Android N Developer Preview 4をリリース
少し古い話ですが、6月15日にGoogleがAndroid NのDeveloper Preview 4をリリースしました。
今回のDeveloper Preview 4は、APIもすべて最終版になったとアナウンスされているので、今夏終わりのリリースに向けた準備に入ったと言えます。
アプリ開発者は、APIレベルを24に設定することで、Android Nに対応したアプリをPlayストアに公開できます。Playストアのベータテスト機能を活用すれば、Developer Preview 4をインストールするユーザを対象にクローズドベータテストを実施して、その後、オープンベータ、リリースと段階的に公開範囲を広げながら、Android N対応アプリがリリースできます。
Android Nが今夏終わりにリリースされると考えると、今がベータリリースを繰り返しながら対応アプリを用意する良いタイミングです。アプリ開発者は準備を進めてはいかがでしょうか。
今度はNutellaですか…
6月15日に、Hiroshi Lockheimer氏がAndroid Nのサブタイトルが「Nutella」であることを示唆するツイートをしました。同氏は、以前も似たようなツイートをしているので、またもや話題造りの感は否めません。
Android Nの開発が順調な様子で余裕の表れかもしれませんが、これよりも別のことに注力しても良いのではないかと思う話題です。
Huaweiが独自OSを開発中か?
6月23日に、Huaweiが自社のスマートフォン向けに独自OSを開発する方針を固めたとGizmode Chinaが報じています。
Huaweiが販売するすべてのスマホにAndroidが搭載されているので、OEMに対してGoogleが縛りを厳しくした場合や関係が悪化した場合に備えて、独自OSの開発を進めているとされています。
Huaweiは、スマホに独自のカスタムUI「EMUI」を搭載しています。これは、iOS風のホーム画面の他、外観をカスタマイズできるところが特徴です。最新版はEMUI 4.1で、最近発売されたHUAWEI P9 lite, HUAWEI P9に搭載されています。
Huaweiのモバイルデバイス部門のトップがインタビューで、今秋にはEMUI 5.0がリリース予定と明らかにしています。EMUI 5.0は、元AppleのデザイナーであるAbigail Brody氏を中心に開発が進められています。Abigail Brody氏は、2001年から2010年までAppleに在籍しており、Mac OS X 10.2やiOS 1などを手掛けました。Huaweiでは、UXデザインチーフ兼副社長のポジションです。開発中とされる独自OSは、このEMUIがベースになるのではないかとうわさされています。
モバイルOS開発の主戦場はアメリカですが、近年は、アジアでもその動きが出つつあります。たとえば、Huaweiと同じ中国メーカのXioamiはMIUI、MeizeはFlameOSを持っています。いずれもAndroidのフォークバージョンですが、本家にはない機能や分かりやすさがウリになっています。また、韓国企業のSamsungは、粘り強くTizen OSの開発を続けています。
スマホは、ハードとソフト、そして、関連するサービスも同時に手掛けないと成立しない状況になりつつあります。いずれかが秀でているだけではダメで、バランスが良く有機的に融合する形で製品化する必要があります。独自OSの開発に力を入れ始めた中国メーカは、安いハードを製造するメーカという認識を捨てて、新たな見方が必要なのかもしれません。
今週は、このあたりで、また来週。