Android 5.1.1ベースのAndroid Wearが1.3をリリース
Googleは、メジャーアップデートとなる「Android Wear 1.3」をリリースしました。
アップデートは8月20日から行われており、すべての端末に対して数週間かけて順次配信されます。筆者が所有している「LG G Watch」もアップデートを済ませているので、他の端末へもアップデートが届いているはずです。まだアップデートの通知が来ていないという方は、Android Wearの設定>端末情報にある「システムアップデート」を実行してアップデートを確認をしてください。
このアップデートで、Android 5.1.1がベースになり、ウォッチフェイスでインタラクティブな操作を可能にする「Interactive watch face API」が追加されました。これまで、ウォッチフェイスは情報表示のみで、タップ操作に対応していませんでした。
Android Wear 1.3からは、ウォッチフェイスをタップしたイベントを受け取ることができ、情報表示を切り替えるなどの操作が実現可能になります。これまでは、時計に加えて天気やバッテリなどの情報を表示しようとすると、限られたスペースに小さく表示してすべてを押し込む必要がありました。しかし、所定の場所をタップしたときに、詳細情報を大きく表示するような実装が可能になると言うワケです。
具体的には、ウォッチフェイスがタップされるとイベントが発生して、タップしたときの座標位置が受け取れます。この座標位置を使って所定の場所がタップされたら情報表示を切り替えるといった、これまでのウォッチフェイスで不可能だった動きを持たせることが可能です。情報表示の切替だけではなく、ストップウォッチなども開発可能になります。
サンプルコードは、冒頭のAndroid Developers Blogに掲載されています。内容は難しいものでないので、ウォッチフェイスの開発を検討されてい方は参考にしてください。また、この機能が追加されたために、アプリランチャーの起動は右へフリックする操作に変更されました。
このアップデートで柔軟性が高く、スマートウォッチならではのウォッチフェイスが開発できるようになりました。これは、Apple Watchを意識したものと思われますが、これが登場してなければ今回の拡張がなかった可能性もあります。やはり、ライバルがいるのは良いことです。
Android Wearの新機能に対応したウォッチフェイスがずらり
Playストアには、Android Wear 1.3で追加された「Interactive watch face API」を活用したウォッチフェイスがリリースされており特設ページが設けられています。
新APIを使ったウォッチフェイスは、原稿執筆時点で21種類公開されています。
ウォッチフェイスを開発するにあたり、デザインや実装の参考になりそうなものをいくつかピックアップしたのでご紹介します。
Bits Watch Face
Bits Watch Faceは、ウォッチフェイスに時刻、カレンダー、イベント、天気の情報が表示されており、いずれかをタップすると情報を拡大表示する機能を持っています。これは、新しいAPIを使った最もわかりやすく、正統なデザインサンプルになります。
HeyKittyKitty watchface
変わり種としては「HeyKittyKitty watchface」があげられます。
これは、ウォッチフェイスにネコとボールが表示されており、タップするとネコがボールにじゃれるようなアニメーションをします。ウォッチフェイスのタップは情報切替だけではなく、こうした使い方もできるので参考になります。
今週は、このあたりで。また来週。