概要
近年続々と発表される実用レベルの生成モデル論文を深く理解するため,本書は変分オートエンコーダ(VAE),LSTMといった基礎モデルから,VQ-VAE,拡散モデル,Transformerといった最先端モデルの先駆けとなったモデルの仕組みを,数学的な詳細に偏らず,シンプルなサンプルコードと演習を通して解説します。Kerasを用いた実装を通して,各モデルの主要機能と生成モデルとしての動作原理を,実際に手を動かしながら理解することを目的としています。
こんな方におすすめ
- 機械学習の基礎から生成AIを学びたい方
- 生成AIのしくみをしっかりと基本から学びたい方
本書の読み方
本書は,第1章から順番に読み進めることで,基礎的なモデルから,より高度なモデルへと段階的に理解を深めていきます。各章で提供するサンプルコードは,ディープラーニングに対応した機械学習ライブラリーであるKerasを用いて実装しています。Kerasは,ディープラーニングモデルを構成するパーツが事前にモジュールとして用意されており,これらのモジュールをブロックのように組み合わせてモデルを構成します。本文の解説を参考にして,サンプルコードの具体的な内容を理解しながら読み進めることで,それぞれのモデルの仕組みと動作原理がより明確に理解できるでしょう。
本書のサンプルコードは,次のGitHubリポジトリで公開しています。
- 「仕組みから理解する生成AIモデル入門:サンプルコード集」
- https://github.com/enakai00/colab_GenAI_lecture