Googleが10月24日夜に、ニューヨークで開催したGoogle Play関連のイベントは、ジャーナリストを招いたパーティーだったようです。
開催前は、Android 4.4 "KitKat"やNexus 5が発表されるかもしれないと期待されており、さまざまなニュースメディアを賑わせていましたが、新製品やサービスの発表は行われませんでした。
となれば、Android 4.4 "KitKat"やNexus 5がいつ登場するのか気になるところです。
10月22日に、Appleの新製品発表が行われたので、それと被るのを嫌ったのかもしれませんが、クリスマス商戦のことを考えると、ギリギリのタイミングです。64bitに対応するとされている、Android 4.4 "KitKat"は、期待されているOSなので、いつ、われわれの目の前に現れるのか気になるところです。
Android 4.4の一部が垣間見られる?
なかなか姿を見せないAndroid 4.4ですが、その一部?を垣間見ることができるニュースがありました。
10月23日に、Googleは、Androidのパフォーマンスを向上するアプリ「droidBooster」を開発するFlexyCoreを買収したというニュースが報じられました。
FlexyCoreは、5年前に創業されたフランスの企業で、フランスの国営インキュベーターに支援され、ベンチャーキャピタルから150万ユーロの資金を獲得しています。今回の買収額は公表されていませんが、このニュースを最初に報じたフランスのL’Expansion紙は、2300万ドルと推測しています。この推測が正しければ、FlexyCoreは、すごい値段を付けてイグジットしたことになります。
FlexyCoreのdroidBoosterは、Dalvikが生成するARMのバイナリを徹底的に最適化し、バッテリの消費を抑えながら最大10倍までに、パフォーマンスを向上させるとしています。ただ、これはAndroid 2.2時代の情報です。最適化が進んでいる最新のAndroid OSでも、同じ結果が得られるのか疑問に感じますが、近く登場するだろうAndroid OSには、ノウハウを活かすことができるはずです。
FlexyCoreの買収は、10月はじめに完了しておりエンジニア達は、Androidチームに編入されて、Android OSの最適化に腕をふるっているはずです。その成果は、Android 4.4 "KitKat"では見られるのかもしれません。もしかするとリリースが遅れているのは、これが理由かもしれません。ともあれ、その成果を体験するのが楽しみです。
バッテリの駆動時間を改善するアプリ
最後は、バッテリ駆動の時間を改善するアプリの「Snapdragon BatteryGuru」をご紹介します。
- Playストアからダウンロード:
- Snapdragon BatteryGuru - Google Play の Android アプリ
先でご紹介した、FlexyCoreの技術は、バッテリの消費を抑えながら動作速度を向上させる技術ですが、これは、QualcommのSnapdragonプロセッサを搭載した端末(たとえば、Xperia Z1などです)に限り、バッテリ駆動の時間を改善するアプリです。
Snapdragon BatteryGuruは、ユーザ自身が細かな設定を行う省電力化アプリではなく、ユーザの使用パターンを学習して、バッテリを節約するために最適な動作を行うアプリです。使用パターンの学習は、継続的に行われるので、端末の使い方が変化しても、それに対応します。
また、10月24日に、リリースされた2.0.1では、「充電リマインダー」と呼ぶ機能が追加されました。この機能は、ユーザの充電パターンを学習し、いつも充電する時刻になると、音と通知で充電するよう促してくれます。他、通知パネルに、バッテリ残量と予想の残り使用時間を表示する機能などが追加されています。
Snapdragon BatteryGuruは、ユーザの使い方を学習して、省電力化を行うので、ユーザ自身が設定を行うアプリと比較して、期待した程よい結果が得られない可能性があります。しかし、使用に支障が出ない範囲で、省電力化が行われているので、結果がすぐれない場合は、バッテリに負担の多い使い方をしていると言えるのかもしれません。
端末の動作速度以外に、バッテリ駆動時間もセールスのためには重要な要素です。ユーザがあとからアプリを追加して使うのではなく、OSに統合されて、購入した時から使えるような状態になるとより使い勝手が向上するはずです。この技術も、Googleが買ってくれないものですかね。(笑)