書籍概要

グラフィカルモデルによる因果推論入門
~因果を記述する方法の理解と実装~

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概要

因果推論は経済学や医学で発展し,現在ではIT企業のデータドリブンな意思決定や機械学習との融合により注目を集めています。しかし,既存の関連書籍は「A/Bテストの解説書」か「数式中心の難解な学術書」に二極化しており,実務で強力なツールとなる「グラフィカルモデル」を解説したものがありません。

本書は,グラフィカルモデルを中心に据えることで因果推論を直感的に理解し,A/Bテストの先の実践(観察データからの因果推論)へとつなげるための橋渡しとなる一冊です。

こんな方におすすめ

  • 因果推論について理解を深めたいデータサイエンティスト・データアナリスト・エンジニア
  • レベルアップしたいマーケティング分析の実務家

【本書の見どころ】

  • 視覚的な理解を助けるグラフィカルモデル
    数式による難解な説明を極力減らし,グラフという視覚的な表現を用いて因果関係を整理します。「グラフ理論による操作が数式変形と等価である」という事実を活用し,直感的かつ本質的な理解をサポートします。
  • Pythonライブラリ『DoWhy』を用いた実践
    理論の解説にとどまらず,Pythonと因果推論パッケージ『DoWhy』を用いた実装コードを提供します。読者が自らの手で動かしながら,実務レベルの分析手法を習得できる構成です。

目次

第1章:因果関係を取り扱う技術の登場

  • 1-1 因果関係の直感的な理解
  • 1-2 古典的統計学における因果関係
  • 1-3 喫煙と肺がんの因果関係をめぐる論争
  • 1-4 ポテンシャルアウトカムモデルの登場
  • 1-5 グラフィカルモデルの登場
  • 1-6 ベイジアンネットワークと因果グラフ
  • 1-7 ポテンシャルアウトカムモデルと因果グラフの立場の違い

第2章:因果効果と交換可能性

  • 2-1 反事実とポテンシャルアウトカム
  • 2-2 平均因果効果の推定
  • 2-3 ランダム化比較試験のデータが交換可能性を満たさない場合
  • 2-4 観測データにおける平均因果効果
  • 2-5 推定対象と因果推論の流れ

第3章:因果グラフで因果関係を記述する

  • 3-1 因果関係を記述する方法
  • 3-2 因果グラフの基本構造における従属と条件付き独立
  • 3-3 効果検証が失敗するケース
  • 3-4 因果グラフをプログラムで記述する方法

第4章:識別とバイアス

  • 4-1 バイアス
  • 4-2 交絡バイアス
  • 4-3 選択バイアス
  • 4-4 測定バイアス

第5章:因果効果の推定

  • 5-1 識別から推定へ
  • 5-2 因果グラフと確率
  • 5-3 構造的因果モデルによる因果効果の定義
  • 5-4 観測条件付き平均では平均因果効果を表現できない
  • 5-5 介入
  • 5-6 平均因果効果と調整化公式
  • 5-7 点推定値と信頼区間
  • 5-8 層別解析
  • 5-9 線形回帰モデル
  • 5-10 一般化線形回帰モデル
  • 5-11 傾向スコア分析
  • 5-12 傾向スコアマッチング
  • 5-13 逆確率重み付け(IPTW)による調整
  • 5-14 二重ロバスト推定量
  • 5-15 バックドア基準による因果効果推定のベストプラクティス
  • 5-16 フロントドア基準
  • 5-17 操作変数法

第6章:因果効果の反証テストと感度分析

  • 6-1 データの識別条件
  • 6-2 オーバーラップの反証テスト
  • 6-3 因果グラフとデータの整合性確認
  • 6-4 負の対照(negative control)
  • 6-5 データ安定性の検証
  • 6-6 感度分析

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