お知らせ

・運営関係

電子出版サイト開設にあたり① 読者の手元に届き始めた電子出版

皆さん,こんにちは。技術評論社の馮です。

2011年8月,技術評論社は新しい電子出版サービスをスタートいたします。

そこで,本日から舞台裏を紹介するブログを開設します。ここでは,私をはじめ,技術評論社の電子出版サービスやコンテンツを企画・開発・制作する人間が,その舞台裏を綴って行きます。

まずは,新サービスリリースに向けて,電子出版を取り巻く動向,そして技術評論社の狙いと戦略,新サービスの特徴を数回に分けて書いていきます。

技術評論社が取り組む新たな電子出版サービス

まずは,技術評論社が取り組む新たな電子出版サービスについてお話ししましょう……と言いたいところですが,こちらの紹介はもうちょっとだけお待ちください。近日中に,詳しくご紹介します。キーワードは「Web」と「標準技術」。この2つのキーワードを覚えておいてください。

2010年の振り返り:コンテンツの周辺の盛り上がり

さて,2011年も半年が経過しました。ここでまずは(何度目かの)電子出版元年と呼ばれた2010年の業界動向を振り返ってみましょう。

2010年は,大手出版社や通信キャリア,印刷所などが「戦略」や「方針」を打ち出したり,また,iPadなどの端末の登場,EPUBを中心とした標準フォーマット策定への動きが見られました。その中でも,とくに特徴的だったのが,さまざまな組織・団体の誕生ではないでしょうか。

などが挙げられます。

その他,1986年設立以来積極的に活動している「日本電子出版協会(略称:JEPA)」や,ソニー,凸版印刷,KDDI,朝日新聞社の4社による合同事業会社「株式会社ブックリスタ(旧電子書籍配信事業準備株式会社)」の設立といったような業界を横断的にまたぐ動きが数多く目に付きました。

また,大日本印刷が立ち上げたハイブリッド型電子書籍ストア「honto」,紀伊國屋書店が立ち上げた電子書籍向けストア「BookWebPlus」,廣済堂が立ち上げた「BookGate」といった,販売プラットフォームの整備が進んだのも2010年の電子出版ビジネスを取り巻く動向の特徴と言えます。

これらを総じて説明すると,「コンテンツ以外の,周辺が盛り上がった一年」だったと言えるでしょう。

スマートフォンとコンテンツ

とはいっても,コンテンツがまったくなかったわけではなく,2010年の日本における電子出版の主役は,iPhone&iPadでした。ボイジャーが提供する理想書店や先に紹介したBookGateのように,ストア型で展開するもの,あるいは,単体アプリとして,よりリッチに,より多機能にしたコンテンツも数多く登場しています。

このように,周辺の盛り上がり,また,iPhone&iPadというデバイスの普及によって,読者の手元に「電子出版コンテンツ」が届き始めてきたのが2010年です。

電子出版の未来は明るい?

こうして,2010年に何度目かの元年を迎えた電子出版市場ですが,2011年に入り,順調に市場拡張している一方で,さまざまな課題も見えてきました。

次回は,その課題について「プラットフォーマーの存在」をテーマに書いてみます。

お知らせ一覧