今週は、去る者あり、新たに挑戦する者あり、再挑戦する者ありと同じタイミングで、さまざまなニュースが重なった1週間でした。
ソニー、Xperia Tabletシリーズの販売を3月で終了
ソニー専門店 ソニーショップ店長のブログによると、ソニーが特約店向けに送付した正式文章の中に「Xperia Tabletシリーズの現行機種の販売を3月で終了、新製品は未定」の記載があったとブログのエントリを公開しています。
以下の端末が現行のXperia Tabletシリーズです。
- Xperia Z4 Tablet
- Xperia Z3 Tablet Compact
- Xperia Z2 Tablet
Xperia Tabletシリーズは、一度、仕切り直したあとで、新機種が登場するのか、フェードアウトのような形で撤退なのかは、今回の文章からは読み取れませんが、市場から姿を消すのは間違いないようです。Xperia Tabletシリーズは、防水かつ軽量タブレットの代名詞のよう端末なので、継続されないのは惜しいとは思いますが、いまのソニーにとっては、ならではの特別が生み出すことができなければ、毎年、新機種を出す意味はないのかもしれません。
どこもiPadの牙城を崩すのに苦労していますが、タブレット自体、一頃のパソコンのようで、家庭に1台あれば十分な存在で、4年、5年と長い期間使い続ける物なのかもしれません。
Google、自社でNexusシリーズの開発を検討
GoogleのNexusシリーズといえば、ハードウェアの開発・製造を端末メーカが請け負い、ソフトウェアをGoogleが提供するようなコンビネーションでしたが、ハードウェアとソフトウェアをGoogleが手掛けることを検討しているとThe Informationが伝えています。
Googleは、Nexusシリーズのすべてを自社でハンドリングすることを検討しています。このすべてというのは、開発・製造だけではなく、マーケティングも含みます。Googleは、ここに一番の不満を持っているようです。Nexusシリーズは、端末製造メーカによる大規模なプロモーションが行われず、知る人たちが選ぶ端末となっています。Googleは、こうした状況を打開してNexusブランドをより高めるのが狙いと考えられています。
近年では、ソフトウェアメーカのMicrosoftが自社製のハードウェア「Surface」や「Lumia」をリリースして成功しており、これらのブランドは揺るがないものになっています。こうした成功を横目に見て、自分たちもと考えているのかもしれませんが、Pixel Cは、Googleの自社開発・製造です。すでに動きがはじまっているので、Nexusシリーズまで拡大されたとしても驚くべきこととは言えないかもしれません。
ただ、ひとつ感じるのはAndroidは、PCが30年くらいかけて歩んで来た道をもの凄い短時間でトレースしているような印象です。本当に同じ道しかなかったのだろうかと考えさせられます。
Amazonを統合したスマホが出る?
先週の1月26日のニュースになりますが、米Amazon.comが自社サービスのスマートフォンへの統合に関して、Android端末メーカと交渉しているとThe Informationが伝えています。
Amazonは、2014年7月に自社サービスを統合したスマートフォン「Fire Phone」を発売しています。しかし、売れ行きが芳しくなく、わずか2ヵ月で大幅な値下げを行いました。それでも結果はでず、市場から姿を消すことになりました。
具体的な交渉内容は伝えられていないとしていますが、スマートフォンでAmazonの存在感をより高めるために、ショッピングアプリ以上の体験を顧客に提供するのではないかと考えられています。となれば、Fire Phoneの再来とも考えることができます。
かつて、Facebook Homeを搭載したHTC Firstという端末がありましたが、この端末も売れ行き不振のために販売停止になったことがあります。サービスを提供する側からすれば、自社サービスと強く結びついた端末を使って、多くのユーザーと結びつきを維持したいことは分かりますが、特定のサービスに結びついたスマートフォンが売れた実績はないので、Amazonがどのような舵取りを見せるのか楽しみです。
今週は、このあたりで。また来週。