最新ビルド「Android M Developer Preview 2」を開発者向けに提供を開始
GoogleがGoogle I/Oで公表したAndroid Mの最新ビルド「Android M Developer Preview 2」の提供を開始しました。
Google I/Oで公表されたスケジュールでは、Preview 1が5月、Preview 2が6月、Preview 3が7月の順でリリースされて、2015年のQ3にリリース版が登場することになっています。今回のPreview 2が7月初旬のリリースになったので、スケジュールよりも若干遅れ気味となっています。
サポート端末はこれまでと変わらず、Nexus 5、Nexus 6、Nexus 9、Nexus Playerです。Preview 2へのアップデートは、Preview 1をインストールしていれば、OTAで数日以内に自動で行われますが、これ以外にもシステムイメージも公開されています。
評価用としてPreview 1をお使いの方が多いはずなので、OTAによるアップデートを待つのではなく、システムイメージをダウンロードしてアップデートする方が手早く済ませることができます。また、SDKもPreview 2にアップデートされているので、こちらも合わせてインストールしておく必要があります。
公開されたPreview 2では、Bluetooth Stylus APIとMedia APIに変更が加えられています。また、外部ストレージやWi-Fi・Bluetoothを使った位置情報の取得についてのパーミッションに修正が加えられています。また、USBに接続した時は充電が基本となり、USBを経由で端末にアクセスするには、ユーザーが明示的にパーミッションを変更する必要があります。これらのAPIや機能は、最終版に近いものなので、アプリの動作確認や開発用として使えるはずです。
Android Mのリリースは、2015年のQ3(10月から12月の間)とされています。
iOS 9も今秋のリリースとされており、ともにクリスマスシーズンに向けてターゲットが設定されています。携帯端末用OSの二大巨頭が似たタイミングでバージョンアップされるので、秋から冬にかけては話題を独占することになりそうです。
次期NexusはHuaweiが製造か?スパイ疑惑をこれで払拭できるのか?
Android Mのリリースタイミングに合わせて、次期Nexus端末も登場することが考えられます。その端末を製造は、中国の深セン市に本社を置く通信機器メーカ「Huawei」が担当するのは?とされています。
理由は、Googleは、中国市場でPlayストアを開設するための前線基地を確保するため、Huaweiは、知名度の低い欧州市場での足がかりを掴むために、お互いで手を取り合うのではないかとThe Vergeが報じています。
Huaweiは、中国市場では常にトップ争いをする大企業で、日本市場でも厚さ7.7ミリの薄型5インチSIMフリースマートフォン「HUAWEI P8lite」を販売したり、NTTドコモやソフトバンクのデータ通信機器を手掛けています。
そのHuaweiは、中国人民解放軍や中国共産党と癒着し、スパイ行為やサイバー攻撃のためのインフラの構築を行っている疑いが強いと疑惑を持たれています。アメリカ連邦議会下院の諜報委員会では、政府調達品から同社の製品を排除し、民間企業にも自粛を求める勧告を出しています。同調するように、オーストラリア政府が国営のブローバンドネットワークの構築からHuaweiの製品を排除、カナダでも政府の通信ネットワークから同社の製品を排除しています。
Huaweiも黙っているワケではなく、こうした動きに対して反発しています。
Nexusの製造を手掛けることで、こうした評価の改善や信頼性を一気に回復できるとは思えませんが、布石の1つと考えられます。とは言え、中国の景気は陰りが見えているので、今後の経済状況によっては、流れが変化する可能性はあり先行きは不透明です。注意して見ておきたいニュースです。
今週は、このあたりで。また、来週。