MicrosoftがOfficeのプリインストールを11社と契約、モバイル戦略は絶好調なのか
米Microsoftは、3月23日、同社のMicrosoft OfficeやSkypeなどをプリインストールする契約をSamsungやDellなどAndroid端末を製造する11社と結んだと発表しました。
Microsoftによると、Samsungのフラッグシップ端末「Galaxy S6」と「Galaxy S6 edge」には、OneNote、OneDrive、Skypeがインストールされることになっています。これに加えて、今年前半までにはSamsungがリリースするタブレットのいくつかには、Word、Excel、PowerPoint、OneNote、OneDrive、Skypeがプリインストールされる計画になっています。
発表された11社の中には、Samsungの他にDellなどが含まれていますが、残念ながら日本のメーカは含まれていません。とは言っても、日本メーカで、Androidタブレットを世界展開しているのは、SONYと東芝くらいです。SONYは、コンシューマ寄りなので、プリインストールされる可能性があるとすれば、東芝くらいかもしれません。
また、Microsoft Officeは、Android以外にもiOS版もリリースされています。
iPadにMicrosoft Officeがプリインストールされることはないはずです。Microsoft OfficeがプリインストールされたAndroidタブレットが店頭でも販売されることになれば、Microsoft Officeが最初から入っているからという理由で、選ぶユーザも出てくる可能性はあり、iPadを追撃するための良い材料になるかもしれません。
さて、モバイル向けのMicrosoft Officeは、ダウンロード数が数千万に達しており非常に好調なようです。Appleは「iWorks」、Googleは「Google Docs」を対抗馬としてリリースしていますが、これらが好調だという話は聞こえてきません。既存ユーザにとっては、ファイルの互換性が重要で、多くのユーザが一番安心して使えるMicrosoft Officeを選んだということでしょうか。Microsoftは、マルチプラットフォーム戦略を進めながら、出遅れていたモバイルでもMicrosoft Officeを不動の地位に押し上げたとも言えます。
タブレットバージョンのChromebookはデュアルOS?
随分前からChromebookのタブレットバージョンが噂されていますが、タブレットとキーボードが分離できる「2 in 1スタイル」を取るとの話が出て来ています。
タブレットバージョンのChromebookでは、Intelのチップが使われるとされており、Intelは、ASUSやAcer、HP、Lenovoなどにチップを供給する計画で、2015年の半ばには、11インチから13インチのスクリーンサイズを持つ製品が登場してくるとされています。
また、噂ではタブレット側でAndroidが動作し、キーボードをタブレットにドッキングするとChrome OSが動作するとしています。Windows 10が動作するSurfaceでは、キーボードをドッキングすると、タブレットモードになるギミックがありますが、Chromebookでは、それ以上のギミックを採用することになるかもしれません。また、2 in 1スタイルは、Windowsタブレットが数多くリリースされており、これらとの違いが気になりますが、すでにリリースされているChromebook同様に若干低め(10%ほど)の価格が設定されるようです。
先でも触れたように、AndroidとChrome OSの両方が使えるというのは、やや行きすぎで信憑性に欠ける感じはしますが、すでにChromebookを導入している教育機関から出た、タブレットも欲しいという声に応えて登場してくるものと思われます。
今週は、このあたりで。また、来週。