Android端末と言えば、SonyやSamsung、Googleの端末ばかりに目が行きがちです。近年は、中国メーカが力を付けはじめており、先のメーカと比較しても、デザイン・スペック共にヒケを取らない端末をリリースしています。
中国メーカと言えば、LenovoやHuaweiを思い浮かべるかもしれませんが、今回は、新進気鋭のメーカとその端末を取り上げます。
小米科技(Xiaomi)
2010年に設立の通信機器・ソフトウェアメーカで、中国の北京に本社を置きます。創業から4年目の若いメーカで、中国国内でしか端末を販売していませんが急成長中です。2013年上半期の販売台数は、703万台に達しており、Appleのシェアを抜き去るほどです。また、Googleの元Androidプロダクトマネジャー「Hugo Barra」氏の移籍先としても話題になりました。
小米科技(Xiaomi)のフラッグシップ端末は、昨年9月に発表された「Xiaomi Mi 3」です。簡単にスペックを紹介しておくと、Qualcomm Snapdragon 800 8274AB 2.3GHz CPU、2GB RAM、16GBストレージ、ディスプレイは、フルHDの5インチIPS、通信関連は、Wi-Fi、Bluetooth、GPSに対応しています。
端末デザインは、他の中国製スマートフォンとは、一線を画す仕上がりで、ひとめでXiaomiの端末と分かる特徴を持っています。
もうひとつの特徴は「MIUI V5」と呼ぶ、Android 4.1.2ベースのカスタムROMを搭載していることです。MIUI V5は、小米科技(Xiaomi)の端末だけではなく、GoogleやHTC、Samsungの端末にもインストールすることができます。
MIUI V5は、Android OSの面影はほとんどなく、いま風でシンプルにまとめられています。とは言え、もの真似で終わっていません。メジャーメーカのカスタマイズと比較しても遜色なく、使い勝手の良いものに仕上がっています。ROMは、サイトからダウンロードできるので、試してみることもできます。
魅族(Meizu)
2003年に設立された電子機器メーカで、珠海市に本社を置きます。
独自OSを搭載した端末を販売していた頃もありましたが、Android OSに切り替えてから、使いやすいと好評を得ており、多くの支持を得るようになりました。Meizuの人気は、中国だけにとどまらず、香港やシンガポールにも広がっています。
魅族(Meizu)のフラッグシップ端末は「Meizu MX3」です。
こちらも簡単にスペックを紹介しておきます。Exynos 5410 8-core CPU、2GB RAM、16/32/64GBストレージ、ディスプレイは、5.1インチ(1800×1080ピクセル)、通信関連は、Wi-Fi、Bluetooth、GPSに対応しています。
Meizu MX3は、ディスプレイのベゼルが非常に狭いのが特徴です。しかし、これ以外は見所が少なく、見た目は、SamsungのGALAXY S3のようです。
これにも「Flyme OS 3.0」と呼ぶ、Android 4.2ベースのカスタムROMが搭載されています。こちらは、MIUI V5のように試せないので、ウェブサイトで公開されている情報だけですが、フラットデザインが採用されており、スワイプだけで操作が完結するところなどは、いま風のデザインです。
ともにPlayストアが非搭載で、カスタムROMを搭載
いずれのフラッグシップ端末も、SonyやSamsungのハイエンド端末と遜色ないスペックです。また、ともにカスタムROMを搭載して、特徴を持たせています。Android OSに関しては、フラグメンテーション問題が取り上げられていますが、市場の大きな中国では、そんなことはどこ吹く風のようです。
唯一違う点は、両方ともPlayストアアプリを搭載しておらず、独自のストアアプリを搭載しています。これも中国の国内向けの端末と考えれば、必要ないのかもしれません。
小米科技(Xiaomi)と魅族(Meizu)と共に、日本では展開していません。
ともに、グルーバル市場へ出て行くことは前向きなので、近い将来、日本でも端末を手にできるかもしれません。
今週は、このあたりで、また、来週。