデックスの作成
  • インデックスの削除
  • インデックスと更新速度

第4章 正規化
[DB設計❷]RDBにとっての「正しい形」とは

4.1 正規化の目的 すべては正しいデータを保つため
  • 正規化で防ぎたい「更新不整合」とは
  • スタートは第1正規形,最初のゴールは第3正規形
  • 4.2 テーブルの構造は列×行のみ 第1正規形と繰り返し項目の排除
  • 導出項目の排除
  • 繰り返し項目の排除
  • 4.3 テーブルの列は主キーと主キーで決定する項目のみ
    第2正規形,第3正規形,ボイスコッド正規形

    • 無損失分解
    • 部分関数従属を取り除く 第2正規形
    • 推移的関数従属を取り除く 第3正規形
    • ボイスコッド正規形 BCNF
    • ボイスコッド正規形までのまとめ

    4.4 多値従属性と結合従属性
    第4正規形,第5正規形

    • 多値従属性
    • 結合従属性

    4.5 このほかの正規形
    ドメインキー正規形,第6正規形

    • ドメイン制約に着目する「ドメインキー正規形」
    • 識別子から決定できる値を1つまでにする「第6正規形」

    第5章 ER図
    [DB設計❸]「モノ」と「関係」を図にしてみよう

    5.1 データモデリング技法「ERモデル」
    データベース設計でどう使う?

    • ERモデルと関係モデル
    • データベースへの「写像」
    • エンティティは「テーブル」になる
    • リレーションシップは「参照制約」になる
    • 参照される側は「1」にする

    5.2 ER図
    箱と箱を結ぶ線のルール

    • さまざまな図法
    • ER図を読み解く3つのポイント
    • ❶エンティティと属性の表記
    • ❷主キーと外部キーの表記
    • ❸ カーディナリティの表記
    • モデリングツール

    5.3 カーディナリティの検討
    参照できる形に整えよう

    • 1対多の場合
    • 1対多は「親子関係」か「参照関係」を表している
    • 多対多の場合
    • 多対1の場合
    • 1対1の場合
    • 1対1の意味を考える
    • 1対1の外部キー

    5.4 識別子(キー)の検討
    本当にその識別子で大丈夫?

    • 使われていない識別子は存在しないか
    • 識別子に複合キーが潜んでいないか
    • 存在しない識別子を使っていないか

    5.5 スーパータイプとサブタイプ
    区分コードを見つけたら考えよう

    • is-aの関係になっているか
    • orの関係になっているか
    • どちらでテーブルを作るか

    第6章 データ操作
    データを自在にSELECTしよう

    6.1 SELECTの基礎構文
    必要なデータを取り出す,重複を取り除く

    • 列の指定,列の連結と計算,別名 SELECT句,AS,CONCAT,||
    • 重複の除去 DISTINCT
    • 行の指定(絞り込み) WHERE句
    • 条件を組み合わせる AND,OR,NOT
    • 並び順を変える ORDER BY
    • 件数の指定 LIMIT(MySQL/MariaDB/PostgreSQL),TOP(SQL Server)
    • 開始位置と件数の指定 OFFSET~FETCH

    6.2 関数と演算子
    値の比較,計算,パターンマッチング

    • 大小の比較と数値の計算 = <> > < >= <= + - * /
    • NULLの判定 IS NULL,IS NOT NULL
    • 範囲の指定 BETWEEN
    • いずれかの値に当てはまるか IN
    • あいまい検索 LIKE
    • 正規表現による検索 SIMILAR TO,REGEXP,~演算子
    • 文字列の演算子とおもな関数
    • 日付時刻の演算子とおもな関数
    • NULLの変換 NULLIF,COALESCE

    6.3 NULLとUNKNOWN
    わからない値をどう扱う?

    • TRUE/FALSE/UNKNOWNによる論理演算
    • TRUEとFALSEのみで判定する IS演算子

    6.4 結合(JOIN)
    複数のテーブルを組み合わせる

    • クロス結合 CROSS JOIN
    • 内部結合 INNER JOIN(JOIN)
    • 外部結合 LEFT OUTER JOIN,RIGHT OUTER JOIN,FULL OUTER JOIN
    • 自己結合 同じテーブルでの結合
    • 等価結合時の列指定 USING()
    • 自然結合 NATURAL JOIN
    • 2つより多いテーブルの結合
    • 複数の列によるJOIN

    6.5 テーブルの連結(UNION)
    データを「縦」につなげたい

    • SELECT結果の連結 UNION,UNION ALL
    • 列の数や型を調整するには

    6.6 集約関数
    データのグループ化と集計

    • 集約関数 COUNT,AVG,SUM,MAX,MIN
    • 複数の列でグループ化する GROUP BY
    • 小計と合計を付ける ROLLUP
    • GROUP BY使用時のSELECT句 GROUP BY
    • 集約結果で絞り込む HAVING,WHERE
    • 列の一部の値で集計する GROUP BY,SUBSTRING()
    • 列ごとに異なる条件で集計する CASE,GROUP BY

    6.7 CASE式
    SELECT文で場所分け(条件分岐)

    • 値を置き換える 単純CASE式
    • 値ごとに式を書く 検索CASE式
    • WHERE句で使用する列の優先順位を決める 検索CASE式(WHERE句)
    • 任意の値で区切ってカウントする 検索CASE式(SELECT句)

    6.8 サブクエリー
    SELECT文とSELECT文を組み合わせる

    • SELECT文の結果を使って絞り込む サブクエリー(WHERE句)
    • 各行に対してSELECT文を実行する 相関サブクエリー
    • 列の値をSELECT文で作る SELECT句のサブクエリー
    • 複数の値で絞り込む IN,NOT IN
    • 複数の値と比較する ALL,SOME,ANY
    • サブクエリーとNULL
    • 存在しているかどうかを調べる EXISTS,NOT EXISTS

    6.9 テーブルの共通(INTERSECT)と差(EXCEPT)
    SELECT文の結果を比べる

    6.10 ウィンドウ関数
    データを区切って集計,順位付けする

    • ウィンドウ関数の基本 無名ウィンドウ,名前付きウィンドウ
    • どう区切るのかを決める,連番を付ける
    •  PARTITION BY,ORDER BY,ROW_NUMBER()
    • 全体の集計を行う PARTITION BYを使わないウィンドウ関数
    • 区画別の集計とランキング RANK,DENSE_RANK,ORDER BY
    • 区画内の行の位置を指定する
    •  LAG,LEAD,FIRST_VALUE,LAST_VALUE,NTH_VALUE
    • 直前の値と同じだったらスペースにする LAG,CASE,名前付きウィンドウ

    6.11 データの更新
    クエリーを使って更新しよう

    • INSERTとSELECTによる一括登録
    • ほかのテーブルの値を使って更新対象を指定する
    • ほかのテーブルの値を使って更新する

    6.12 [補講]実践的な運用の話題
    トランザクションの分離レベル,デッドロック,並列処理と分散処理

    • トランザクションの分離レベル
    • デッドロック
    • 並列処理と分散処理

    6.13 [補講]関係演算
    集合論から見たSQL

    • 和 UNION,UNION ALL
    • 差 EXCEPT,EXCEPT ALL,NOT EXISTS,OUTER JOIN
    • 共通 INTERSECT,INTERSECT ALL,INNER JOIN
    • 直積 CROSS JOIN
    • 関係演算で追加された演算
    • 選択 WHERE
    • 射影 SELECT
    • 結合 JOIN
    • 商 サブクエリー

    第7章 ケーススタディー
    DB設計&SELECT文の組み立て方

    7.1 フクロウ塾のDB設計
    ER図,フィールド&書式,DBに持たせるルール

    • 氏名フィールドの検討と文字列の書式
    • 氏名に常にスペースを入れたい場合のCHECK制約
    • マスターを追加すべきか検討する コースの再検討❶
    • 複合キーで選択可能なコースを制限する コースの再検討❷
    • データベースでルールを管理するかを検討する コースの再検討❸
    • データベースで管理する場合 コースの再検討❸-A
    • データベースでは管理しない場合 コースの再検討❸-B

    7.2 校舎の情報
    集約関数,CROSS JOIN,外部結合,DISTINCTの再入門[データ抽出のバリエーション1]

    • 校舎別×科目別の人数 COUNT
    • 受講人数と平均点 COUNT,AVG,DISTINCT
    • 受講していない生徒❶ CROSS JOIN,EXCEPT
    • 受講していない生徒❷ CROSS JOIN,LEFT OUTER JOINまたはNOT EXISTS
    • メンターの人数❶ JOINとDISTINCT
    • メンターの人数❷ JOINとLEFT OUTER JOIN

    7.3 受講生ごとの情報の抽出とデータの整形
    CASE式の応用[データ抽出のバリエーション2]

    • 生徒と受講科目の表示❶ CASE式
    • 生徒と受講科目の表示❷ JOIN+CASE式
    • SELECT文が自分の意図したとおりに組み立てられているか確認する
    • 生徒×受講科目ごとの平均点 LEFT OUTER JOIN,CASE式

    7.4 複雑な条件に合致する受講生の抽出
    サブクエリーとウィンドウ関数の活用[データ抽出のバリエーション3]

    • 最高得点者のリスト サブクエリーの場合
    • 最高得点者のリスト ウィンドウ関数の場合
    • 内部結合と外部結合の検討 難易度別コースの最高得点❶
    • 最高得点の確認 難易度別コースの最高得点❷
    • 氏名の取得 難易度別コースの最高得点❸
    • 最高得点者のリスト完成 難易度別コースの最高得点❹
    • 前回の記録との比較 前回よりも10点以上点数が下がった
    • 同じ中学校に通っている生徒
    • 複数の子が通っている中学校のリスト
    • 同じ中学校で別の校舎に通っている生徒のリスト

    [特別収録] 標準SQL&DB設計Quickリファレンス

    サポート

    補足情報

    著者のサポートページ

    (2024年9月10日更新)

    著者の西村めぐみ氏によるサポートページは,次のとおりです。

    特別収録「標準SQL&DB設計Quickリファレンス」(配布版)

    (2024年9月10日更新)

    特別収録「標準SQL&DB設計Quickリファレンス」(配布版)は,以下よりダウンロード可能です。

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