Android Weekly Topics

2016年4月第1週Visual StudioでAndroidやiOSのネイティブアプリが開発可能に、Nexus 9/10用Remix OS 2.0リリース

Visual Studioで、AndroidやiOSのネイティブアプリが開発可能に

Microsoftは、3月に買収したXamarinをVisual Studioに無料で機能追加すると、3月29日から4月1日まで米サンフランシスコで開催されている「Build 2016」で発表しました。

Xamarinをご存知の方もいるかと思いますが、これは、C#を用いてAndroidとiOSのネイティブアプリがVisual Studioで開発できるソフトウェアです。これまで、数十万円以上したライセンスのソフトが無料化されたので驚くべきニュースです。Xamarinは、Visual StudioのEnterprise, Professionalだけではなく、Community Editionにも付くことが発表されています。

Androidアプリのみの開発であれば、GoogleのAndroid Studioを使っていると思いますが、AndroidとiOSのアプリを開発する開発者にとっては、クロスプラットフォームの開発環境にVisual Studioという選択肢が追加されました。また、Visual Studioでの開発経験があるユーザーで、これからモバイルアプリの開発をはじめるユーザーは、慣れた環境で開発をはじめることができるので、とっかかりが良くなり敷居が低くなりました。

とは言ってもこれまでは、XamarinでiOSアプリを開発する場合、Windows用のiOSシミュレーターがないので、実機かMacを使ってデバッグする必要があり面倒でした。しかし、この面倒もWindowsで動作するiOSシミュレーター「iOS Simulator on Windows」が発表されたことで解消されました。

これ以外にもXamarinが配布しているMac用の「Xamarin Studio Community」もフリーになっています。すでにホームページからダウンロードできるようになっています。

Windows Bridge for Androidが開発中止になったときは、Microsoftのマルチプラットフォーム戦略に陰りが見えたかと思いましたが、Xamarinの無償化で勢いづきそうです。

Jide、Nexus 9とNexus 10用のRemix OS 2.0をリリース

AndroidのカスタムROM「Remix OS」を提供しているJide Technologyが、Nexus 9とNexus 10用のRemix OS 2.0をリリースしました。

Webページには、インストールガイドとROMがダウンロードできるようになっており、すぐにでも試すことができます。

以前、Remix OS 2.0を搭載する「Remix mini」を前編と後編に分けてgihyo.jpで取り上げたことがあります。

Remix OSは、Windowsライクなユーザインターフェースを持つAndroidのカスタムROMでAndroid 5.xがベースです。公式のPlayストアが搭載されているのでアプリはここから入手します。マルチウィンドウ化されているので、互換性に難があるかと思えば、多くのアプリが動作する高い互換性を保っています。筆者は、Remix miniをメディアプレイヤー変わりに使っており、Netflix、Amazonビデオ、Video & TV SideViewなど、スマホと同じアプリが問題なく動作しています。

iOS 9はSplitViewを搭載、Android Nも同様の機能を搭載しており、スマホやタブレットにもマルチウィンドウ化の波が訪れています。Remix OS 2.0は、ひと足先にそれを実現して実用化しているうえに、既存のアプリと高い互換性を保つ優秀なOSです。Remix miniであれば1万円前後で、Nexus 10であれば 中古の端末が2万円前後で購入できます。比較的気軽に試せるので、気になる方はいかがでしょうか。

今週は、このあたりで、また来週。

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